「いい音」自慢のカーナビ「ケンウッドHDV-990」の実力テスト【カーナビ/オーディオ】

2007.03.15 自動車ニュース
メルセデス・ベンツBクラスに装着したHDV-990(23万6250円)。同一デザインでワンセグチューナーレスのHDV-790(21万3150円)と別体ワンセグチューナー付属のHDV-790DT(24万1500円)もラインナップ。
「いい音」自慢のカーナビの実力をテスト【カーナビ/オーディオ】

【カーナビ/オーディオ】「いい音」自慢のカーナビ「ケンウッドHDV-990」の実力テスト

ケンウッドの最新AVカーナビ「HDV-990」は、音がいいのがウリという。早速AV機能とカーナビとしてのパフォーマンスをチェックしてみた。

iPod再生中のオーディオ表示はこんな画面。
iPod再生中のオーディオ表示はこんな画面。
iPodのほか、メモリープレーヤー、USBメモリーなど、USBマスストレージクラスに準拠したUSBデバイスに記録した音楽を再生可能。
iPodのほか、メモリープレーヤー、USBメモリーなど、USBマスストレージクラスに準拠したUSBデバイスに記録した音楽を再生可能。
iPodビデオの映像をナビの画面で見られてタッチパネルコントロールできるのは現時点でケンウッド・ナビだけ。
iPodビデオの映像をナビの画面で見られてタッチパネルコントロールできるのは現時点でケンウッド・ナビだけ。

■メディア対応力はトップクラス

──ケンウッドの最新AVナビ、HDV-990(23万6250円)ですね。

はい。「音がいい」がウリです。これまでのHDV-770と比較するとワンセグチューナーを内蔵し、USBを装備しているのが特徴です。

──地デジが見られるナビは珍しくなくなってきましたが、USBは何に使うんですか?

メモリーオーディオ、デジタルオーディオプレーヤー、カードリーダーを介したメモリーカードなどを簡単につなげられます。
つまり、USBマスストレージクラスに準拠したUSBデバイスに保存した音楽を聞くことができるわけです。iPodにももちろん対応しています。

──いわゆる進化したAVナビってわけですね。

そう、AVのなかでも特に今回はビジュアル機能が強化されています。
iPodはビデオ対応(別売ケーブル使用)になって、タッチパネルでコントロールできるんですが、これができるのは、今のところHDV-990だけです。ディスクメディアに記録した圧縮動画の再生も可能ですね。しかもモニターは7型ワイド。

──対応フォーマットは?

圧縮音源はMP3とWMA、AACの3方式。PCM音源のWAVには対応していないようです。
ディスクに焼いた動画はMPEG1/2、それにDivXも見られます。ディスクはCD±R/RW、DVD±R/RWで、DVD-RWはVRモードに対応。つまりCPRMで著作権保護された地デジなどのデジタル放送を録画したディスクも見られます。
メディア対応力はAVナビのなかでもトップクラスですね。

このように逆チルトするのもケンウッドならでは。ダッシュボードのスラント角が大きいクルマでも画面が見やすい。
このように逆チルトするのもケンウッドならでは。ダッシュボードのスラント角が大きいクルマでも画面が見やすい。
したいことから(ジャンル)検索のメニュー画面。お食事、理容・エステ、お茶&お菓子など、ほかのナビにはない、わかりやすいジャンル分け。
したいことから(ジャンル)検索のメニュー画面。お食事、理容・エステ、お茶&お菓子など、ほかのナビにはない、わかりやすいジャンル分け。
政令指定都市の主要交差点では3Dイラストの交差点拡大表示で案内。
政令指定都市の主要交差点では3Dイラストの交差点拡大表示で案内。

■最大約4500曲を収録

──VRモード対応はうれしいですね。で、当然、HDDにも音楽を保存できる?

もちろん。内蔵HDDの容量は40GBで、最大約4500曲(ビットレート128bpsで1曲4分換算)収録できます。ただし、CDから直接、本体のHDDにリッピングはできなくて、USBデバイスから転送する方式です。

──えっ、なんで? CD再生時に直接リッピングするほうが楽じゃないですか?

