【FN 2006】第5戦オートポリス、松田次生、初開催の地で6年ぶりの勝利を飾る!

2006.08.07 自動車ニュース

【FN 2006】第5戦オートポリス、松田次生、初開催の地で6年ぶりの勝利を飾る!

予選5番手からオープニングラップで3位、9周目に2位へと浮上し、以後ひたすらトップ奪取に執着し続けた松田次生。ルーティンのピットストップを終えた後半、激しい攻防戦をモノにして逆転を果たし、長年遠ざかっていた優勝の二文字を掴み取った。

2006年8月6日、大分県日田市・オートポリスで全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第5戦が開催された。
爽やかな暑さのなか、64周にわたる闘いを繰り広げた松田次生が2000年以来の優勝を果たした。
2位に金石年弘、3位には片岡龍也が続き、今シーズン初めて日本人選手が表彰台を独占する結果となった。

■FN初開催のオートポリス、ポールシッターは小暮

オートポリスで最後に全日本選手権のトップフォーミュラが開催されてからはや15年。フォーミュラ・ニッポンとしては初めての九州イベント、初オートポリスの闘いとなる。もちろん、参戦するドライバー全員にとって初のFNレースだ。

金曜日は、通常の倍にあたる4時間の走行時間が設けられた。みな積極的に走り込み、タイヤパフォーマンスの確認やタイムアタックのシミュレーションなどに取り組んだが、そのなかで早々から優位にあったのが、小暮卓史と金石年弘が所属するAUTOBACS RACING TEAM AGURI。金曜の公式練習では1-2のタイムをマークし、チームとしての総合力をまずアピールした。

土曜日の予選では、まず1回目に小暮が1分33秒424のタイムで暫定トップに立つ。午後からの2回目では、気温・路面温度が午前に比べ上昇したものの、雲がかかり、吹く風が涼しく感じられるコンディションだったため、タイムアップに注目が集まった。

だが、後半、ニュータイヤでのアタックを始めたドライバーたちは自己ベストタイムの更新は果たすも、小暮のトップタイムには及ばない。
その小暮自身もタイムを削るまでに至らず、また、最後のアタックではタイヤを温めただけでセッションを終了。結果、1回目のタイムのまま、今季2度目のポールポジションを獲得した。一方、金石は2回目で自己ベストを更新したが、ロニー・クインタレッリが2台の間に割って入り、3番手に留まった。

■フロントロー2台、まさかの接触!

気温33度、路面温度44度と、決勝は前日よりも暑いコンディション。午後2時30分に64周のスタートが切られた。

好スタートを決めたのはアウト側、2番手のクインタレッリ。ポールポジションの小暮をほんの少しリードし1コーナーに向かう。だが、小暮も譲らず、サイド・バイ・サイドの状態で接触した。
これで小暮と予選4番手のブノワ・トレルイエが影響を受け、ほぼ最後尾まで脱落する。一方、オープニングラップをトップで戻ってきたクインタレッリも接触行為のペナルティを科せられ、9周を終えて10秒のピットストップ。かわってトップに立ったのは金石年弘だった。

金石に続いたのが、松田。序盤、2台の差は最大2秒強という緊迫した状態、折り返しを前に何度も揺さぶりをかけた松田だったが、金石も冷静に追撃をかわしてポジションキープ。ともにピットストップを済ませ、再び攻防戦を始めた。

■ガチンコ勝負の末、松田がトップ奪取に成功

今回、燃費の良さを武器にタイヤ交換のみのピット作戦を取ったチームもあったが、金石、松田は給油もあわせて行うベーシックな方法でコースに復帰。作業時間も大差なく、残るはドライバーによる勝負のみとなった。

終盤、暫定トップにいたドライバーがピットストップのためにコースイン。これでトップ2台による真っ向勝負が幕を開ける。
0.34秒に詰め寄った松田は1コーナーで一度勝負を挑むが、金石がこれを退ける。だが、なおも喰らいつく松田が先の2コーナー手前で逆転! ついにトップへと躍り出た。

これで金石は緊張の糸が切れたか、その後2台の間隔はみるみるうちに広がっていく。実のところ金石は、レース前半の時点からギアトラブルを抱えており、ここ一番の勝負を乗り切ることができなかったのだ。

終わってみれば、松田は金石に10.9秒ほどの差をつけて、今季初優勝。2000年5月、ルーキーイヤーであげたFN初優勝以来の勝利に酔った。2位金石も今季初ポイントを獲得。3位の片岡龍也においては、今季初表彰台獲得となった。

■終盤の見どころは、外国人4選手による攻防戦

トップ2台が壮絶な闘いを見せる一方、その後方では5〜8位の外国人4選手が縦一列でバトルを展開。
まずビヨン・ビルドハイムが頭ひとつ抜け出し5位をキープしたが、ポイントがかかる6位を巡って、アンドレ・ロッテラー、トレルイエ、ロイック・デュバルが一触即発状態に。トレルイエがロッテラーを仕留めると、デュバルもこれに続いたが、体勢を崩してスピン。マシンをクラッシュさせ、フィニッシュラインを通過することなくレースを終えている。

なお、レース終了後、クインタレッリのチームが、ピットストップペナルティ時におけるタイムカウンターの管理不備を不服とし、抗議した。
審議の結果、大会審査委員会はこれを認め、クインタレッリのフィニッシュタイムから4秒が減算されることに。

これでクインタレッリが5位に繰り上がって、ビルドハイムが6位となり、トレルイエの苦心の末に手に入れた1点は幻となったが、ポイントランキングでは、依然としてトップに君臨している。

次戦は8月27日、富士スピードウェイで開催される。

(文=島村元子/写真=KLM Photographics J)


スタートシーン。ポールポジションの小暮卓史と、2番手ロニー・クインタレッリが接触し、バーツが宙に舞った。


このスタートの混乱でブノワ・トレルイエも小暮と接触し、スピン。トップはクインタレッリが取ったが、接触のペナルティで後退。金石が1位になった。


金石との攻防戦を制し、松田が久々の勝利を手に入れた。


金石は2位でゴール。


5位争いは、終盤にかけて熾烈に。5位のビヨン・ビルドハイムを先頭に、アンドレ・ロッテラー、ブノワ・トレルイエ、ロイック・デュバルが続いた。


本山哲のトップフォーミュラ参戦101目を記念して、セレモニーが土曜日のピット・ウォーク時に催された。


オートポリス初のFN開催。地元の高校生のマーチングバンドの演奏で華やかなスタートセレモニーか行われた。

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