【スペック】全長×全幅×全高=3800×1690×1635mm/ホイールベース=2540mm/車重=1070kg/駆動方式=FF/1.5リッター直4DOHC16バルブ(109ps/6000rpm、14.4kgm/4400rpm)/価格=170万1000円(テスト車=209万7900円)

ダイハツCOO 1.5CXリミテッド(FF/4AT)【ブリーフテスト】

ダイハツCOO 1.5CXリミテッド(FF/4AT) 2006.07.06 試乗記 ……209万7900円総合評価……★★★2005年12月に発売された「トヨタbB」の兄弟車として登場したダイハツ「COO(クー)」。若者向けをアピールするbBに対し、幅広いユーザーをターゲットとするCOO。その使い勝手を試す。


ダイハツCOO 1.5CXリミテッド(FF/4AT)【ブリーフテスト】

もっとよいクルマ

「ダイハツCOO(クー)」を説明すると、「トヨタbBと多くのコンポーネンツを共用しつつ、内外装や装備を変更して差別化を図った……」ということになる。ただし若者向けbBと比較して、クーは、ファミリー層をターゲットとする。
ただハードはそのまま企画だけを換えて“別商品”とするには限界がある。コンセプトを見直したといいつつも、それほど違わないものがでてきてしまうと、せっかくの差別化も後づけの理由に感じてしまう。実際、後づけであろうが。
パッケージングの面からは、「クー」はファミリーカーにこそふさわしいと思っている。実物を見るとデザインも「bB」とはずいぶん違う。それどころか、細部のチューニングや変更で、もっとよいクルマになると思えるのだ。
一方、その乗り心地は軽自動車の延長線上にあるような感じであった。ダイハツディーラーでは軽からのステップアップ組も多いであろうから、抵抗感はむしろ少ない……か?



ダイハツCOO 1.5CXリミテッド(FF/4AT)【ブリーフテスト】

【概要】どんなクルマ?

(シリーズ概要)
2005年12月に発売された「トヨタbB」の兄弟車として、2006年5月8日にデビューしたのが「ダイハツ・クー」。いずれもダイハツの工場で生産される。若者向けをアピールする「bB」と差別化を図り、ヤングファミリー/ヤングミセスをターゲットとする。エンジンラインナップはbB同様、1.3と1.5の2本立て。トランスミッションは全車4段ATで、前輪駆動の他、4WDも用意される。1.5リッターモデルにのみ、車両安定性を制御するVSCがオプション装備できる。
(グレード概要)
テスト車の「CX-Limited」は、1.5リッターの上級グレード「CX」にエアロパーツその他を追加装備。すなわちリアスポイラー、サイドストーンガード、ディスチャージヘッドランプ、MOMOステアリングなどが付与される。15インチタイヤ/アルミホイール、6スピーカーなども標準で備わる。bBと違い、プラズマクラスターエアコンを採用したところも注目。



ダイハツCOO 1.5CXリミテッド(FF/4AT)【ブリーフテスト】の画像


ダイハツCOO 1.5CXリミテッド(FF/4AT)【ブリーフテスト】の画像
写真をクリックするとシートが倒れるさまが見られます。

写真をクリックするとシートが倒れるさまが見られます。

【車内&荷室空間】乗ってみると?

(インパネ+装備)……★★★
スカットル位置が高く窓の天地が薄いため、視界の広さは全高から期待されるほどではない。フロントバンパー下部が張り出した形状のため、ボディの見切りもいまひとつ。
ファミリーユースとしては、ダッシュパネル付近の物入れがもう少し欲しいところ。内装が(bBと同じ)ブラックしかないのも寂しい。
(前席)……★★★
凹凸のないフラットな形状のシートは、ボディのスクエアな印象とあっているし、インテリアの広さ感も演出している。シート生地は若干ムレやすく感じた。
bBのマッタリモードがなくなった代わりに採用された「シートリフター」「アンダートレイ」はスペースの有効活用だけでなく、コンセプトに見合った装備として好ましく感じた。
(後席)……★★★
240mmスライドするリアシートは、足を組むことができるぐらいに広い足下スペースをうむ。頭上の空間も十分で、居心地は悪くない。ただ、乗り込んで座るまでは気持ちいいのだが、走り出すとその乗り心地は少々期待はずれ。リアシートのリクライニングもリラックスできそうなのだが、フラットな座面が体を抑えてくれず、走っているうちにおしりが前にずれてくる。
(荷室)……★★★
リアシートを一番後ろまで下げると、荷室奥行きは490mmしかなく、大物の積み込みは不可。ハッチゲートを閉めたまま後部座席から物を投げ入れる使い方しかできない。もちろんリアシートのスライドを前にすることで、730mmの奥行きが生まれるほか、各種シートアレンジで長尺物の収納も可能。とはいうものの、荷室床面は地上から680mmと高めで、女性の荷物の積み卸しには難儀しそうだ。ハッチゲートにぶらさがるヒモをひっぱって閉めるという作りは、シンプルで好感が持てる。

【ドライブフィール】運転すると?

