新世代ワゴンの素顔に迫る

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怒涛の2リッター、爽快な1.6リッター

2種類用意されるうちの2リッター直噴ターボ“DIT”は基本的にレガシィに搭載されているユニットと同じもので、300ps(221kW)/5600rpm、40.8kgm(400Nm)/2000-4800rpmの最高出力、最大トルクも変わりない。ただし、レヴォーグ用ユニットはレブリミットが6100から6500rpmへ引き上げられたうえに、新たに「スポーツ・リニアトロニック」と称するCVTは、SI-DRIVEにおいて最もスポーティーな走りを生み出すS♯(スポーツ♯)モードで8段ステップ変速がより素早くダイレクトになるよう、磨き上げられている。コンパクトになったボディーにパワフルでスムーズなターボエンジンだから、当然踏めば怒涛(どとう)の勢いで加速する。さらにJC08モードでの燃費も13.2km/リッターと、同じエンジンを積むレガシィ2.0GT DITの12.4km/リッターから向上しており、2015年燃費基準を達成しているという。

170ps(125kW)/4800-5600rpmと25.5kgm(250Nm)/1800-4800rpmを生み出す新開発の1.6リッター直噴ターボエンジンも注目である。非常に軽快かつ低回転から力強く、扱いやすいエンジンだ。不足を感じるどころか、狭い試乗コースではフルスロットルを試すスペースを見つけるのが難しいほどのパワーもあり、十分なパフォーマンスを備えていると言える。2015年燃費基準+20%をクリアした1.6リッターモデルのJC08モード燃費は17.4km/リッターと効率にも優れており、しかもレギュラーガソリン仕様である点も特筆される。カタログスペックだけでなく実用面の使い勝手を大切にしている点も実にスバルらしい。

コンパクトになったボディーとはいえ、室内は十分なスペースを持ち、特にラゲッジスペース容量は522リッターと、ずっと大きく角張ったボディーの現行レガシィ(520リッター)を上回るほどの大きさを誇る(フロア下のサブトランク含む)。絶対的な容量もさることながら、ラゲッジスペースの使いやすさはその形状や細かな部分の配慮にかかっているものだが、その点、日本製ワゴンの定番として長い経験とノウハウを持つスバルに抜かりはない。ワンタッチのリモコンレバーでリアシートバックレスト(60:40の分割可倒式)を倒せば、ラゲッジフロアは完全にフラットになり、余計な張り出しがない荷室を目いっぱい使うことができるのだ。

スバル自慢のアクティブセーフティーデバイス「アイサイト」が第3世代に進化して備わっていることも見逃せない。カラー認識が可能になった新型ステレオカメラを採用し、視野角、視認距離が約40%拡大しているうえに、カラー認識によって前走車のブレーキランプを検知することができるようになった。

レヴォーグという名に生まれ変わったスバルの新しいワゴンは、最新技術を投入して原点を真面目に見つめ直したツーリングワゴンの新しい形である。リアルスポーツツアラーとして、新定番と言ってよさそうだ。