「エンツォ」全損! 米俳優、イベントで大クラッシュを演じる

2007.03.29 自動車ニュース
フェラーリ創設者の名を冠したスーパースポーツカー、「エンツォ」。
「エンツォ・フェラーリ」全損! 米俳優、イベントで大クラッシュを演じる

「エンツォ」全損! 米俳優、イベントで大クラッシュを演じる

2007年3月27日、米国のコメディー俳優エディ・グリフィンさんが、カルフォルニア州ロサンゼルス郊外アーウィンデールスピードウェイで開催された、主演映画のプロモーションイベントで、大クラッシュ。
乗っていた超高級スポーツカー「フェラーリ・エンツォ」を全損させた。

このニュースは、アメリカ『ABC』『CNN』などTVニュースで度々放映されたあと、テレビ局系の『CBS2.com』などウェブサイトでも配信され、大注目を集めた

アーウィンデールスピードウェイは、1周800mのショートオーバルコースで、NASCARの地方選手権やD1などのドリフトイベントが開催されている。
また、LAダウンダウンから北へクルマで30分程の立地条件から、TVや映画などの撮影にも重宝される。

■事故映像から原因を探る

今回の事故は、インフィールドにパイロンを立てての走行中に発生した。
事故の詳細は明らかではないが、事故映像から状況を解析してみたい。

車両は、右直角レイアウトのコーナーを真っ直ぐ突っ切り、コンクリートウォールに正面衝突。フロントが地上から2メートルほど浮き上がった。
フロントオーバーハング部分が見事にクラッシャブルゾーンとなり衝撃が吸収されたのか、フロントタイヤにはダメージはないように見える。

プラクティスとして走行開始してから間もないクラッシュであるが、クラッシュ以前の周回でも、同コーナーではややオーバースピード気味で通過する様子が映っている。クラッシュした周回では同コーナー内側のパイロンが2本倒れている状態なので、コーナーリングラインが定まっていないことを感じさせる。
クラッシュした原因は、明らかにオーバースピードだ。

映像から推測すると、コーナーに差し掛かる(2本の倒れたパイロンの位置)で100km/h強。そこからコンクリートウォールまで20メートルほどに思える。

コースミスを認識してブレーキをかけているが、それほどのハードブレーキングではないようで、車両のノーズダイブも少ない。ドライバーは、それでもなんとか曲がり切ろうと右に大きくステアリングを切った状態のまま、徐々にブレーキを踏み込んでいるように見える。
さらに、激突の直前には、シフトダウン(3速から2速へと推測)しているエンジンサウンドが聞こえる。

■災い転じて……?

ドライブしていたグリフィンさんは、事故後のTVインタビューに対して、「オレはレーサーが本業じゃないからさ……」と苦笑い。

今回は、しめて時価120万ドル(約1億4000万円)の大損失となったが、人気俳優のグリフィンさんに怪我がなかったことは、不幸中の幸い。
また、激突したコンクリートウォールの目の前には、映画関係者と思われる男性が立っていたが、幸い飛び散った部品に当たらなかった。

事故原因の詳細については今後、現地警察当局が検証するが、映像から判断するかぎり、コーナーとコンクリートウォールの配置および位置関係が適切でないとも思われる。

今回の事故、結果的にこの映画の世界的な大プロモーションになってしまったようである。

(文=桃田健史(IPN))

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