Driving Impression 新エンジンでさらなる高みへ 新たなパワーユニットを得た、ジャガーのミドル級サルーン「XF」に試乗。中でも注目を集める2リッターモデル「2.0 PREMIUM LUXURY」で実力を確かめた。

文=島下泰久/写真=郡大二郎

アグレッシブな変化

ジャガーのエンジンラインナップ刷新は、ちょっとした衝撃をもたらした。何しろ従来の5リッターV型8気筒が3リッターV型6気筒スーパーチャージドに、3リッターV型6気筒が2リッターの直列4気筒ターボに、それぞれ置き換えられたのだ。とりわけジャガーと4気筒の組み合わせには、驚かない人はいないのではないかと思う。

その一番の狙いが、さらなる高効率性の追求であることは言うまでもない。いわゆるダウンサイジングは今や世界のトレンドであり、プレミアムカーであってもそれは例外ではない。いや、むしろこうしたクルマだからこそ強く求められると言ってもいいだろう。

実はこれまでのジャガーは、スーパーチャージャーによる出力向上や、ガソリン直噴の採用など、高効率化を率先して進めてきたブランドである。それだけに今回の新エンジンの搭載も、個人的にはまったく違和感を覚えることはないのだが、しかしそれでも4気筒エンジンの採用という一報を耳にした時には面食らったというのが正直なところである。
そして同時に、新しい考え方やテクノロジーに躊躇(ちゅうちょ)しないブランドとしてのその軽快なフットワークに、そのアグレッシブな姿勢に、思わず快哉(かいさい)を叫んでしまったのだ。

そうは言いつつも、当然ながらそれで走りの魅力がスポイルされてしまうようでは意味がない。今回はそのあたりを再検証するべく、この4気筒エンジンを積んだ「ジャガーXF 2.0 PREMIUM LUXURY」をあらためて試してみた。

見た目はこれまでとまったく変わらない、この最新のXF。先に結論を述べてしまえば、その走りは期待を裏切ることはなかった。いや、想像を超えた気持ちよさすらも実現していて、大いにうれしくさせられたのだった。