NASCAR最高峰、初参戦のトヨタにアメリカ人は……

2007.02.22 自動車ニュース

NASCAR最高峰、初参戦のトヨタにアメリカ人は……

NASCARの最高峰、ネクステルカップにデビューを果たしたトヨタ。“どアメリカン”レースへの日本メーカー初参戦に、アメリカ人たちはどのような反応を見せたのか?

■ニュートラルな反応

1948年から続くNASCARの歴史において、アメリカ以外のメーカー(当初はプライベーターが外国車も持ち込んだケースもあった)が正式参戦するのは初めてである。
当然、アメリカのレースファンやメディアからはトヨタに対する様々な反応が巻き起こった。

だが、開幕戦「デイトナ500」での雰囲気は想像していた以上に穏やかだった。メディア関係者の多くは、「トヨタはすでにトラックレースでNASCARに馴染んでいる。(より上級クラスの)ブッシュやネクステルカップに出てくるのは当然の流れだから」と冷静だ。

ファンの反応も、トヨタを極端に嫌う傾向は見られなかった。せいぜい、コースインフィールドの一部にいるGMファンが、トヨタマークに×(バツ)印をつけていた程度。これは、GMファンが対フォード、対ダッジでも行う行為であり、よくあることである。

デイトナ500のレースウィークエンドを通して現地取材した感想は、「トヨタ参戦に対してはニュートラル」というものだった。

■トヨタだから疑われた

しかし公開プラクティス中に問題発生。
NASCARオフィシャルによる検査の際、No.55マイケル・ウォルトリップ車のキャブレター(ネクステルカップカーは5.8リッターOHV・シングルキャブレター)内部にジェル状(粘性の強い)物質が見つかった。この物質に対して、レギュレーションで禁止されている燃料添加剤ではないか? という疑いがかかったのだ。

NASCARでは現在のところ、NARCAR・R&D(ノースキャロライナ州シャーロット)で同物質の解析を進めており、最終的な判断は下っていない。
しかしすでにNASCAR側は、55号車のクルーチーフの無期出場停止と10万ドル(約1200万円)のペナルティ金の支払いを求めている。

この事態にチームオーナーでもあるウォルトリップは、ファンに対して、「真実はどうであれ、騒ぎを起こしてしまったことに対して申し訳ない」と、謝罪表明をしている。

こうして予選にはマイケル・ウォルトリップをはじめ8台のトヨタ・カムリが出場。うち4台が決勝に進み、デイル・ジャレットが22位、マイケル・ウォルトリップが30位で完走した。

しかし、今回の一件は同チーム内部の55号車だけで起きただけであり、チームメイトおよび他のカムリには見られなかった。このニュースは、“トヨタ初参戦”という実情ゆえ、より大きく取り上げられたのだろう。

(文=桃田健史(IPN))


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