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オイルのプロにインタビュー




1973年の発売以来、化学合成油のリーディングブランドとして進化し続けてきたモービル1。その高性能の秘密を、製造元であるエクソンモービルのエンジニア、スタッフにうかがった。






マイナス40度という極寒の環境にあっても、モービル1の化学合成油はエンジンを守りつづける……バナナで釘が打てるというセンセーショナルなコマーシャルは一世を風靡した。
■航空機用から始まった

「マイナス40度の世界では、バナナで釘が打てます。新鮮なバラも、このとおり……」
凍ったバナナで板に釘を打ち付け、凍りついたバラの花を指で触ると、パリパリと音をたてて割れるという、なんとも印象的なテレビCMで一世を風靡したモービル1。モービル1というブランドだけでなく、化学合成油というものの認知度アップに大いに貢献したこのCMがオンエアされていたのは、いまから20年ほど前、1980年代のことである。

そのモービル1誕生の序章は、約40年前に遡る。開発のきっかけとなったのは、航空母艦から離発着する軍用機に頻発した厄介な問題。気温の低い上空を飛行中にホイールベアリングのグリースが凝固してしまい、着艦する際にベアリングが破損してしまうのだ。この問題を解決するために開発されたのが、化学合成ホイールベアリンググリースだった。

その技術をベースに生まれた化学合成オイルは、気温がマイナス40度にも及ぶアラスカ北部におけるディーゼルエンジン用として使われ、実績を築いた。既にお気づきだろうが、冒頭に紹介したかつてのCMの「マイナス40度の世界では……」という設定は、実験室だけの話でもなければ、もちろんハッタリでもなく、まさにこの時代のフィールドワークから生まれたものだったのである。こうした研究開発を経て、化学合成エンジンオイル「モービル1」が世界に先駆け1971年に登場。日本国内市場へのデビューは、1973年のことだった。


エクソンモービル有限会社の潤滑油エンジニアリングサポート部門でシニア・ルブ・エンジニアを勤める石橋さくらさん。
■究極の技術力の証明

以来30年以上にわたって、モービル1は化学合成油のリーディングブランドとして進化を続けてきたが、「モービル1史上、最高のニューモービル1」を謳う、飛躍的な発展を遂げた最新バージョンが昨2003年に発売された。

ブランドこそ従来どおりモービル1だが、PAO(ポリアルファオレフィン)を主成分とする高性能ベースオイルに、「スーパーシン」と呼ばれる独自の耐摩耗技術を配合したニューモービル1。エンジンの摩耗防止性能は格段に向上し、高回転・高負荷時にも優れた保護性能を発揮するという。

「エンジンオイルにとって、もっとも大きな役割はエンジンの保護。保護するには摩耗を減らすことが第一。では摩耗を減らすためには……という研究の過程で見つけた答えのひとつが、20以上の特許からなるスーパーシンなのです」 と語るのは、潤滑油エンジニアリングサポート部門でシニア・ルブ・エンジニアを勤める石橋さくらさん。

白衣を纏った純粋な研究職を経て、現在は販売活動をするうえでの技術関連情報の提供という役割を担っている石橋さんによれば、スーパーシンは究極の技術力を証明する場であるF1グランプリの世界で試され、その性能を実証したものだという。ご存じのようにエクソンモービルはマクラーレン・メルセデスと長年にわたるパートナーシップを築いており、そのF1マシンのエンジンオイルにはモービル1が使われている。

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