オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)

2007.02.05 自動車ニュース
ホンダ・ブースにはASIMOが登場。走っていた。
【カーナビ/オーディオ】オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)

【カーナビ/オーディオ】オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)

毎年ラスベガスで開かれる世界一の家電ショー「CES」。シアターやパソコンの新製品が発表されるので有名だが、クルマに関係するもの、つまりカーAVの新製品も目白押し。遅ればせながら2007年のCESの話題をお送りしよう。

合計1万5000Wの出力を発生するT15kWを搭載したロックフォードのデモカー。これでもデッキは純正のまま。
オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)
サブウーファー8個と8セットのスピーカーを上のアンプ1台で鳴らす。
オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)
これがアルパインのPXE-H650。マイクで実測しながら理想の音場を自動的に創り出すデジタルプロセッサー。
オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)

■世界最大の家電の見本市は今年で40周年

──いかがでした? 今年のCESは。40周年だから、相当盛り上がっていたんでしょ?

マイクロソフトがWindows Vistaを大々的にデモンストレーションしていたり、デジタルギターを発表したギブソンでは外のテントでライヴをやってたり、ブルーレイとHD DVDのコンパチ機をLGが出したり、ディスクの裏表にブルーレイとHD DVDを記録した両対応のソフトがあったり、面白いものはけっこうありましたね。あ、そうそう、ASIMOも走ってました。ホテル代なんか、昨年の1.5倍に跳ね上がっちゃって……。

──そうじゃなくって、訊きたいのはカーAV関係!(怒)

カー関係は……まわりに比べると地味〜な感じでしたね。例年出ていたメーカーで今年、出展していないメーカーもありましたし。でも、細かく見ていくと興味深いものがいっぱいありました。この先、カーAVシステムのあり方やクルマでの音楽の楽しみ方がガラッと変わりそうな気配が感じられましたね。

■純正オーディオと市販システムの統合が進む

──どのへんが?

まず、純正オーディオとの統合を図りつつ、音をクオリティアップする手法がますます増えることが予想できます。ロックフォード・フォズゲートなんか、トータル1万5000Wのどでかいアンプを積んで、スピーカー8セット+サブウーファー8個を鳴らしているデモカーが、デッキは純正のままでしたから。

──へぇ、それはなぜ?

ほら、最近のクルマって、純正デッキの交換が難しくなっているじゃないですか。コンピュータ管理がオーディオにまで張り巡らされていて、デッキを外すとクルマが動かなくなるケースもある。
でも、じゃあ純正オーディオのままでいいか、というと別の話。一度でもオーディオを市販のものにグレードアップした経験があれば、純正オーディオじゃ物足りないと思うのは当然ですからね。

オーディオコントロールDQL-8も純正システムと市販アンプ&スピーカーの統合を図るアイテム。
オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)
純正システムに多彩なメディアを追加できるケンウッドKOS-V1000。
オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)
ポータブルナビPMD-B200を格納できる2DINヘッドユニットアルパインIVA-W205。
オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)

──僕もそうでしたから。

だからロックフォードは、あえて純正デッキのままでもパワーアンプとスピーカーを替えることでグレードアップできることを示したと思います。ロックフォードは昨年、3Sixtyという純正デッキと市販アンプ&スピーカーの統合を図るプロセッサーを出していますから、それを使って、ね。
その3Sixtyも、Windowsのパソコンで調整できるように進化していました。ま、デモカーに関してはやりすぎって感じですけど、エネルギッシュで楽しい音でしたよ。最後にボリュームを上げられたときは鼓膜が破れそうでしたけど(笑)。

■純正システムをベースに音質を向上

──じゃあ、そんなプロセッサーが今年はいっぱいあった、と。

どこもかしこもというわけじゃないんですが、いくつかありました。なかでも注目はアルパインのPXE-H650です。
昨年アルパインはヴィークルハブ・プロという純正システムにDVDビデオや市販ナビ、iPodなどの多彩なメディアを追加できるセレクターを発売し、輸入車オーナーなどに好評ですが、ヴィークルハブ・プロは純正システムへのメディア追加を目的としたものとすれば、PXE-H650は音質向上を目的としたものです。

──具体的にいうと?

