【スペック】全長×全幅×全高=4650×1710×1475mm/ホイールベース=2605mm/車重=1410kg/駆動方式=FF/2リッター直4DOHC16バルブターボ(150ps/5500rpm、24.5kgm/1800rpm)/車両本体価格=350.0万円(テスト車=同じ)

サーブ9-3 SE2.0t(4AT)【ブリーフテスト】

サーブ9-3SE 2.0t(4AT) 2001.02.17 試乗記 ……350.0万円総合評価……★★★

日々の悦び

空力パーツを標準で纏う2001年型9-3SE。チンスポイラー、サイドスカート、黒いリアウィングで控え目にキメる。エンジンは、前年モデルと同じ2リッターターボながら、チューンが変わり、上級モデル「9-5 2.0t」と同じトルク重視型に。
軽い過給感。力強い加速。1960年代のトライアンフユニットにまで遡る2リッター直4は、2000rpm前後から早くも古くさいウナリ声を発するが、それはそれで個性である。ATセレクター頂部の「スポーツモード」ボタンを押すと、シフトアップが遅く、シフトダウンのタイミングが早くなり、そうとう活発に走れる。スポーティな味つけのシャシーと合わせ、街なかでも運転が楽しい。飛び抜けた性能はないけれど、適度に速い。日常の楽しみ。日々の悦び。

【概要】 どんなクルマ?

(シリーズ概要)
9-3シリーズは、1993年にデビューした900シリーズの、いわばビッグマイナー版。GMグループのプレミアムカーとして1000カ所を超える細かなリファインを受け、98年のジュネーブショーで披露された。日本には、5ドアハッチと2枚ドアのコンバーチブルが輸入される。エンジンは、すべて2リッター直4ターボ。150psと205ps、2種類のチューンが用意される。
(グレード概要)
SE2.0tは、2.0tをエアロパーツで飾り、ウッドインストゥルメントパネル、レザーステアリングホイール&シフトノブ、前席ヒーターなどで、内装を豪華にしたモデル。オプションで、本革仕様、電動ガラスサンルーフといった装備を選ぶこともできる。右ハンドルのみの2.0tに対し、SEは左右を選択可能だ。

【車内&荷室空間】 乗ってみると?

(インパネ+装備)……★★★★
各種ボタンのサイズが大柄で、使いやすい。革巻きステアリングホイールには、ラジオのボリューム、選局用のスイッチが装備される。「SE」グレードには内装にウッドパネルが奢られ、しかもメーターパネルの面積が大きいので、「プレミアム度」を上げるのに効果的。また、オペル譲りの左右対称のシフターにも革が被せられ、ブランドイメージ向上を狙う。
(前席)……★★★
ソフトなファブリックシート。こまめに掃除しないと、ホコリが目立ちそう。シート自体はほどほどのサイズで、サイドサポートをほとんど期待できないフラットな形状。追突時に前方に動いてムチウチを防ぐ「アクティブヘッドレスト」は、サーブがオリジンだ。
(後席)……★★★
足もと、頭上とも、必要十分な空間が確保される。サイドウィンドウがルーフに向かうにつれ室内側に湾曲するが、グラスエリアが広いので、圧迫感はない。フロアコンソール後端に、エアコン吹き出し口が設けられる。
(荷室)……★★★★
荷室最大床幅133cm、奥行き100cm、パーセルシェルフまでの高さ55cmと、広いラゲッジルームはサーブ車共通の美点だ。後席は、座面を前に折って背もたれを倒すダブルフォールディング式。ヘッドレストがクロスメンバーに残り、シートの背もたれだけが倒れる構造なので、ヘッドレストを外す手間がいらない。右シートのみを倒すこともできる。

【ドライブフィール】 運転すると?

