【スペック】外寸は、全長×全幅×全高=4330×1725×1600mm。背の高さが居住空間確保に一役買っているものの、大部分のタワーパーキングに入庫できないのは気がかり。ホイールベースは2615mm。車重の1450kgは、このクラスとしてはやや重い。エンジン形式は直列4気筒DOHC16バルブ。141ps/5700rpmの最大出力と19.2kgmm/4150rpmの最大トルクは、4ATを介して前輪に伝わる。サスペンション形式は前がマクファーソン・ストラット、後が3リンク。ブレーキは前が通気式ディスク、後がディスク。試乗したクラシック(230.0万円)のほかに、革内装やサンルーフを奢ったリミテッド(280.0万円)も用意される。

クライスラーPTクルーザー・クラシック(4AT)【試乗記】

『スーパーで見かけたお相撲さん』 2000.12.22 試乗記 クライスラーPTクルーザー・クラシック「ちょい乗り」試乗報告


快適性と操縦性

奇をてらった外観なれど、フタ(ドア)を開ければごくまっとう。フォルクスワーゲン・ゴルフやトヨタ・カローラと同じように使える、実用的な5ドアのFFハッチバック。
ただし、当然ながら最大のウリはデザイン。「レトロ」と解釈されがちだが、クライスラーの狙いは違う。欧州でウケている「ハーレーダビッドソン」的なアメリカンテイストを4輪で再現した、ある意味での世界戦略車。

2リッター直列4気筒DOHCユニット(141ps、19.2kgm)は、低速からトルクたっぷり。4ATとのマッチングも良好。ストップ&ゴーの連続も苦にならない。
残念なのは4000rpm以上でややラフな回転マナー。ユルユル回る、北米仕様2.4リッター直4のほうが気分かも。
プラットフォームはネオンと共用。日本仕様の足回りは、欧州仕様と同じ硬めの設定。リアからの突き上げがやや気になるものの、高速道路や山岳路でのスタビリティはしっかり確保。でも快適性と操縦性、このクルマだったらどっちが優先? アメリカで乗った、フワンフワンの北米仕様が私は好き。

アメリカではセカンドカー

内装の樹脂類は質感低し。ただし、気の利いた演出で安っぽさは帳消し。メーター周囲にはボディカラーと同色のパネルがあしらわれ、クルーザーの名にふさわしく、ステアリングホイールは船舶の舵を模したもの。
居住性はバツグン。1600mmという背の高さが奏功し、大人4人の移動も楽チン。65:35の分割可倒式リアシートの使い勝手も良好だから、人でも荷物でも何でも来い!

パッと見ギョッとするが、つきあえばフツー。話しかけたら意外に気さくな、スーパーで見かけたお相撲さん。日本だったらこれ1台で何でもこなせる。ただしアメリカではセカンドカー。PT=パーソナルトランスポーテーション(個人輸送)、アメリカ人にはちょっとサイズが足りないらしい。

(文=NAVI編集部 佐藤健/2000年11月/写真=五條伴好)

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