【SUPER GT 2006】第7戦もてぎ、ホンダのお膝元でNo.100 RAYBRIG NSXが今季初優勝!

2006.09.11 自動車ニュース

【SUPER GT 2006】第7戦もてぎ、ホンダのお膝元でNo.100 RAYBRIG NSXが今季初優勝!

「こっちはリアタイヤ2本の交換だったが、後ろのSCは4本。すぐに追っかけてくるだろうから、最初の5周くらいが勝負になると思って、とにかくプッシュしました」

今季、GT500にステップアップしたNo.100 RAYBRIG NSXの細川慎弥は、同一周回でピットインしてドライバー交代を行ったNo.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430の脇阪寿一をシャットアウト。自身初の総合優勝を果たし、加えてチームの今季初優勝に貢献することとなった。

2006年9月10日、栃木県・ツインリンクもてぎで行われたSUPER GT第7戦のレースは、ポールポジションからスタートしたNo.100 RAYBRIG NSX(セバスチャン・フィリップ/細川慎弥組)が落ち着いたレース運びを見せて完勝。2位のNo.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)に逆転のスキを与えなかった。

3位にはNo.1 ZENT セルモ SC(立川祐路/高木虎之介組)が入り、シリーズ争いでもこの3台が上位名を連ねることとなった。

GT300クラスでは、ピットインでのミスもなんのその、No.11 JIM CENTER FERRARI DUNLOP(田中哲也/青木孝行組)が優勝し、久々に表彰台へ返り咲いた。
2位にはNo.13エンドレスアドバンCCI Z(影山正美/藤井誠暢組)、3位にNo.62 WILLCOM ADVAN VEMAC408R(柴原眞介/黒澤治樹組)が続いた。

■予選での速さが目立ったNSX

ストップ&ゴーのレイアウトを持つもてぎをホームコースとするNSXが、練習走行日から上位のタイムをマークし、予選でも同じくNo.100 NSXが本領を発揮した。

タイムアタックを担当したNo.100 NSXのフィリップは、予選1回目こそ4番手どまりだったが、午後からの1ラップアタック、スーパーラップ(SL)でトップタイムをマーク。2位、3位にはトヨタSC勢が入り、NSX勢の独走に待ったをかけた。

なお、GT300は、No.55 DHG ADVAN FORD GT(光貞秀俊/池田大祐組)がSLでクラストップにつけたが、その後の再車検で車両規則違反が見つかり、予選記録が抹消された。かわってNo.62 VEMAC、No.11 FERRARI、No.110 TOTALBENEFIT GREENTEC BOXSTER(松田秀士/菅一乗組)がトップ3となった。

■No.100 NSXがスタートダッシュ

「後ろにいたSC勢の速さが気になったから、とにかくスタートを決めて、そのあとはどんどん差を広げようと思った」というのは、No.100 NSXのスタートを担当したフィリップ。クリアスタートを切り、混乱を免れたNo.100 NSXはその後思惑どおりの走りを実践。あっという間に後続との差を広げることに成功した。

とはいえ、No.100 NSXも決してラクなレースをしていたわけではなかった。2位に10秒を超えるマージンを築いたフィリップだったが、21周目のヘアピンでまさかのコースアウト。ブレーキペダルに足が当たり、ブレーキを戻すタイミングをミスしたのが原因だったが、これで2位との間にあった貯金が一気に減ってしまった。

しかし、2位を走るNo.36 SCもマシントラブルを抱えていた。ギアがスムーズに作動せず、万全の態勢とはいえない状態。このせいでペースアップは難しく、No.100 NSXのミスを味方につけることができなかった。

■トップ2台が同時ピットイン! のガチンコ勝負

折り返しを前にピットインが近づくなか、トップと2位とのタイム差は5秒強。他車は次々とルーティンピットワークを済ませたが、トップ2台がピットにマシンを滑らせたのは29周を終えてからだった。

No.100 NSXはリアタイヤ2本、No.36は前後4本。ドライバー交代、給油以外のピット作業で、タイヤ交換だけは異なる作戦をとったのだが、その作業時間はほぼ同じ。ピットロード出口に近い場所から再スタートを切ったNo.100 NSXが僅差で先にコースへと復帰、ピットでのガチンコ勝負をモノにした。

逃げるNo.100 NSXにGT500ルーキーの細川。追うNo.36 SCにはチャンピオン経験のある脇阪。これでNo.36 SCにツキが回ってきたかに見えたが、細川は冷静沈着にレース展開を読んでいた。
それが冒頭のコメントにつながるのだが、この根底には、朝のフリー走行で自身が得たマシンフィーリングの良さとコンスタントに速いタイムを刻めるという自信があったのだ。

■No.100 NSX、優勝でランキングトップに

トップ2人のラップタイムを比較しても、その差は歴然だった。常に細川が脇阪を上回る数字を刻み続け、いつしか2台の差は10秒を超え、ついにファイナルラップには約18秒の大差となった。
そしてチェッカードフラッグ。昨年のもてぎ戦で優勝したNo.100 NSXにとって、もてぎはさらに相性の良いサーキットとなった。

「セパンでもギアのトラブルが発生し、あのときはリタイアに追い込まれた。今回、それだけは避けたかったのでペースを抑えて走るしかなかった」と2位に甘んじた脇阪。しかしながら、今回、ポールポジション/決勝での最速ラップ/優勝と、フルマークでポイント加算したNo.100 NSXとともに、ランキングでトップに再浮上することに成功している。

一方、GT300は、トップスタートのNo.62 VEMACにかわって、No.11 FERRARIがハイペースの走りで逆転。クラストップをキープした。だが、30周目のピット作業でシートベルトがうまくはまらず、大きくタイムロス。No.13 Zの先行を許してしまった。

しかしながら、その後、コース上での一騎打ちを制し、自力でクラストップを奪取。今季は速さを見せつつも、決勝でトラブルが重なっていたNo.11 FERRARIが、ようやく実力どおりのレース展開で勝利した。

2位のNo.13 Zは予選クラス15位から大躍進。No.62 VEMACは、ポールスタートのチャンスを活かせず3位にとどまった。

残り2戦となった今季のスーパーGT。GT500はシリーズ争いが一気に白熱化、現時点同率トップのNo.36 SCとNo.100 NSXを追うNo.1 SCとの差は、わずか3点で、十分タイトル獲得の射程圏内だ。

次のオートポリスは、アップダウンの多いテクニカルコース。日本最西端のサーキットで緊迫した戦いを繰り広げることだろう。

(文=島村元子)

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No.100 RAYBRIG NSXを駆る細川慎弥はGT500ルーキー。にもかかわらず冷静なレース運びでライバルのSC勢を押さえ込んだ。(写真=本田技研工業)

No.100 RAYBRIG NSXを駆る細川慎弥はGT500ルーキー。にもかかわらず冷静なレース運びでライバルのSC勢を押さえ込んだ。(写真=本田技研工業)

優勝したセバスチャン・フィリップ(左)、細川慎弥(右)に囲まれる、高橋国光監督。(写真=本田技研工業)

優勝したセバスチャン・フィリップ(左)、細川慎弥(右)に囲まれる、高橋国光監督。(写真=本田技研工業)

2位には、No.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)が入った。(写真=トヨタ自動車)

2位には、No.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)が入った。(写真=トヨタ自動車)

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