ドイツに「白いクルマ」ブーム到来か!?

2007.04.16 自動車ニュース

ドイツに「白いクルマ」ブーム到来か!?

ドイツに「白いクルマ」ブーム到来か!?

近ごろ、ドイツ系メーカーのクルマは、ボディカラーにあるトレンドが見られるという。現地からのリポート。

ドイツに「白いクルマ」ブーム到来か!?

2007年のジェネーブショーに出品された、高級車「ロールス・ロイス」(BMWグループ)の「ドロップヘッド・クーペ」、そして、小さな「スマート・フォーツー」(ダイムラー・クライスラーグループ)。
さらに、フォルクスワーゲンの新型ワゴン「ゴルフ・ヴァリアント」……

これらに3台に共通する点は?

「ボディカラーが、どれも白」というのが答え。
いま、ドイツの自動車メーカーは、「シロいクルマ」促進運動を始めたかに見える。

■80年代は「白」「赤」「銀」

1980年代―――
日本では、ほとんどのクルマが白だった。そしてドイツは、白、赤、シルバーの時代だった。
白いクルマは、ドイツでは1987年に21.1%を占め、ピークに達した。その後2006年までのあいだに史上最低レベルの2.0%まで落ち込んだ。
「白いボディカラーの中古車を売るのは絶望的」と言われるほど白は嫌われ、現状、白いクルマを得意とするブランドはない。

ちなみに赤は、スポーツカーと小型車のカラーとして、いまでも健在。2006年のドイツ国内登録車をみると、フェラーリの65.2%、シトロエンの18.7%を赤が占める。白ほど顕著ではないものの、こちらも1991年のピーク(全体の28.4%)以降、2004年に最低値4.2%を記録し、2006年にわずかながら回復したとはいえ、5.6%止まりだ。なお、赤いクルマを支えてきたのは女性オーナーで、登録車両の8.7%が赤だというデータ(ドイツ自動車局統計)もある。

一方、1980年代に20%程度で横ばいだったシルバー(統計では「グレー」)は2000年以降著しく増加し、2004年に46.4%までシェアを拡大。2006年には若干減ったものの、39.9%だった。
さらにシルバーの中古車が売りやすいことを受けて、警察車輌用フィルムを貼る当局のベース車も、白からシルバーに変わった。

■カラートレンドは変えられるか

2000年代、ドイツのクルマは比較的地味な印象の色になった。2006年の新車登録台数の85.4%を占めるのはシルバー、ブラック、ブルーの3色だ。

今日走行しているクルマのカラーイメージを古臭く感じさせることで新しいクルマを売る、という狙いがあるかどうかはわからない。しかしドイツの自動車メーカーがボディカラーのトレンドを変えようとしているのはたしかだ。

自動車メーカーがカラートレンドを変える試みは過去にも多々あった。しかし、数多くの自動車メーカーは派手すぎる色のクルマを売り出しては失敗してきた。
1995年に約3000台しか生産されなかったフォルクスワーゲン・ポロの特別仕様車「ポロ・ハーレキン」はその最たる例だろう。パーツ別に、つまりドア、バンパー、ボンネットなどのそれぞれに、赤、黄、青、緑といったペイントを施したのだ。
そこまでではなくとも、各メーカが派手目のオレンジやグリーンなどを発売し、どれも成功せずに終わった。

はたして今回、「シロ作戦」は成功するのだろうか?

W202型「メルセデス・ベンツ Cクラス」
ドイツに「白いクルマ」ブーム到来か!?

■メルセデスも例外ではない

御存知の通り、新型「メルセデス・ベンツCクラス」がドイツで発売された。新聞や雑誌などで報道された写真を見ると、ダイムラー・クライスラーは、マスコミに貸し出す試乗用車両をすべて白にしているかの印象を受ける。

一世代前からつい最近まで、(トレンドをまったく気にしない消費者は別だが)“白いCクラス”の購入を考える人はいなかった。それは、1993年発売のW202型Cクラス(写真)を最後に、細々と世の中に出まわっていた程度だ。

今回のジェネーブショーで展示されたショーカーは、どのメーカー、タイプを見ても、白が目立ち始めた。ひょっとすると、新しいトレンドカラーの始まりなのかもしれない。

(文=廣川あゆみ/写真=廣川あゆみ/webCG)

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