Route2 「S60 T4」で冬の日本海をめざす

後席のつくりにも注目

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翌日は朝一番で、もう一つの富山名物、マスの押しずしを求めた。これは後で昼食としていただくとして、まずは、富山湾に面した氷見市までドライブ。漁が最盛期を迎えるブリを港でじっくり見物したあとは、内陸へ進路を変える。向かう先は、岐阜県北部にある観光名所、白川郷である。

白川郷では雪上走行を期待したが、この日、路上にほとんど雪はなかった。付近を通る白山スーパー林道も冬期閉鎖中であったが、料金所入り口までのワインディングロードで雪景色を撮影したのち白川郷へと下り、世界遺産の合掌造り集落をゆっくりと見学する。

冬にここを訪れるのは今回が初めてだ。本格的な降雪に備え、家屋の腰下には雪囲いもちらほら。住んでいる方々の苦労がしのばれた。

さてここからは、東海北陸自動車道から新東名高速道路を経由しての帰路である。普段、クルマの移動ではめったに後席に座ることはないが、この日同伴したのはプライベートでボルボに乗るAカメラマンと、運転が好きな編集のSさん。途中で交代してもらったので、後席の印象にも触れるとしよう。

S60の後席は、なかなか快適である。一般的に、後席で一番問題になるのは背面の傾斜角度だ。倒れ過ぎていると腰が前方にずれてしまうし、逆に立ち気味であれば、上体の重さが腰に掛かってつらくなる。S60はその点“ちょうどいい角度”であり、座面や背もたれのへこみ具合も筆者にはピッタリ。腰と背中がすっぽりとフィットする。

クッションそのものの硬さもちょうどいいが、座面の前後長はやや短めで、絶対的な高さも低い。自分が自然に腰掛けると、腿(もも)は少し浮き気味になる。すると膝をだらしなく開いて座ることになるのだが、横から中央へと寄せるクッションの盛り上がりのおかげで、ある程度は横方向のサポートが得られる。

そのままの姿勢で疲れないように、やがて足先を前に出して腿を下ろしてはみるが、そのためには、前席下の空間が少々足りない。フロア形状はいろいろな制約があって簡単には低くできないものだから、前席下部の形状をもうひと工夫できれば言うことはないのだが……そんなことを考えながら、ついウトウトしてしまった。