(エンジン+トランスミッション)……★★★
低回転域からトルキーな、力強い2リッターターボ。前年モデルより、パワーは4ps落とされたが、一方、最大トルクが2.2kgm太い24.5kgmになり、しかも発生回転数は3600rpmから1800rmへと低くなった。トランスミッションは4段だが、実用上不満ない。「ノーマル」「スポーツ」「ウィンター」の、3つのシフトプログラムをもつ。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★
シャキっとした乗り心地。足まわりは、街なかでも硬さを意識することなく、一方、高速道路では、しっかりして安心感が高い。リアは比較的ハッピーで、ドライバーは楽しい。活き活きとしたハンドリングだ。

(写真=河野敦樹)

【テストデータ】

報告者:webCG青木禎之
テスト日:2001年1月27日から2月2日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2001年型
テスト車の走行距離:3425km
タイヤ:(前)195/60R15 88V/(後)同じ(いずれもMichelin Pilot CX)
オプション装備:--
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(3):高速道路(7)
テスト距離:349.2km
使用燃料:56.0リッター
参考燃費:6.2km/リッター

関連記事
  • サーブ9-5エアロXWD(4WD/6AT)【試乗記】 2011.8.3 試乗記 サーブ9-5エアロXWD(4WD/6AT)
    ……721万9000円

    13年ぶりにフルモデルチェンジした「サーブ9-5」。“二枚目”なスタイリングに生まれ変わった新型の、走り方はいかに? 最上級のスポーティグレード「エアロXWD」に試乗した。
  • サーブ9-5 エアロ(FF/5AT)【ブリーフテスト】 2007.7.19 試乗記 ……562.0万円
    総合評価……★★★

    モデルチェンジで印象が変わった、「サーブ」のフラッグシップ「9-5」。スポーティバージョン「エアロ」に試乗した。
  • サーブ9-5 2011.6.30 画像・写真 2011年3月18日に発売されたサーブのフラッグシップモデル「9-5」。震災の影響で3カ月ほど遅れて実車のお披露目会が行われた。
  • サーブ9-5ベクターXWD(4WD/6AT)【試乗記】 2011.9.11 試乗記 サーブ9-5ベクターXWD(4WD/6AT)
    ……652万9000円

    サーブの旗艦モデル「9-5」がフルモデルチェンジを果たし、日本に上陸した。2リッター直4ターボを搭載するベースグレードの走りを試す。
  • サーブ9-3スポーツセダン エアロ2.0T(5AT)【試乗記】 2003.4.29 試乗記 サーブ9-3スポーツセダン エアロ2.0T(5AT)
    ……470.0万円

    2003年1月から日本で販売が開始された、サーブの新しいスポーティセダン「9-3」。エアロパーツや17インチタイヤを装着し、210psのハイパワーユニットを搭載するトップグレード「エアロ2.0T」に、webCG記者が試乗した。


  • サーブ9-3スポーツエステート エアロ(FF/6AT)【試乗記】 2008.3.7 試乗記 サーブ9-3スポーツエステート エアロ(FF/6AT)
    ……615万9000円

    フロントマスクが大胆で力強い印象になった新型「サーブ9-3」。スポーツサスペンション搭載のトップグレード「エアロ」で乗り心地を試す。
  • サーブ「9-3」「9-5」の2005年モデル発売 2004.12.2 自動車ニュース ゼネラルモーターズ・アジアパシフィック・ジャパンは、サーブの2005年モデル「9-3スポーツセダン」「9-3カブリオレ」「9-5セダン」「9-5エステート」全12車種を、2004年12月4日に発売する。内容は装備面での小変更が主だ。
  • サーブ9-5Arc3.0t【試乗記】 2002.3.7 試乗記 サーブ9-5Arc3.0t
    ……515.0万円

    約1200カ所におよぶ改変を受けたサーブ「9-5」2002年モデル。エントリー仕様の「Linear(リニア)2.3t」とスポーティな「Aero(エアロ)2.3TS」の間を埋めるセダンの3リッターモデル「Arc(アーク)」に、webCGエグゼクティブディレクターの大川悠が試乗した。


  • サーブ9-5エアロ2.3TSエステート(5AT)【試乗記】 2002.2.26 試乗記 サーブ9-5エアロ2.3TSエステート(5AT)
    ……555.0万円

    インテリジェントな雰囲気とインディビジュアルなスタイルで個性を主張するスカンディナビアの自動車メーカー「サーブ」。同社のアッパーミドルクラス「9-5」シリーズが、ビッグマイナーチェンジを受けた。何が変わったのか? webCG記者が試乗した。


  • プジョー308SW GT BlueHDi(FF/6AT)【試乗記】 2017.4.25 試乗記 ディーゼルの本場フランスのプジョーが日本に導入したクリーンディーゼルモデル「308SW GT BlueHDi」で、東京から名古屋までのロングツーリングを実施。往復735kmの道のりで見えてきた、このクルマの魅力と欠点とは?
ホームへ戻る