日産の主力V6エンジン「VQ」大幅変更、次期「スカイライン」に搭載

2006.08.23 自動車ニュース
日産の主力V6エンジン「VQ」大幅変更、次期「スカイライン」に搭載

日産の主力V6エンジン「VQ」大幅変更、次期「スカイライン」に搭載

日産自動車の「VQ」型エンジンは、「VG」型の実質的な後継であり、さらに直6エンジンに取って代わった、現在の日産の主力V6ユニットといえる。
可変バルブタイミングコントロールなどを取り入れつつ進化してきた同機に、この度大幅なリニューアルが施され、今秋発売の新型「スカイライン」に採用されることとなった。2006年8月22日、その説明会が開かれた。


開発にたずさわった日産自動車の薄葉洋常務。奥に見えるのは従来型VQエンジンのモデル。

日産の主力V6エンジン「VQ」大幅変更、次期「スカイライン」に搭載

■軽快で気持ちのよい走りを

新型「VQ」V6エンジンは、3.5リッターの「VQ35HR」と、2.5リッター「VQ25HR」の2種類。HRとは「High Revolution」「High Response」を意味しているという。

日産の技術のコアバリューである「信頼のドライビングプレジャー」を開発テーマに掲げ、さらなる環境性能と動力性能の向上を目指すべく、手が加えられた。
従来型VQエンジンを基本寸法から見直すという、大がかりな改良で、部品は3.5リッターエンジンで、およそ8割が一新されたという。

1994年に誕生した初代VQからのコンセプトである「軽く滑らかに吹け上がるエンジン」というコンセプトをキープしつつ、特に「軽快で気持ちのよい走り」を実現する動力性能を意識したのが新型の特徴とされる。


新旧のピストン比較。左の新型は左右非対称なのがわかる。これはシリンダー壁面に押しつけられる側(右側)に強度を持たせつつ、逆側は小さくしてフリクション低減を狙ったもの。

日産の主力V6エンジン「VQ」大幅変更、次期「スカイライン」に搭載

■出力だけでなく、音にもこだわり

その改良点は数え上げるときりがない。
7500rpmという高回転を実現したのは、コンロッド長の延長や、非対称ピストンスカートの採用によるフリクション低減の結果。高回転時にエンジンブロックの振動を抑制するため、底部にラダーフレームを配置し、ブロック自体の剛性が上げられた。

出力に関して、具体的な数字の公表はなかったが、全域で従来型を上回る性能を見せているという。吸排気抵抗低減には、ストレート吸気ポートや等長エグゾーストマニホルドを採用することで対応。吸排気の両側に連続可変バルブタイミングコントロールを用い、広い回転域で燃焼効率を向上させた。

さらに「気持ちよい」を実現するため、音にもこだわった。左右完全対称吸排気システムの採用などにより、音圧の上下がない、スムーズに伸びていく加速音を実現したという
(加速音はこちら)


こちらは左右対称のツイン吸気システム。

日産の主力V6エンジン「VQ」大幅変更、次期「スカイライン」に搭載

■スカイラインをはじめとするFR車へ

クラス最高と謳われるクリーンな排出ガス(4つ星)はもちろん、低燃費もセリングポイント。従来型VQエンジン搭載車に比べ、実用燃費をおよそ10%向上させたというデータもあるようだ。

ここまで違うと、すでにまったく別のエンジンとも言えるが、先の「軽く滑らかに吹け上がるエンジン」というVQのDNAを受け継ぐことから名前が残されたという。

まず今秋発売予定の次期「スカイライン」への搭載を皮切りに、順次拡大していく予定。FRレイアウト用ということで、「フーガ」「フェアレディZ」への搭載は容易に想像できる。

なお、新型VQは日産いわき工場内に新設された第二エンジン工場で生産される。

(webCG 本諏訪)

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