Impression 新型アウトランダーで伊豆へ 都心の喧騒(けんそう)を後にして、高速道路で一路、西へ。 新型「アウトランダー」の走りを味わいながら、空気が澄んだ初冬の伊豆を行く。

1/3 文=島下泰久/写真=小林俊樹

実物の方がはるかに「雄弁」

スポーティーな走りやスタイリング、3列シート7人乗りのインテリアやこだわりのオーディオ等々、数あるSUVの中でもキャラクターの立った一台だった「三菱アウトランダー」。フルモデルチェンジは、7年ぶりのことだ。

新型が目指したのは、これまで培ってきた個性を継承しつつも、今のユーザーが求める三つのキーワード、すなわち「上質」「安全」「環境」といった部分に配慮することだったという。なるほど、アウトランダーとともに年齢を重ねたユーザーが、より良いものを欲するのは当然だろうし、新たなユーザーへと訴求するためには、それこそ輸入車まで視野に入れたライバルたちと渡り合えるクオリティーが求められるのも納得である。

外観には、そんな狙いが端的に表れている。先代の若々しいディテールが気に入っていただけに、写真で見た時にはちょっとおとなし過ぎないかな? どうかな? と思ったのだが、新型は間違いなく実物の方が良い。ボディーサイドの深いキャラクターラインが描く陰影や、フェンダーのボリューム感のおかげで、少なくとも写真より、実際に陽の光の下で眺める方が、はるかに表情豊かに映る。見ていくうちに、どんどん馴染(なじ)んでいったのは本当だ。

一方、インテリアの設(しつら)えの良さは、誰にももっとストレートに伝わるに違いない。しっとりとした質感のソフトパッドで覆われたダッシュボードは、シンプルなデザインながらドライバーズシートに座って相対してみると、機能的だし実際に手に触れてみてのクオリティーも高く、うれしい気分にさせてくれる。

見栄えだけでなく、居住性にも文句はない。3列目だって、さすがに大人の男では体育座りのようになるものの、いったん収まってしまえば案外快適だ。シートアレンジも力が要らないよう工夫されていて、大人数を乗せるのも大きな荷物を載せるのも苦にならない。そういう意味での“上質”も、しっかり追求されているのは、好感を抱いたポイントである。