【FN 2006】第7戦SUGO、ルーキーのデュバルが今季2勝目!

2006.09.19 自動車ニュース

【FN 2006】第7戦SUGO、ルーキーのデュバルが今季2勝目!

ルーティンワークでピットに戻ってくるマシンは、レインタイヤを捨て、新たにスリックを装着してコースへと復帰。冷えたタイヤをコントロールし、ライバルとの攻防戦を展開した末にチェッカードフラッグを受けたマシンは22台中、13台に留まった。

2006年9月17日、宮城県・スポーツランドSUGOで行われた全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦の決勝。本格的な雨になるという大方の予想を裏切り、天候が大きく崩れることもなく、80周のレースが終了した。

出入りの激しい展開を見せるなかで、ルーキーのロイック・デュバルが磐石のレース運びで今季2勝目を飾った。シリーズポイント暫定トップのブノワ・トレルイエが2位、3位にはトレルイエのチームメイトである松田次生が入った。

■小暮、3連続ポールポジション獲得!

「チームの良い流れでこの位置につけることができました」
予選後の記者会見で、小暮卓史は3戦連続ポールポジション獲得の喜びをこう語った。

練習走行があった金曜日、小暮は午前のセッションでトップタイムをマーク。だが、その直後に痛恨のクラッシュ、マシンは大きなダメージを負い、午後のセッションへの出走を諦めざるを得ない状態だった。

土曜日の予選、1回目の中盤に1台のマシンがスピンし、セッションが中断。再開後は我先に、とマシンが続々コースインしてアタックが始まった。
ここでトップに躍り出たのが小暮。ライバル達も負けじと自己ベストタイムを更新するも、小暮のタイムにあと一歩届かない。
唯一、松田次生が0.04秒これを上回って逆転したが、すかさず小暮が再度最速ラップを刻み、トップを奪取。その差僅か1000分の9秒で暫定PPをもぎ取った。

午後3時からの開始を前に、雨の兆候が感じられた予選2回目。チャンスあらばタイムアップしようと、開始と同時にスリックタイヤでのアタックが始まった。だが、これを見越したように雨が落ち始め、万事休す。これで事実上、小暮の自身今季4回目、3連続のPPが決定した。

2番手の松田に続き、3番手のタイムをマークしたのは、本山哲。だが、予選1回目終了後にエンジン交換を行ったことにより、決勝は10グリッド降格。結果、ロイック・デュバルが3番手となった。

■金石がスタートでトップを奪取

九州地方に上陸した台風13号が日本列島を縦断する秋雨前線を押し出し、その影響で広範囲にわたって雨模様になるといわれた日曜日。朝、宮城県・菅生の上空はうす曇で雨も降っていなかったが、午後からにわかに天候が崩れ、サポートレースは雨の開催となった。

ところが、フォーミュラ・ニッポンの決勝を前に、雨はぴたりと止んでしまう。スタートこそレインタイヤで始まったが、スリックタイヤへの交換は時間の問題だった。

ポールポジションの小暮、さらに2位の松田はスタートで出遅れ、かわって金石年弘が後方から巧みにスルリと抜け出しトップへ浮上。これにデュバル、トレルイエが続いた。

■スリックタイヤ交換後の不運

周回を重ねるごとにストレート上の水煙が次第に薄くなったレース中盤。もはや雨の心配もほぼなくなり、作業を待つ各ピットの前に並べられたのは、やはりスリックタイヤだった。

トップの金石が34周を終えてピットイン。事実上の2位であるデュバルの前でコース復帰に成功した。だが、熱の入っていないタイヤでは満足なパフォーマンスも発揮できず。逆にひと足先にピットインを終えていたデュバルにあっさりと先行を許してしまった。

アンラッキーはそれだけで終わらない。翌周、金石は痛恨のスピン! バランスを失ったマシンが濡れた芝生を滑り、ガードレールにヒット。戦列への復帰を絶たれた。

かわってトップに立ったデュバルに続いたのは、トレルイエ。2台の差は10秒前後での膠着状態に留まり、逆に、トレルイエは松田から0.5秒〜0.3秒弱の差に詰め寄られてしまった。
だが、トレルイエは松田との距離を巧みにコントロール。逆転のチャンスを与えず、ポジションをキープし、そのまま2位でフィニッシュラインをくぐった。

■ペナルティが招いたレース失格

スリックタイヤを装着後、単独でスピンをきっしたり、あるいはコースアウトする車両など、コース上では様々なアクシデントが発生。黄旗が提示されたが、これを見落とし、他車をパッシングしたマシンに対し、10秒のドライブペナルティが提示された。

なかでも折目遼と小暮は、ペナルティボードの確認に手間取り、ピットにマシンを戻したときには時すでに遅し。提示から3周以上走行した場合に科せられる失格処分を受けることとなってしまった。

■トレルイエ、チャンピオン争いを大幅にリード

今回のレースでトップを狙うより、2位で手堅くレースを終えることを選んだトレルイエ。現在、ドライバーズポイントでトップを快走し、2位松田との差は16点。そして今回の覇者デュバルが松田を4点の僅差で追うことに。

現時点でチャンピン争いはこの3人に絞られたが、チームポイントは、mobilecast TEAM IMPULが2位以下を大きく引き離す独壇場。残り2戦を待たずして、チャンピオンが決定した。

次戦の舞台はツインリンクもてぎ。トレルイエが優勝を果たせば、今季チャンピオンが決定する。今季2度目となるストップ&ゴーのコースで、攻防戦が繰り広げられることだろう。

(文=島村元子/写真=KLM Photographics J)

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こちらはスタート直後の1コーナー手前、5番グリッドのブノワ・トレルイエ(右)が2番グリッドの松田次生(中央)をパスして3番手に上がる。

こちらはスタート直後の1コーナー手前、5番グリッドのブノワ・トレルイエ(右)が2番グリッドの松田次生(中央)をパスして3番手に上がる。

ルーキーながら落ち着いたレース運びで2勝目を飾ったロイック・デュバル。

ルーキーながら落ち着いたレース運びで2勝目を飾ったロイック・デュバル。

優勝すればチャンピオン、というトレルイエは、予選5番手から2位でゴール。次戦にタイトル獲得はおあずけか?

優勝すればチャンピオン、というトレルイエは、予選5番手から2位でゴール。次戦にタイトル獲得はおあずけか?

4番グリッドから好スタートを決めトップをキープ、デュバルの追撃をかわしていた金石年弘(前)だったが、スリックタイヤに交換後、ウエット路面に足もとをすくわれ、まさかのリタイア。

4番グリッドから好スタートを決めトップをキープ、デュバルの追撃をかわしていた金石年弘(前)だったが、スリックタイヤに交換後、ウエット路面に足もとをすくわれ、まさかのリタイア。

何ラップにもわたりチームメイト同士でテール・トゥ・ノーズの激しい争いを続けたトレルイエ(前)と松田(後)。

何ラップにもわたりチームメイト同士でテール・トゥ・ノーズの激しい争いを続けたトレルイエ(前)と松田(後)。

ウィナーのデュバルを中心に、2位トレルイエ(左)、3位松田(右)。

ウィナーのデュバルを中心に、2位トレルイエ(左)、3位松田(右)。

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