神保町ジョギングクラブ vol.3

2007.03.06 エッセイ

神保町ジョギングクラブ vol.3

若きランナーは、まるでイワシの群泳を蹴散らすカマスみたいに速い。
神保町ジョギングクラブ vol.3

皇居周回コース(その3)ホールド・ユア・オウン!

どんなスポーツでもそうだけど、最初にコースインする時って妙に緊張するもんです。スキーでも、水泳でも、クルマのサーキットでもそう。いきなり上級者に「どけどけ」ってアオられたりすると、もう「ス、スイマセン」と小さくなっちゃう。

でも仮に自分が上級者だったら、いや上級者とまではいかなくても初級の域から脱していたら、入門者を「どけどけ……」なんて絶対にやらない。そういう時は先輩として「よく来たね」って、余裕を見せなくちゃ!

だって「どけどけ……」ってアオる風潮があるスポーツとか遊びって、だいたいにおいて競技人口が減って、先細りになってるような気がするし。ラジコンなんかがいい例じゃないかな? 一回離れると、もうなかなか戻ってきてくれないからね。

というわけで皇居コース、一週間走ったかぎりでは排他的な常連もおらず、精神面でも走りやすいコースという印象だ。ただしいろんな意味で、広く、大きなコースなので、時間帯によってランナー層の雰囲気が若干違っているように見受けられる。

昼休みから夕方にかけての日中は、高校生や大学生とおぼしき学生ランナーの姿が多く見られる。ユニフォームやジャージの文字から察するに、陸上部やジョギング愛好家だけではなく、その他のスポーツの選手たちが基礎体力作りに走っているケースも多いみたい。

さすがに若いだけあって、彼らの多くはびゅんびゅん飛ばす。皇居コースに初めてコースインする人(そういうワタシもここでは入門者ですが)は、血気盛んな彼らに、自分のペースを乱されないように注意した方がいいかもしれない。

勤め人の定時が終わるころ、つまり午後6時ぐらいからは、ぐっとアダルトな雰囲気に包まれる。おのおの自分のペースをしっかり守って走っている。中には数周走っている人もいるだろう。ランナーたちの平均的なペースは一段階落ちている気がする。夜になると、車道のクルマから見られている感じも減るので、そういう意味でもより自分と向き合えるのがこの時間帯といえる。

このコースは、これ以外の時間帯にもたくさんのランナーが走っている。『NAVI』の締め切り間際、明け方にクルマで内堀通りを通ると、防寒態勢をばっちり決めて走ってる人、けっこういますもん。場所が場所だけに警備も万全ですから、皇居コースは日本一の24時間コースといえるかもしれない。

皇居コースはこれにてアップ。神保町ジョギングクラブ、次回はいきなり海外遠征して、スイス・レマン湖沿いのジョギング事情を探ってきます。

(文=葉山薫)

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『NAVI』編集部

『NAVI』編集部

毎月26日発売のカーライフマガジン『NAVI』。日夜取材に追われる編集部員は、加藤編集長はじめツワモノぞろい。どこがツワモノかって?……このコーナーを読めばわかります。