【SUPER GT 2006】第4戦セパン、伊藤・ファーマン組のNSX、磐石のレース運びでレースを制す!

2006.06.26 自動車ニュース

【SUPER GT 2006】第4戦セパン、伊藤・ファーマン組のNSX、磐石のレース運びでレースを制す!

予選での速さ、スーパーラップでの底力、そして決勝での強さ。No.8 ARTA NSX(伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組)は、他を寄せつけないパフォーマンスを披露した。今季初優勝となるこの一戦、実は昨年のリベンジ戦でもあったのだ……。

2006年6月25日、スーパーGT第4戦の決勝レースが行われたのは、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキット。シリーズ戦で唯一の海外ラウンドだ。その闘いを一目見ようと、決勝日には3万6000人もの観客がサーキットに足を運んだ。

レースはNo.8 NSXが圧巻の勝利。これに安定した速さを武器とするNo.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム/リチャード・ライアン組)が続き、3番手にはNo.12カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ/星野一樹組)が入り今季初表彰台を獲得した。

GT300では、セパンを得意とするNo.7雨宮アスパラドリンクRX7(山野哲也/井入宏之組)が後続に大差をつけて今季初優勝した。

■スーパーラップで光ったNo.8 NSXの速さ

予選1回目、トップのNo.8 NSXと2番手No.12 Zとの差は約0.2秒。曇天模様が続き、時折雨がパラパラ落ちていた予選日は、コンディション次第で順位の変動があってもおかしくない状況。そんななかでスーパーラップ(SL)が始まった。

予選1回目の各クラス上位10台のマシンが、10番手から順にワンラップアタックに挑むSL。先の読めない天候ではあったが、トリを飾るNo.8 NSXのファーマンは、1分57秒866のタイムをマーク。これはそれまで暫定トップタイムだったNo.22 Zのタイムを0.928秒という大差で上回るものだった。

昨年のセパンでもポールポジションを獲得したNo.8。その速さは明らかなものだったが、猛暑の決勝では後続との差がみるみる縮まり、まさかの逆転負けをきっしていたのだった……。

なおGT300では、セパンを精力的に走りこみ、一発の速さを武器としたNo.2 LM JIHAN CO.LTD-APPLE-紫電(高橋一穂/加藤寛規組)の加藤が前回に引き続きポールポジションを獲得した。

■No.8 NSX、安定した走りで2位以下を引き離す

決勝日はレースウィークで一番の暑さとなり、午後4時のスタート時には気温33度、路面温度40度というコンディション。早速スタート直後からNo.8 NSXが頭ひとつ抜け出し、後続を引き離しにかかった。

No.8 NSXは21周を終えるとピットイン、ファーマンから伊藤へとスイッチする。するとこれにあわせるかのように次々と上位グループもドライバー交代を開始。暑さや路面コンディションがもっとハードになるであろう後半戦へと勝負の行方が委ねられた。

■SC勢が次々と後退! NSXとZが健闘

中盤、トップNo.8 NSXは不動の地位を築き、これにNo.22 ZとNo.12 Zが追随。その後続としてNo.366 OPEN INTERFACE TOM'S SC430(脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー組)、そしてこれを猛追するNo.1 ZENT セルモ SC(立川祐路/高木虎之介組)、という勢力図だったが、後半戦に入って状況が変動した。

No.1 SCはNo.36 SCを激しい勢いでパッシング。だが、その際タイヤにフラットスポットを作ってしまい、のちにスローパンクチャーを引き起こして後退。一方、No.36もシフトトラブルで戦線離脱。これで2台のSC430が上位争いから脱落した。

■No.8 NSX、一年越しの勝利を達成

No.8の伊藤は、ペースを緩めることなく周回を重ね、磐石の走りで完勝。リベンジを成し遂げた伊藤はマシンから降りると、ガッツポーズで喜びを表わした。またこの勝利で、シリーズランキングでもトップに浮上することとなった。

■No.7 RX-7、“想定内”の優勝

もともとNo.7 RX-7にとってセパンは相性のいいサーキット。マシンの特性を最大限に活かせる場所とあって、申し分のないパフォーマンスを披露した。

序盤こそNo.13 エンドレスアドバンZ(影山正美/藤井誠暢組)が予選でクラス2番手の好位置からレースをリード。だが、ピットイン時にマシンがストップ、燃料系のトラブルに足元をすくわれ後退した。
さらにNo.2 紫電も思うようなペースアップを果たせず、トップ争いから後退。結果的にはトラブルとは無縁のNo.7が、レースをコントロールした。

終盤、No.27 direxiv ADVAN 320R(密山祥吾/谷口信輝組)がペースを上げて、ジリジリとトップににじり寄ったが、攻防戦に持ち込むまでには至らず。結果2位でレースを終えた。3位にはNo.19 ウェッズスポーツ セリカ(松田晃司/脇阪薫一組)が予選4番手からの好位置を活かし、表彰台の一角を獲得した。

次戦でシリーズ5戦目を迎えるスーパーGT。舞台は宮城県のスポーツランドSUGOとなる。GT500クラスでは、今回成績を残せなかったトヨタ勢が得意とするコース。後半戦の行方を占う重要な一戦になることだろう。

(文=島村元子/写真=本田技研工業)


GT500クラスのポディウム。1位No.8 ARTA NSX(伊藤大輔/ラルフ・ファーマン組)、その左の2位No.22 MOTUL AUTECH Z(ミハエル・クルム/リチャード・ライアン組)、そして右の3位No.12カルソニックインパルZ(ブノワ・トレルイエ/星野 一樹組)。

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