DRIVING IMPRESSION イヴォークに決めた理由

乗って気付いたよさもある

イヴォークが納車されると、想像通りだった部分と想像とは違う部分が見つかった。
「想像通りだったのは、タイヤの動きがステアリングホイールに伝わる感触がレンジローバーに似ていることでした。パワーステアリングが電動になってもフィーリングは同じなんだと思いましたね。もうひとつ、ボディーの揺れの収め方も似ていると思いました」

ところが、イヴォークと現行のレンジローバー ヴォーグ、レンジローバー スポーツの3台を直接乗り比べる機会に恵まれた時に、意外な発見があった。
「イヴォークの乗り心地がフラットで、非常にモダンに感じたんです。ほかの2台に比べて、明らかにピッチングが少ない」

もうひとつ意外だったのは、グラスエリアが狭いのに圧迫感が少ないこと。
「僕はやや閉所恐怖症気味なので、多少窮屈に感じるだろうと覚悟していたんです。でも、まったく問題ありませんでした」
その理由としては、「タンのシートが予想より明るかったことと、パノラミック・グラスルーフをオプション装備したことでしょう」と語る。特にパノラミック・グラスルーフについては、「僕にとってはマスト」とのことだ。

続いて、ダウンサイジングした2リッターのターボエンジンの印象をうかがう。
「エンジンというのは、お酒でいえばアルコール度数。正直に言って、大排気量の多気筒エンジンのみっちりした感覚はない」
とはいえ、決してそれが気に入っていないというわけではない。
「ウイスキーからビールになったと感じる人もいるかもしれません。でも僕としては、軽快なイヴォークの性格や、いまの時代に合ったエンジンだと思います」

「ここ最近はイヴォークにばかり乗っているので、他のクルマのバッテリーが上がりそう」とのことだけれど、どこがそんなに気に入ったのだろう。
「乗っていると、すごく明るい気持ちになれます。あと、カーステレオの音がいいですね。iPodをつないで音楽を聴く機会が増えました。イヴァン・リンスなど、ブラジル音楽を聴くことが多いかな」

松任谷さんは、毎年2月に苗場スキー場で行われる松任谷由実さんのコンサートに行くのに一番快適なクルマは何か、ということをよく考えるそうだ。ということは来年の2月は、このイヴォークが出動する?
「僕は腰が悪いので、シートが合わないクルマは絶対ダメなんですが、イヴォークはシートもすごく合っている。結構、完璧に近いクルマなんじゃないかなぁ、と思っています」
来年の冬の苗場プリンスの駐車場で、ハバナのイヴォークを見かける可能性は、かなり高そうだ。

松任谷 正隆(まつとうや まさたか)
1951年生まれ。20歳よりプロとして活動する ミュージシャン/音楽プロデューサー。『CAR GRAPHIC TV』のキャスターを務めるなどクルマ好きとして知られ、クルマにまつわるエッセイ集『職権乱用』(二玄社)を出版したこともある。現在は日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める。このインタビューは、帝国劇場で10月7日から始まる『8月31日〜夏休み最後の日〜』の公演準備で多忙の合間を縫って行われた。

トップへ戻る