付属のマイクで測定しながら内蔵のデジタルプロセッサーで自動的に音を整えていくわけですが、PXE-H650なら、従来のプロセッサーでは補正が難しかった、純正マルチシステムにも対応できます。内蔵のマルチEQの制御ポイントは、なんと500。これによって、純正システムをベースに、アルパインが理想とする音場を手軽に車内に実現できるわけです。

──いい音で音楽を聴きたいのはやまやまだけど、インパネまわりを大がかりに加工したりするのは、ちょっと……という人には良さそうですね。

そう。これまで出力信号レベルで特性をフラットに戻せるプロセッサーはありましたが、スピーカーから出てきた音を補正できるプロセッサーはなかったんですね。アルパインは、それをやってくれた。プロセッサーの後に接続するアンプやスピーカーまで含めて、システムトータルで補正できるという点で、画期的ですね。

イクリプスAVN2210pは表面のポータブルナビが脱着式。
オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)
2DIN AVナビで1000ドル以下とリーズナブルなパイオニアAVIC-D3。
オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)
パナソニックはStradaブランドでHDDタイプの2DIN AVナビを市場投入する。
オーディオは純正と仲良く、PNDとも仲良く(07 CESリポート第1回)

──ほかには?

オーディオコントロールのDQL-8は、8ch分のハイレベルインプットと31バンドグライコ&パラメトリックイコライザー、クロスオーバーの調整ができるDSPを内蔵したプリアンプです。iPodの接続もできます。
あとケンウッドのKOS-V1000/V500/V200というAVコントローラー。これらは、純正デッキにさまざまなAV機器を追加して集中コントロールできるユニットです。

■AVヘッドユニットとPNDが合体!?

──ところでカーナビはどうでした? 面白いのありました?

そうそう、ありましたよ。欧米ではPNDというポータブルナビが主流だということはご存じだと思いますが、そのPNDと2DIN AVヘッドユニットが合体&分離自在というのがアルパインとイクリプスから出ていて面白かった。
とくにアルパインのIVA-W205は、PNDがなかに収まっちゃうんです。すると地図画面は表の6.5インチモニターに表示される。もちろん、PND単体としても使えます。

──1台2役ですね。これ欲しいかも。嫁のクルマと私のクルマで使い回しできる。

PND自体がすでにナビと圧縮音声&動画が楽しめるメディアプレーヤーの2役ですから、1台3役。これには僕も、ちょっと惹かれてます。ま、日本で使うんだったら、PNDは通信ナビのほうがいいでしょうね。
それにSDカードのスロットを装備して、メモリーナビも併用できるようにして欲しい。で、Webで海外の地図をダウンロードできるようにしてもらえるとうれしい。こんなナビがあったら、買っちゃうかもしれない。
今回、空き時間にレンタカーを借りてドライブに出かけたんですが、そんな時に使えますからね。それに最近、日本国内のレンタカーはカーナビ装備が当たり前ですが、やはり使い慣れているナビのほうが安心できる。

──イクリプスのは?

イクリプスは2DINサイズのデッキの表面に欧米で人気のトムトムのPNDをガチャッとはめ込むタイプです。つまりPNDのモニターをそのまま使う。

──他のメーカーはどうでした? まずパイオニアから

パイオニアは3年ほど前から、1DINサイズのインダッシュモニター内蔵DVDナビや2DINサイズのAVナビなどをアメリカで展開しているんですが、主流のPNDにくらべて高額ですから、苦戦しているようです。
そこで1000ドル以下の2DIN一体DVDナビを発表しました。モニターを6インチにし、モニターのチルトメカを省くといったコストダウンのおかげです。でもメモリーナビ機能を搭載するなど、性能面は手を抜いていない。これがアメリカ市場で受け入れられるか、見物ですね。

──パナソニックのほうは?

パナソニックは、日本同様、ストラーダ・ブランドでAVナビを展開します。ベースは日本でいうCN-HDS625D。HDD搭載のAVナビですから2000ドル・クラスです。この高級ナビが受け入れられるのかも、大いに興味があるところです。

(文と写真=石田 功)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。