欠場中にタイトルを獲得したセバスチャン・ロウブ、心境を語る

2006.11.28 自動車ニュース

欠場中にタイトルを獲得したセバスチャン・ロウブ、心境を語る

さまざまなカテゴリーのトップドライバーが集結し、イコールコンディションで競演する「レース・オブ・チャンピオンズ(ROC)」の開催発表会が、2006年11月22日、パリのシャンゼリゼ通り近くのガブリエル・ホールで行われた。

発表会には、前回大会のウィナー、今年世界ラリー選手権(WRC)で3連覇を達成したセバスチャン・ロウブが登場。シーズン途中に骨折、欠場中にタイトルが決まった彼が心境を語った。

■「家でタイトルが決まったことは妙な気分」

「ROCは雰囲気がいいし、勝負も1秒以下の接戦だから楽しい」と、珍しくスーツ姿に身を包んで笑顔で登場したロウブ。怪我の回復が間に合うかどうかは、「開催はもう少し先だから」と希望的なコメントを残した。

ロウブは、シーズン大詰めの9月末、トレーニング中の事故で右腕を複雑骨折し、第13戦のラリー・トルコ(10月13〜15日)から欠場。チャンピオンシップでは2位マーカス・グロンホルムに大差をつけていたものの、3年連続となるタイトルはまだ手にしていなかったため、怪我からの回復が待たれていた。

欠場中の“他力本願”によるタイトル獲得を嫌がり、第15戦ニュージーランド(11月17〜19日)での復帰を決意したロウブは、スポーツ選手専門のリハビリセンターで8時間もの特別訓練をスタートさせた。
ところが、第14戦オーストラリア(10月27〜29日)で、ライバルのグロンホルムが自滅したことにより、復帰を待たずしてタイトルが決まった。

「家にいてタイトルが決まったことは、とても妙な気分。でも、やっぱり嬉しいよ。怪我の回復は順調だし、自家用車を運転することは問題ない。でも、ラリーを戦うには100%の状態じゃないし、(来季のために)リスクは冒せない」

ホッとしたロウブは、リハビリの焦点も、来季開幕戦モンテカルロ(1月19〜21日)に定め直し、ニュージーランド戦も欠場した。

■「クサラでタイトルを祝いたかった」

2007年にはシトロエンがワークス復帰し、マシンも新型「C4 WRC」にかわるため、3連覇をもたらしてくれた「クサラWRC」をドライブするのは今季が最後となる。

「僕(のキャリア)は、クサラとここまでやってきた。最後のクサラで、タイトルを祝いながら走りたい」

そう希望を持っていたロウブは、ROCの発表会の翌23日、シトロエンのテストコースで怪我した右腕の感触を確かめたのだが、複数の医師から全治3ヶ月の診断を受けており、事故からまだ2ヶ月の段階では時期尚早。僅か数周しただけで、最終戦ラリーGB(12月1〜3日)の出場も諦める決断を下した。

チャンピオンの願いは叶わないが、前戦ニュージーランドと同様、最終戦もレッキのみ参加する予定だ。

■ROCは12月16日、パリで開催

なおF1やラリー、DTM、チャンプカーなどで活躍するドライバーが腕を競うROCは、12月16日、パリのフランス・スタジアムの特設サーキットで開催される。

出場メンバーはジェンソン・バトン、デイヴィッド・クルタード、ヘイキ・コバライネンらF1ドライバーを筆頭に、ルマン24時間耐久レース7度優勝のトム・クリステンセン、ラリーのマーカス・グロンホルム、コリン・マクレーら豪華な顔ぶれだ。
また、国別対抗戦となる「ネイションズ・カップ」の組み合わせも発表された。

参戦マシンは「シトロエン・クサラWRC」「ポルシェ911 GT3」など5車種。また、ルノーF1のチャンピオンマシン「R26」のデモンストレーションなども行われる予定だ。

(文と写真=野口友莉(YUYU))

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最終戦までに復帰したかったロウブだが、結局叶わなかった。

最終戦までに復帰したかったロウブだが、結局叶わなかった。

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