それには、ちゃんと理由があるんです。CDを直接リッピングできるのは楽ですが、現状では貯めた音楽を外に出せないから、カーナビを買い換えるときにHDDに貯まった音楽ライブラリもなくなってしまう。それって最悪でしょ。
HDV-990の方法なら、音楽のライブラリーはパソコンで一括管理できるから、買い換えたときにHDD内の音楽がなくなっても惜しくない。それに転送はCD1枚約1分と高速ですから楽だと。

■聴いてみると納得できる音質

──なるほどね。じゃ、なにか音楽聴かせてくださいよ。

はい、じゃあiPodに入った音楽からどうぞ。

──あー、なんか音がいいというのがわかりますね。それほどボリュームを大きくしなくても細かい音まではっきりと聴こえて、耳にスーッと入ってくる感じ。これならロングドライブでも心地よくずっと聴いていられそうな気がします。

聴感上の歪みが少ないのと、中域を中心にバランスが整っていること、それにエネルギーがしっかりと出ているのがいいんでしょうね。
前モデルのHDV-770と比較すると、中低域のエネルギー感がいっそう高まった感じがします。じゃあ、今度はUSBメモリー。わかりやすく、同じ曲で。

──あっ、こっちのほうが新鮮な感じというか、声がとってもみずみずしい。

どちらもビットレート320kbpsで圧縮したMP3の音源なんですが、これだけ音が違う。面白いでしょ。

──じゃあ次はCD。同じ曲をお願いします。

はいはい。CDだとさらに音の密度が高まったのがわかるでしょう。とくに低域。

──ウッドベースの音が力強くなって、音程がはっきりしたような気がします。ヴォーカルの人も、腹から声が出ている感じですね。

やはりCDは圧縮音源に比べて低域解像度が上がりますからね。
AV性能にこれだけのポテンシャルがあるんだから、HDV-990を手に入れたらスピーカーを純正のままにしておかないで、せめてフロントスピーカーくらいはグレードアップしたいものです。

通常の交差点拡大はこんな感じ。2画面表示もできる。
通常の交差点拡大はこんな感じ。2画面表示もできる。
これは都市高速入り口案内表示。ETCレーンを案内するようになった。
これは都市高速入り口案内表示。ETCレーンを案内するようになった。
別売でオービスデータディスクを用意すればコワイ地点を知らせてくれる。
別売でオービスデータディスクを用意すればコワイ地点を知らせてくれる。

■カーナビ機能も過不足ない

──ところでカーナビですが……

じゃ、ちょっと走ってみましょうかね。まず目的地を設定しましょう。
ケンウッドナビは検索項目に特徴がある。たとえばジャンル検索をするときには「したいことから」、施設名称検索や住所、電話番号検索は「わかることから」、検索履歴や登録地点の呼び出しは「記憶から」という具合です。
ドライバー本人だけじゃなく助手席の女性などもカーナビを操作することがあるわけで、そんなナビを使い慣れていない人にもわかりやすい言葉使いを目指したそうです。

──なるほど、わかりやすいかも。したいことからを選んだ中身も「お食事」「お買物・日常」「理容・エステ」「お茶・お菓子」という具合に、女性を意識した感じですね。いちおう男にも気を遣ってるけど。

ジャンル(したいことから)検索は53ジャンル902項目があり、リストアップされた施設を50音順や近い順に並べ替えたり、住所で絞り込んだりできるのがいい。
他の検索データですが、住所ピンポイント検索が約3300万件、電話番号検索が個人宅約3000万件、タウンページ約1000万件。このあたりは他のHDDナビもほとんど変わりありませんけどね。

──案内は特別すごいところはないけど、とくに不満があるわけでもない。普通に快適に走れます。

ま、細かいことをいうと、ヘディングアップする地図回転の角度変化がもっとも滑らかなものに比べてぎこちないとか、レーンガイドが小さいので見落としがちとか、改良の余地ありという部分もありますが、致命的な欠点はないですよね。不満なく、普通に使える。
それに今回のモデルチェンジで主要道を太くわかりやすくしたり、道路を立体的に表示したり、ETCレーンを案内するようになったり、細かい改良はされています。
それに別売でオービスデータディスク(KNA-BC2007)があるのはうれしいかも。

(文=石田 功)


ケンウッド「HDV-990」:
http://www.kenwood.co.jp/j/products/carnavi/emotional_sound/hdv990/

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