(エンジン+トランスミッション)……★★★★
1070kgのボディを引っ張るには、1.5リッターユニットのパワーは十分。山道に入っても、手動での変速をうまく使うことで、とりたててストレスを感じない走りができる。コラムシフトがステアリングから近く、操作がしやすいのもマル。ただし、エンジン音を含め、遮音性が低いのが気にかかる。大人4人乗車ともなるとエンジンは騒がしくなるし、ロードノイズもかなり進入してくるので、ヤングファミリーが楽しく移動するには、ゆったり走ることをオススメする。
(乗り心地+ハンドリング)……★★
乗り心地は褒められたものではない。90km/hぐらいで一番安定感がでるが、町乗りでは細かい路面の凹凸もダイレクトに体に伝え、高速道路ではピッチングが激しくなる。
コーナーでステアリングホイールを切ると、ボディ剛性の低さも現れ、タイヤから上屋へと足もとから時間差でアプローチするような動きを見せる。足回りのセッティングもピシッとせず、コーナリング中もふらふらと不安定だ。さらに先にも書いたフラットなシート形状のおかげで、必要以上に体が動き、不安感がでたことも付記しておく。

(写真=高橋信宏)

【テストデータ】

報告者:webCG本諏訪裕幸
テスト日:2006年6月15日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2006年型
テスト車の走行距離:1567km
タイヤ:(前)185/55R15(後)同じ(いずれもヨコハマ ADVAN A-043)
オプション装備:VSC(6万3000円)/SRSカーテンシールドエアバッグ&SRSサイドエアバッグ(6万3000円)/HDDナビゲーションシステム(27万900円)
形態:ロードインプレッション
走行状態:高速道路(7):山岳路(3)
テスト距離:140.8km
使用燃料:13リッター
参考燃費:10.8km/リッター


関連記事
  • トヨタ・パッソ モーダ“Gパッケージ”(FF/CVT)【試乗記】 2016.6.9 試乗記 軽よりも少し大きな小型車「ダイハツ・ブーン/トヨタ・パッソ」がフルモデルチェンジ。トヨタ版の上級モデルである「パッソ モーダ」を借り出して、“生活の足”としてのクルマのあり方を考えた。
  • ダイハツ・ブーン シルク“Gパッケージ SA II”/トヨタ・パッソX“Gパッケージ”【試乗記】 2016.5.11 試乗記 「ダイハツ・ブーン/トヨタ・パッソ」が3代目にモデルチェンジ。2社による共同開発をやめ、ダイハツが企画、開発、生産を担う新体制のもとに誕生した新型の実力はいかに? その出来栄えを試すとともに、これからのトヨタとダイハツのあるべき関係を考えた。
  • 日産ノートe-POWER NISMO(FF)【試乗記】 2017.4.19 試乗記 日産のコンパクトカー「ノート」のハイブリッドモデルをベースにNISMOが独自の改良を施したスポーツグレード「ノートe-POWER NISMO」。先進のシリーズハイブリッドシステムと、専用チューニングの足まわりが織り成す走りを試す。
  • スズキ・スイフト【試乗記】 2017.2.7 試乗記 累計販売台数は530万台というスズキの世界戦略車「スイフト」が、新型にフルモデルチェンジ。欧州の道で開発されたというスズキのグローバルコンパクトは、思わずいろいろと語りたくなるようなクルマとなっていた。
  • 日産ノートe-POWER X モード・プレミア(FF)【試乗記】 2017.2.4 試乗記 シリーズ式ハイブリッドシステム「e-POWER」を搭載する、「日産ノート」のカスタマイズモデル「ノートe-POWER X モード・プレミア」に試乗。高級感を演出した見た目にとどまらない、個性的な走りの質を報告する。
  • ホンダがマイナーチェンジ版「フィット」の情報を先行公開 2017.5.11 自動車ニュース 本田技研工業は2017年5月11日、同年6月下旬にマイナーチェンジを予定しているコンパクトカー「フィット」に関する情報を、ホームページで先行公開した。先進安全運転支援システムを採用したほか、エクステリアがよりスポーティーにリフレッシュされる。
  • フォルクスワーゲンhigh up!(FF/5AT)【試乗記】 2017.5.17 試乗記 「フォルクスワーゲンup!」が初のマイナーチェンジ。内外装ともにリフレッシュされた、“末っ子”の使い勝手をテストした。走らせて一番快適だったのは、小さなボディーとは結びつかない意外な場所だった。 
  • 「ダイハツ・ミラ イース」発表会の会場から 2017.5.9 画像・写真 「ダイハツ・ミラ イース」が2代目へと進化。従来型の特徴だった低燃費・低価格に加えて、新型では“+α”として先進安全装備「スマートアシストIII」の搭載や、内装の質感を向上させるなど、商品力を大幅に強化している。都内で行われた発表会の様子をリポートする。
  • ダイハツ、2代目となる新型「ミラ イース」を発売 2017.5.9 自動車ニュース ダイハツが新型「ミラ イース」を発表。経済性だけでなく「こだわり・安心・品質」についても重視したモデルとなっており、走りや乗り心地の改善に加え、最新の運転支援装備「スマートアシストIII」の採用もトピックとなっている。
  • 「フィアット500」にナビ付きの限定モデルが登場 2017.4.28 自動車ニュース フィアットのコンパクトカー「500」に、特別仕様車「ナビゲーションパッケージ」が登場。2DINのカーナビゲーションシステムとフィアット500のイラスト入りナノイー発生機が装備されており、5月13日より150台限定で販売される。
ホームへ戻る