【WRC 07】第2戦、マーカス+フォーカスがスノーラリー連戦の緒戦を制覇!

2007.02.13 自動車ニュース

【WRC 07】第2戦、マーカス+フォーカスがスノーラリー連戦の緒戦を制覇!

世界ラリー選手権(WRC)第2戦スウェディッシュ・ラリーが、2007年2月9〜11日、スウェーデンの南西部に位置するカールスタッドで開催された。

翌週には第3戦ラリー・ノルウェーがノルウェー東部のハーマルを舞台に開催されることから、スウェディッシュはスノーラリー2連戦の緒戦にあたる。

テクニカルなステージを主体としたノルウェーに対し、スウェディッシュは高速ステージを中心に構成されていることから、序盤から激しい高速バトルが展開された。
そのなかで終始安定した走りを披露したのが、フォードのエース、マーカス・グロンホルム。「フォーカスRS WRC06」を武器に今季初優勝した。

■3強によるトップ争いが復活!

伝統のスノーイベント、スウェディッシュが幕を開けた。暖冬の影響で雪不足が懸念されていたのだが、今季も白銀のステージは健在。そのなかでもっとも注目を集めていたのが、シトロエンのニューマシン「C4 WRC」を駆るセバスチャン・ロウブだった。

開幕戦のモンテカルロでは「現在のWRカーのなかでもっともオン・ザ・レール感覚を持つマシン」と謳われるフォーカスを引き離し、ロウブ+C4は圧倒的な速さで勝利。しかも、トップレベルのエンジン性能を持つだけに、高速ラリーのスウェディッシュでも期待されていたのだが、先頭スタートのロウブは“雪かき役”を強いられ、SS2で3番手タイム、SS3で4番手タイム、SS5では7番手タイムと低迷する。

同じく昨年のウィナー、グロンホルムも実質的なファーストステージとなるSS2で8番手タイムと大きく出遅れることになった。

これに対して好調な出だしを見せたのが、「スバル・インプレッサWRC 2006」を駆るペター・ソルベルグだ。
今季よりスバル陣営はピレリからBFグッドリッヂにタイヤを変更したため、開幕戦のモンテカルロではタイヤのマッチングに苦戦していたのだが、スウェディッシュではスムーズに対応。SS2でトップタイムをマークし、レグ1の午前中のループをトップでフィニッシュする。

が、路面の安定した午後のループでは、グロンホルム、ロウブらがコンスタントな走りを披露し、グロンホルムがトップでレグ1をフィニッシュ。ロウブが11秒差の2番手で続き、ソルベルグもトップのグロンホルムから22秒差の3番手に続く。

まさにひとつのミスで順位が入れ替わる接近戦で、久しぶりに“3強”のトップ争いが展開されることとなった。

■ソルベルグがリタイア、ロウブは我慢の2位入賞

グロンホルムvsロウブvsソルベルグの三つ巴のバトルで最初に脱落したのが「午前中はアンダーステアで苦しかった」と語るソルベルグだった。
翌10日のレグ2のSS9で3番手タイムをマークするものの、続くSS10でコースアウト。なんとかラリーに復帰するものの、総合34番手に後退する。

これでペースを崩したのか、SS11は6番手タイム、SS12は10番手タイムに低迷。「大きなトラブルがあったわけではないんですけど、SS10でコースアウトした後もタイムが上がらなかったですからね。それに第3戦のノルウェーはエンジンもタイヤもセットになっているので、それらをセーブしておきたいということもありました」
「技術面から考えてもスウェディッシュとノルウェーは特殊なラウンドですから、テスト的に走っても得られるメリットは少ない。そういった理由から、ラリーの継続を断念することにしました」との桂田勝STI代表が語るように、ソルベルグはSS13を走ることなく、リタイアすることとなった。

これに対して激しいプッシュを見せたのはグロンホルムだった。7本中5本のステージでSSベストをマークし、2番手ロウブに38秒の差をつけてレグ2を制覇。翌11日のレグ3でも余裕の走りを披露し、グロンホルムが今季初優勝を飾る。

一方、ロウブもSS9でトップタイムをマークするものの、「マーカスが速すぎて、彼のペースについて行くことができなかった。タイトルを考えて2番手キープに徹したよ」と語るように、我慢の走りで2位入賞を果たした。

■3番手争いを制し、ヒルボネンが表彰台を獲得!

