いまのキャデラックには驚きが詰まっている

——普段からよく「CTS」にはお乗りなんですか?

石井:はい。今朝も、「CTSスポーツワゴン3.0」で、横浜の自宅から品川のオフィスまで、40km以上をドライブしてきました。

——お気に入りの部分は?

石井:まずは、まわりが「キャデラック!」という目で見てくれるところです。

——というと……

石井:輸入車に乗る人は、多かれ少なかれ、あえて輸入車に乗っていることをアピールしたいはずです。キャデラックは、出しゃばっているわけではないけれど、存在感があるのがいい。

——みんなが一目置く存在。

石井:近所でも、ガソリンスタンドでも、ゴルフ場でも……。自己満足でしょうけどね。

——ひとことでキャデラックといっても、いろいろなモデルがありますね。

石井:キャデラックというと「大きいクルマ」というイメージが強いですが、そういう意味ではCTSは小さいかもしれません。しかし、実際は決して小さいわけではないのです。

——エクステリアにも存在感があります。

石井:私がとくに好きなのは、後ろ斜め45度からの眺めです。リアフェンダーの張り出しがとてもきれいでしょう! 日本は渋滞が多く、後ろ姿を見ている時間が長い。「クルマはお尻だ」と言う人もいるくらいです。CTSはどんどんお尻を見せたい(笑)。

——インテリアのクオリティも特筆に値しますね。

石井:とくにここ数年、先代の「SRX」がマイナーチェンジしたあたりから、著しい進化を見せています。これから登場するキャデラックは、もっともっと良くなってきますよ。

——それは楽しみです。

石井:デザインが優れているだけではなく、「走る」「曲がる」「止まる」を含めてとても実用的です。通勤では高速道路を走ることが多いのですが、高速走行時の安定性が実にいい。そうそう、車線変更のとき、レバーに軽く触れるだけでウインカーが3回点滅するのも便利ですよ。

——ナビゲーションシステムもインテリアによくマッチしていますね。

石井:日本メーカーのユニットをアメリカで取り付けていますので、"後付け感"がありませんし、モニターがせり出した状態でも、ドライバーの視界を妨げないのがいいですね。

——便利な機能もたくさんありますし……

石井:当然VICSにも対応していますし、iPodなどの接続ケーブルも標準で付いています。

——ケーブルだけで数万円というモデルが多いなか、それはありがたいですね。

石井:私はiPhoneをつないで、BOSEのサラウンドサウンドシステムで楽しんでます。

気になる燃費は?

——実用的といえば、エンジンも扱いやすくていいですね。

石井:3リッターと3.6リッターがあるんですが、どちらもレギュラーガソリン仕様です。これにも皆さん驚きますね。

——輸入車では珍しいですね。

石井:レギュラーガソリンでも、性能が十二分に発揮できるよう設計されたエンジン、というのも実は自慢したいポイントですね。

——燃費はいかがですか?

石井:カタログ燃費と実用燃費にあまり差がないというのも、このクルマの見逃せないところです。たとえば、3リッターモデルの場合、10・15モード燃費は8.4km/リッターですが、ふだん私が乗るときには、とくにエコランをしなくても、それを超える数字が出るんですよ。しかもレギュラーガソリンですから、CTSスポーツワゴンにゴルフバッグを4つ積んで、4人でゴルフに出かけると、日本の高級セダンよりも交通費が安い(笑)。

——お友達は驚くでしょうね。

石井:箱根にゴルフへ向かうときには、クルマの安定感にもびっくりしていますね。みんな、船のような乗り心地を想像していますから。

——ふだん輸入車に乗っていても、キャデラックにはそんなイメージを抱いてる人が意外に多いのかもしれませんね。

石井:最近の調査でも、キャデラックのイメージは、「大きい」「壊れる」「燃費が悪い」です。

——あまり変わってはいないということですか。

石井:しかし、「いや、いまのキャデラックはそうじゃないよ」という声が聞こえてくるようになったのはうれしいことです。ただ、いまのところはまだ、古いイメージと新しいイメージを比べると、古いイメージを抱く人が圧倒的に多い。いまのキャデラックを伝え切れてない、それをどうやって伝えていくかが、われわれの課題です。

キャデラックの“いま”を試してほしい

——ところで、石井社長がGMに入ろうと思ったのはどうしてですか?

石井:日本の自動車メーカーにいたころ、GMが楽しそうに見えたからです(笑)。 いろんなことができそうに思えました。

——GMで新しいチャレンジがしたいと?

石井:ナンバー1の自動車メーカーを見てみたかった、という気持ちがありましたね。

——そんな石井社長から見て、GMが変わったところはどこでしょう?

石井:ここ1年あまりで、会社はものすごい勢いで変わっています。「お客さまに喜ばれるクルマをつくろう」という意識が強くなっているように感じます。これまでは、収益性を優先していた部分がなきにしもあらずでした。しかし、新生GMでは、クルマをきちっと設計して、いいクルマをつくり、お客さまをサポートするという、自動車メーカーとして核となる部分を大切にしていこうと、ギアチェンジしたのです。いまは前に進むしかありませんから。

——これから登場するクルマが楽しみです。最後に、いまのキャデラックの魅力を総括してください。

石井:キャデラックは日本でも知名度が高く、ともすると手の届かないブランドと思われることもありますが、実際はきらびやかな雰囲気の持ち主でありながら、価格や実用性、ランニングコストなど、実に身近な存在です。まずは、皆さんがクルマを選ぶ際に、選択肢のひとつに加えてもらえればうれしいですし、もちろん選んでくだされば幸せです。

1964年生まれ。日本のカーメーカー勤務を経て、1996年に日本ゼネラルモーターズ(当時)へ入社。2010年1月にゼネラルモーターズ・アジア・パシフィック・ジャパン株式会社代表取締役社長に就任。同社初の日本人社長となる。趣味は草野球とゴルフ。

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ゼネラルモーターズ・アジア・パシフィック・ジャパン株式会社より

質問:キャデラックに対する印象に、変化はありましたか?

  • 新しいイメージに変わった
  • キャデラックを初めて知り、興味を持った
  • 従来のイメージと変わらなかった
  • キャデラックを初めて知ったが、興味は持たなかった