常に鋭く、時に優しく - いよいよその姿が明らかになった、レクサス次期「GS」。実際に走らせての感触は、どのようなものなのか?レーシングドライバーの木下隆之がプレプロトタイプに試乗。その実力を探った。

走りへのこだわり

レクサス次期「GS」プレプロトタイプの試乗会は、スーパースポーツモデルが疾走するかのような、躍動感あふれるイメージビデオの上映で始まった。暗がりから浮かび上がった「スピンドルグリル」がカメラに迫る。ヘッドライトの明かりに映し出された、深夜のワインディングを駆け抜ける「GS」。闇夜に響くエグゾーストサウンドが、迫力を強調する。「感性に響く、楽しい走り」-プレゼンテーションで、金森善彦チーフエンジニアはそう表現した。次期GSの走りに熱い魂を込めたというのだ。

開発陣は、レクサスGSのライバルとして「BMW 5シリーズ」を挙げた。欧州を代表する“走りのミドルセダン”を仮想敵としたのだから、その行く先は、おの
ずと決まったようなもの。冒頭のスポーツカーを思わせる映像も、そんな理由からなのだ。「Fun to Driveの極限化」。それがGSに託された使命なのである。そもそも、これまでの「レクサスGS」は、個性がやや希薄だったように思われる。威風堂々とした「LS」と、軽快な「IS」の間にはさまれ、存在感を失いかけていた。ミドルセダンのライバル達と比べ、室内も決して広いとは言い難い。次期GSでは、そんなイメージからの脱却が図られた。「次世代レクサスの先駆モデルとして、大きく飛躍させました」。チーフエンジニアの言葉には、次期モデルに対する強い自負が込められていた。