Driving Impression

JAGUAR XJ LUXURY Price 9,000,000円 全長×全幅×全高=5135×1900×1455mm/ホイールベース=3030mm/車重=1780kg/駆動方式=FR/2リッター直4DOHC16バルブターボ(240ps/5500rpm、34.7kgm/1750rpm)/価格=900万円

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紛れもないドライバーズカー

単に燃費だけのクルマなら他に乗ればいい。ジャガーを選ぶということはそういうことなんじゃないか。でもこの燃費を目の当たりにするとこっそりうれしいのも確かで……。
と、混乱する自分に2リッターのXJは、ちゃんと別の説得材料も用意していた。それは主に搭載するエンジン本体のマスからくる、ドライバビリティーの大きな変化だ。

ひとことでいえば、軽い。とにかく軽い。ノーズがなんのためらいもなくスーッとインにつけていく感覚は、全長5m超の車格をしてヒラヒラと形容しても大げさではないほどだ。ちなみに車検証をみると前後重量配分はほぼ50:50。伝統的に若干鼻が重めの設定で運動性能を作ってきたジャガーのそれからすればややイレギュラーなパッケージだが、それが本来の姿である、スポーツカー屋としての曲がりの気持ちよさを際立ててもいる。もちろんこれにはアルミモノコックによる車重の軽さも寄与していることだろう。
おかげでブレーキのバランスも優れているから、下りのワインディングロードでも神経を遣わず自信をもってコーナーにアプローチできる。むしろ荷重が前による下りの方が、自慢のなまめかしいステアリングフィールが際立ってくる印象すら抱かせるほどだ。

フルサイズサルーンをしてワインディングロードを思いっ切り踏み抜けるパワーとフットワークを有していながら、淡々と距離を刻めばしっとりした乗り味に身を浸しつつ、その燃費にはしっかりと正当性も見いだせる。新しいジャガーの情熱と知性のコントラストは、実は相当に劇的で、かつ今日的なものだった。そのスペックから察するに、これは街中をズルズルと這(は)うばかりのショーファーユースに適したXJなのだろうと想像していたりもしたのだが、さすがにジャガーともなれば自分たちに求められるプレミアムのファクターが何であるかをよく知っている。

4気筒のXJ、言葉にすればびっくりするかもしれないが、それは紛れもなくドライバーズカーでありスポーツセダンであると、僕は自信を持って推したいと思う。