【ルマン2006】ルマン最多勝ドライバーに聞く、アウディの新型ディーゼル・マシン「R10」

2006.06.17 自動車ニュース

【ルマン2006】ルマン最多勝ドライバーに聞く、アウディの新型ディーゼル・マシン「R10」

2006年6月17日にスタートする第74回ルマン24時間耐久レース。アウディが投入した「R10」は、ディーゼルエンジンを搭載する新型マシンだ。

事前のリリースによると、レーシングカーには珍しい“低騒音”とのこと。予選初日は雨だったため、そのニューサウンドは今ひとつ視聴できなかったが、それをドライブするドライバーはノーマルエンジンとの違いをどう感じとっているのだろうか。
ルマンで6連勝、通算で過去最多7勝を誇り、今やアウディの顔だけでなく、ルマンの顔ともいえるトム・クリステンセンに話を聞いた。

■ニューマシン、ニューエンジンについて

エンジンがヘビーなわりには、マシンはよくバランスが取れている。新たな技術を搭載したディーゼルエンジンは、高い可能性があると思うね。とても面白いマシンなんだ。

(ルマンを前に)アメリカ・セブリングのレースでは1台は勝ったけど、1台はエンジンの熱の問題が起こってしまった。ディーゼルで適正なレンジを保つのはまだ難しいね。でも、ルマンに向けて次第によくなっているといえるし、レースの前にきちんとテストも済ませることができているよ。

■ディーゼルエンジンのドライビング方法

ドライバーは、以前のガソリンエンジンからドライビングスタイルを変えなければいけない。スロットルワークも違うしね。

特に感じるのは、スロットルを開けたときかな。マシンがナーバスになる。最初は何にも感じないのに、2000回転近くになると、突然反応してしまい、そのあとすぐに、エンジンパワーがかかってギアチェンジを強いられるんだ。使えるパワーレンジがとても狭いんでね。

■マシンの仕上がりについて

昨年の11月、最初にドライブしたときよりも改善を重ねて信頼性が増してきた。セブリングでのレースで起こったトラブルに対しても改善されていると思いたい。

確かに、技術的な分析をして、どこに問題があったのか解決したのはいいことだし、ヘレスやポールリカールでのテストではマシンは良くなっていた。よくあるノーマルなトラブルだけで、致命的なトラブルはなかったね。

■ルマンでの闘いについて

多分、ディーゼルエンジンでの初参戦で優勝できるということになると思う。テストデーでは、予想以上、期待以上の結果が出たと思っている。

ペスカローロが速かったってことは知ってるが、それは昨年から速かった、ってことですでにわかってたことだし。いいラップタイムを刻んでいたことも僕にとって別に驚きじゃなかった。

アウディもペスカローロも、ルマンのコースは得意だしね。テストの目的はレースにおけるマシンのすべてを学ぶことだった。みんなメカニック、エンジニア、ドライバーががんばってデータも取れた。レースが楽しみだよ。

■ライバルのペスカローロより燃費がいいと聞くが

いいと思うよ。でも向こう(ペスカローロ)は、こっちの燃費がいいってことだけ知ってるだけで、それがどのくらいなのかは知らないんだよ。でもそれって、グッド・ニュースだろう(笑)。

(文と写真=島村元子/Motoko Shimamura)

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ルマン7勝の大ベテラン、クリステンセン。狙うは8勝目、そしてディーゼル初ウィンだ。

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フランスの一大レース、ルマンだが、ペースカーはドイツのアウディが務める。

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