Driving Impression

スポーツサルーンの現在形

「XF」は新しい世代となったジャガーへの、誘いの役割を果たすミッドレンジサルーンだ。そもそもジャガーは生粋たるスポーツカーを生み続ける一方で、大型サルーンを糧としてビジネスを構築していた。

しかしサーキットでの世界的な活躍が際立つにつれ、自らのスポーツイメージをしっかりと反映したコンパクトモデルの開発に注力することになったわけだ。結果、生まれたのが「MarkⅠ/MarkⅡ」。後に生まれたスポーツサルーンという言葉の始祖とも言える名車である。

XFはジャガーの歴史的フォーマットからすれば、このMarkⅠ/MarkⅡ、直接的には「S-type」の後継という位置づけのクルマだ。当時のMarkⅠ/MarkⅡは、単にスポーティーな走りとお高い設(しつら)えとをウリにしていただけではなく、それをモダンなスタイリングで包み込んだことにより、ジャガーのイメージを一気にリフレッシュした。

2008年にデビューしたXFが、まさにそれを任としていたことは誰の目にも明らかだろう。そのスタイリングやインテリアには、若手のクリエーターの台頭で2000年代に様々なカテゴリーで顕著化したブリティッシュモダニズムの影響がしっかりみてとれる。木と革という伝統的なエレメントの中に、モトローラのモバイルフォンやモッズのシンボルであったターゲットマークをモチーフとしてちりばめた。国際試乗会の場でのイアン・カラムのデザインプレゼンテーションはおよそジャガーらしいものではなく、それゆえに彼らの変革が強く印象づけられるものになった。

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