異種カテゴリーのトップドライバーが集結、「レース・オブ・チャンピオンズ」開催

2006.12.19 自動車ニュース

異種カテゴリーのトップドライバーが集結、「レース・オブ・チャンピオンズ」開催

F1やWRC、ドイツ・ツーリング・カー選手権(DTM)など異種カテゴリーのトップドライバーがイコールコンディションで競う、オフシーズン恒例の「レース・オブ・チャンピオンズ(ROC)」が、2006年12月16日、パリのフランス・スタジアムで行われた。

■特設コースを5万人以上の観客が囲う

今回で19回目を迎えたROCは、あいにくの雨。それでも5万人以上もの観客が、トップドライバーたちの熱い戦いを観戦しようと駆けつけた。

競技は、1周1.2kmの特設コースを、インとアウトから2台ずつ2周して行われる。

「ネイションズカップ(国別対抗戦)」では2本先に制した方が、「ROC(個人戦)」では、1本勝負を制した方が勝ち上がって行くトーナメント方式。

競技用マシンは、「ポルシェ911GT3 ロードチャレンジ」「シトロエン・クサラWRC」「ルノー・メガーヌ・トロフィー」「アストン・マーティンV8ラリーGT」「ロックカー(バギー)」の5種類が用意される。

■“強敵ダブル・フレンチ・セバスチャン”組

国別対抗戦では、大会2日前にF1のテストでクラッシュして怪我を負ったスコット・スピードが欠場。代役の米ドライバーが時間的に見つからず、今季のUSAラリーチャンプ、トラヴィス・パストラナが1人2役に挑戦し、見事決勝まで勝ち進み存在感をアピールした。

前回大会で優勝したトム・クリステンセン(ルマン24時間レース最多7勝)と、マティアス・エクストローム(04年DTMチャンピオン)の「スカンジナビア組」が1回戦で敗れ、唇を噛んだ。

彼らを抑えたのは、来季からF1ルノーのドライバーとなるヘイキ・コバライネンと、00&02年WRCチャンピオン、マーカス・グロンホルムの「フィンランド組」だ。

コバライネン&グロンホルムが準決勝で対戦したのは、チャンプカーとWRCで3連覇している強豪コンビ、セバスチャン・ブルデーとセバスチャン・ロウブの“強敵ダブル・フレンチ・セバスチャン”組。今年WRCでタイトルを争ったロウブとグロンホルムが直接対決するという、またとない見せ場となった。

マシンはクサラWRCだけに、長年駆っているロウブが有利。いっぽうでロウブは骨折した右腕の回復具合も心配された。双方絶対に負けられないプレッシャーのなか、グロンホルムが果敢にプッシュするも、1.8秒差をつけてロウブに軍配があがった。

■国別戦は、フィンランド組が制す

ブルデーと対戦したコバライネンが2勝し、「フィンランド組」が決勝に進出。その勢いのまま、孤軍奮闘の「USA組」パストラナを負かし、結果表彰台の頂点までのぼりつめた。

「2004年からマーカス(・グロンホルム)と組んで(国別戦での優勝を)狙ってきたけど、遂に成功した。いい週末になったよ」とご機嫌なコバライネン。2年前の大会でミハエル・シューマッハーとロウブを破り、その名は一躍有名になったが、同舞台での優勝はまた格別のようだ。

相棒のグロンホルムは照れ笑い。「フィンランド・チームというより、(大活躍した)コバライネンのチームだよ。今日の僕はひどかった。午前中のテストではウォールにぶつけて3台もマシンを破損させちゃったし、レースでは1勝もできなかったのに優勝しちゃったんだから(笑)」

■ロウブまさかの大敗

個人戦のラリー組戦では、前回大会の覇者ロウブが、ホアン・ナニ・ロマ、WRCで僚友のダニエル・ソルド、コリン・マクレーを相手に快勝。
サーキット組では、準決勝でコバライネンを0.0002秒(10000分の2秒!)という僅差で負かしたエクストロームが、その後、ブルデーも抑えて勝ち進んだ。

勝者を決めるスーパーファイナルは3本勝負。シトロエン・クサラWRCでの1本目で、楽勝と思われたロウブだったが、大接戦の末にエクストロームが制する大番狂わせとなった。2本目のメガーヌで、ローブはスタートに失敗し、2勝したエクストロームの優勝が確定した。

「今朝起きたら、お腹の調子が悪くて何も食べていないんだ。でも絶対にいい結果を残したかった。ネイションズカップではトム(・クリステンセン)と早々にノックアウトされちゃったからね。クサラに乗ったロウブに勝てたことを誇りに思う」と、エクストロームは満面の笑みでスピーチした。

■3万馬力のドラッグスターも

同イベントでは、レースの合間に様々なデモンストレーションも行われた。今年優勝したルノーF1マシン「R26」が高らかなエンジン音が響き渡らせながら周回。
さらに3万馬力、最高速が500km/h超という怪物エンジンを搭載した2台の「ドラッグスター」も登場し、リアからロケット並みの爆発音と火と煙を噴き上げて、観客の度肝を抜いた。

さらに、シトロンが12月初頭に発表したばかりの「C4クーペ」と「C2」の特別仕様車「by Loeb(バイ・ローブ)」が、初めて公衆の前に姿をあらわした。

■2006年レース・オブ・チャンピオンズ
参加ドライバー&国別対抗チーム

「プレイステーション・チーム・フランス」
セバスチャン・ブルデー(チャンプカー)+セバスチャン・ロウブ(WRC)
「オートヘブド・チーム・フランス2」
イヴァン・ミューラー(WTCC)+ステファン・ペテランセル(ラリーレイド)
「オートスポーツ・チーム・イングランド」
ジェームズ・トンプソン(BTCC/WTCC)+アンディ・プリオール(WTCC)
「フィンランド」
ヘイキ・コバライネン(F1)+マーカス・グロンホルム(WRC)
「ドイツ」
ベルンド・シュナイダー(DTM)+アルミン・シュワルツ(ラリー)
「F1レーシング・チーム・スコットランド」
デイヴィッド・クルタード(F1)+コリン・マクレー(WRC)
「スカンジナビア」
トム・クリステンセン(DTM&耐久)+マティアス・エクストローム(DTM)
「スペイン」
ダニ・ソルド(WRC)+ホアン・ナニ・ロマ(ラリーレード)
「USA」
トラヴィス・パストラーナ (Xゲーム)

(文=野口友莉/YUYU)

異種カテゴリーのトップドライバーが集結、「レース・オブ・チャンピオンズ」開催の画像

「F1レーシング・チーム・スコットランド」から、デイヴィッド・クルタード(左)とコリン・マクレー。

「F1レーシング・チーム・スコットランド」から、デイヴィッド・クルタード(左)とコリン・マクレー。

国別対抗戦、ロウブとグロンホルムが直接対決。軍配はクサラの“主”ロウブにあがった。

国別対抗戦、ロウブとグロンホルムが直接対決。軍配はクサラの“主”ロウブにあがった。

国別対抗戦を制した「フィンランド組」、来季ルノーでF1デビューするヘイキ・コバライネン(左)と、今季WRCでランキング2位のマーカス・グロンホルム。

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個人戦、0.002秒という僅差でコバライネンを抑えたエクストローム(手前)。

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個人戦スーパーファイナルの1本目。乗り慣れたクサラで、ロウブがまさかの黒星。

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個人戦ウィナー、エクストローム(中央)と、敗れたロウブ(右)。

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デモランを披露する「ルノーR26」

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