また、フォードvsシトロエンのエース対決の後方でも、激しいポジション争いが展開した。
レグ1ではフォードの2軍チーム、ストバート・フォードに加入したペターの兄、ヘニング・ソルベルグとフォードのセカンドドライバー、ミッコ・ヒルボネン、そして「三菱ランサーWRC」を駆るトニ・ガルデマイスター、OMVクロノスで「クサラWRC」を駆る地元ドライバーのダニエル・カールソンが激しいバトルを披露する。

さらに、レグ2ではヘニングを交わしたヒルボネンがペターの脱落で3番手に浮上。ハーフシャフトのトラブルで後退したガルデマイスターにかわってカールソンが5番手に浮上するほか、スバルのセカンドドライバー、クリス・アトキンソンが6番手にジャンプアップを果たした。

そして、レグ3ではヒルボネンがポジションを守り抜き、3位で表彰台を獲得。ヘニングが4位、カールソンが5位につけており、SS18のクラッシュでポジションを落としたアトキンソンにかわって、ガルデマイスターが6位に入賞した。

■奴田原は5位、新井は6位、スヴェドルンドが初優勝を獲得!

同時開催のPWRC開幕戦ではスバル・インプレッサを駆るクリスチャン・ソルベルグと三菱ランサーを駆るユホ・ハンニネン、そしてインプレッサを駆るアントン・アレン、同じくスバルユーザーのオスカー・スヴェドルンドらスカンジナビア出身の若手ドライバーたちが序盤から激しいトップ争いを展開。

対して05年の王者、新井敏弘(スバル・インプレッサ)は「セッティングもドライビングも掴み切れていない」と語るようにレグ1を5番手でフィニッシュするほか、06年のシリーズで3勝を獲得した奴田原文雄(三菱ランサー)も「セッティングを煮詰めきれなかった」とのことで、10番手と苦戦の展開を強いられる。

そして、翌日のレグ2ではSS10で新井がコースアウト、奴田原がパンクで大きく後退するなか、ハンニネン、クリスチャン、スヴェドルンド、アレンの順でフィニッシュ。レグ3でも北欧出身ドライバーのトップ争いが展開されるものの、ハンニネンがトップを守り抜いた。

が、競技終了後の車検で燃料ポンプに違反があったことから、ハンニネンは失格に……。結局、2番手でフィニッシュしたスヴェドルンドがPWRCの初優勝を獲得する。

2位はマルク・アレンの息子、アントンで、SS16でドライブシャフトのトラブルに見舞われたクリスチャンが3位に入賞。なお、奴田原、新井らも粘り強い追走を披露し、それぞれ5位、6位でポイントを獲得している。

(文と写真=廣本泉)

2006年、1点差でタイトルを逃したフォードのマーカス・グロンホルム。スノーラリー2連戦の緒戦を制した。
【WRC 07】第2戦、マーカス+フォーカスがスノーラリー連戦の緒戦を制覇!
3年連続チャンピオンのセバスチャン・ロウブ。シトロエンのニューマシン「C4 WRC」を駆り、開幕戦モンテカルロで優勝、2戦目で2位に入り、現在チャンピオンシップをリードしている。
【WRC 07】第2戦、マーカス+フォーカスがスノーラリー連戦の緒戦を制覇!
グロンホルム、ロウブ、ソルベルグの三つ巴のバトルから脱落したペター・ソルベルグ。
【WRC 07】第2戦、マーカス+フォーカスがスノーラリー連戦の緒戦を制覇!
PWRC開幕戦では、スヴェドルンドが初優勝。05年チャンプの新井敏弘(写真)は6位でゴールした。
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