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いきあたりばったりの旅

「癒しの旅」の第1回目は「食」編。ナビゲーターを務めていただくのは、自動車評論家としておなじみの徳大寺有恒さん。クルマの評論だけでなく、そのファッションや食のスタイルなど、われわれがぜひ見習いたいと思う憧れの存在です。
そんな徳大寺さんがどんなドライブを提案してくれるのか、正直なところまったく予想ができませんでした。そして案の定、意外な答えが飛び出してきたのです。
「自動車の旅は東北に限ると思うなぁ。下道が空いているから走りやすいし、温泉もたくさんある。あまり知られていないけど、いいところがたくさんあるんだよ。戦争の被害に遭わず、昔の風情が残っている街なんかとくにいいね。そういうところを通ると、面白そうだからすぐにクルマを駐車場に入れて、係の人にいろいろ聞いて散策するの。いきあたりばったりの旅。東北はそれができる。聞けば安くておいしいお店を教えてくれるしね」

お勧めはどこ?

「日本海側が好きだね。まずは秋田。秋田はどこに行っても米がうまいね。僕は大食らいだから、ご飯がおいしいところが好きなんだ。米以外も、なんでもうまいよ。魚もうまいし、お新香もいい。そう、秋田の漬物といえば“いぶりがっこ”だね」
秋田では漬け物のことを「がっこ」と呼びます。そのがっこのなかでもユニークなのが、燻した大根を米ぬかと砂糖、塩で漬けこんだ「いぶりがっこ」です。

自称“道の駅ファン”

「秋田にはいぶりがっこを美味しく食べさせるレストランなんかもあって、近所の人や観光客で賑わっている。僕はそういう店が好きなんだ。それから、あの辺だと“道の駅”がいい。郷土の名物や新鮮な野菜なんかをいろいろ売っているし、レストランではおいしいご飯やみそ汁、魚が食べられるんだ。鳥海山のふもとにある道の駅は何度も行ったなぁ。あのへんはよくドライブに行ったけど、温泉もあったりしていいんだよ。実は僕、“道の駅ファン”なんだ」
「あとは能登。有名な旅館で食べたご飯は本当に美味しかったなぁ。金沢もおいしいお店がたくさんあるね。“治部煮”や蟹がいい。ここもご飯がおいしいね。つまり“旅は寒いところへ行け”ということかな」
“ご飯が大好き”で“いぶりがっこが好き”という意外な一面をお持ちの徳大寺さんでした。というわけで、最初のドライブは、おいしいご飯を求める旅になりそうです。
(つづく)
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| 『間違いだらけのクルマ選び』の著者として有名な自動車評論家、徳大寺有恒さん。 |

| 日本人にとって一番の贅沢はおいしいご飯かもしれない。 |

| 秋田では漬物のことを「がっこ」と呼ぶ。なかでもユニークなのが「いぶりがっこ」だ。 |

| 道の駅はたくさんあるが、徳大寺さんのお勧めは鳥海山を仰ぐ「道の駅 象潟」。新鮮な旬の食材が安く手に入るのも魅力。 |

| 金沢には治部煮をはじめ、おいしい郷土料理を食べさせてくれるお店がたくさんある。ここ魚半は明治30年の創業以来、伝統の加賀料理が気軽に食べられる人気のお店だ。 |
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