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SUVってまだ流行ってるの? (前口上) - 02
(05.08.17)
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“特別”から“一般”に
しかし今回の4台の中では、プレミアムSUVに当てはまるのは「トヨタ・ハリアーハイブリッド」ぐらいだろう。このクルマにおける“エコ”が、結局はブランド性を高めることに重要な役割を果たしていることは明らかである。とは言うものの、ハイブリッドが従来のSUVには薄かった理知的な存在感を形成していることも、また事実。これからのSUVは、この方向性を無視することはできないはずだ。
他の3台は、個性が見事に違っている。「ランドローバー・ディスカバリー3」はプレミアムSUVに近いのではと思われるかもしれないが、決定的に異なるのは、その軸足があくまでオフロードにあり、それを基点に今時風の洗練を身に付けているということだ。
一方、「ハマーH2」は内容的には本格派のオフローダー。そのハードウェアはオンロード指向どころか、逆のベクトルを向いているとすらいえる。しかし「H1」で築いた最強のブランド性、そしてそのサイズとスタイリングがもたらす圧倒的な存在感によって、熱い支持を獲得している。
「スズキ・ジムニー」も、やはり中身は古典的なフルフレーム構造を採るなど、基本はオフローダー。だが現行モデルは快適性を引き上げ、内外装デザインを都会的なものとすることで時代の要請に応えようとしている。
そう、バラバラに見えるこの4台だが、共通しているのは、少なくとも表面的には汗の匂いがしない、あるいは極力させないようにしているということだ。以前のブームの時のように、マッチョなにおいや、街なかでの違和感はもはやなく、建物や風景に自然に溶け込むキャラクターと乗り味を持ったSUVたち。本当にスパルタンなモデルを望むフリークにとっては物足りないだろうし、確かに寂しさを感じもする。が、多くの人にとって、この状況は歓迎すべきもののはずだろう。少なくともそれが、SUVを特別なものから、より一般的で誰もが選択肢に加えられる存在に発展させることへと繋がったということは、昨今の増殖ぶりを見れば明らかだ。
あるいは今、我々が直面しているのは、一過性のブームではないSUVの本格的な普及、浸透の潮流なのかもしれない。
そんなSUVの“今”が透けて見えてくることを祈りつつ、そろそろその4台を見ていくことにしよう。
(文=島下泰久/写真=郡大二郎/2005年8月)
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