その気にさせるフィーリング 〜レーシングコースを駆ける

素性のよさは、強化されたボディーと煮詰められた前後重量配分がもたらす恩恵なのだろう。GS250の予想以上の好印象に、他グレードに対する期待も高まろうというもの。ラインナップのベースを支えるモデルを知れば、おのずと他も見えてくる。次に試した「GS350」は、ラインナップの核となるモデルだ。それゆえ、GSとしての主張がより明確に感じられる。路面の凹凸を賢くいなすのは、こちらも同じ。鈍重な挙動など無縁だ。十分満足のいく乗り心地を確保しながら、しかし快適なだけではない、骨太な印象がドライバーに伝わってくる。ドイツのライバルを意識したであろう走り。作り手の一途な思いを感じながら、いよいよレーシングコースと呼ばれる富士スピードウェイの本コースへと進入する。

はじめに言ってしまえば、動力性能そのものは、プレミアムセダンとして必要十分だ。それよりも印象的なのは、スポーティーなフィーリングである。いたずらにトルクの山や谷を築くような無粋があるはずもない。回転計の針が上昇するに連れてますます躍動的になるエグゾーストの咆哮(ほうこう)は、3000rpmを超えるや腹の底まで響く刺激的な吸気サウンドをともなって、ドライバーのやる気とともに一段と高まっていく。次期型のレクサスGSは、後席のゆとりが増したことも自慢だ。しかし、後ろで安楽にくつろごうとは思わない。ステアリングを握り、いつまでも走っていたいという気にさせてくれる。
スロットルペダルを踏む右足に力がこもる。次期GSでは、ペダルの角度やストロークにまで細かな配慮がなされている。その熱意に応えるのも、紳士としてのマナーだと言えるだろう。