【スペック】 全長×全幅×全高=4180×1840×1390mm/ホイールベース=2465mm/車重=1470kg/駆動方式=4WD/3.2リッターV6DOHC24バルブ(250ps/6300rpm、32.6kgm/2500-3000rpm)/価格=574.0万円(テスト車=607.0万円)

アウディTTクーペ 3.2 クワトロ(4WD/2ペダル6MT)【ブリーフテスト】

アウディTTクーペ 3.2 クワトロ(4WD/2ペダル6MT) 2007.02.03 試乗記 ……607.0万円
総合評価……★★★★

アウディの新型「TTクーペ」は、とかく先代と比べてデザイン面での「後退」がうんぬんされる。当初の「幻滅感」からそろそろ自由になった今、スペシャルティカーとしての資質を上位モデルに探ってみた。

アウディ日和に真価がわかる

最初に「シングルフレームグリル」を目の当たりにしたのは、ミラノで開かれた「A6」の国際試乗会だったと思う。イタリアいちのオシャレ都市を背景にして、その威容は魁偉にも映ったけれど、最近ではすっかり慣れてしまった。

しかし、新しい「TT」が登場すると、押し出しの利いた意匠はこのモデルのためにあったのだな、と思えてくる。セダンやワゴンにもそれなりにマッチはするものの、今のところシングルフレームグリルが似合うモデルナンバーワンがTTなのだと思う(「R8」登場までの期間限定)。初代に比べて個性がなくなったという声をよく聞くが、このグリルの存在感を考慮に入れれば、なかなか頑張っているともいえる。

試乗した日は朝方は晴れていたものの、午後になると季節外れの強風と豪雨に見舞われた。しかし、そういう荒天こそが、「アウディ日和」なのである。まわりのクルマがおっかなびっくりでゆるゆる進んでいるわきを堂々といつものペースで走っていられるのは、アウディの誇るクワトロシステムの信頼感のおかげなのだ。その挙動のどっしり落ち着いた様がドライバーに与える心強さは計り知れないものがある。

余裕たっぷりのV6エンジンに安楽にもスポーティにも扱えるSトロニックを組み合わせ、盤石のクワトロが足元に控える。内装はクール&アーティスティクなアウディお得意の設えだ。574万円という価格は、お買い得にも思えてくる。ひと昔前なら最強のデートカー(死語)になったはずだが、このジャンルが全体としてシュリンクしていることが、このモデルにとっての不幸だ。

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