【スペック】6MT:全長×全幅×全高=4450×1852×1300mm/ホイールベース=2350mm/車重=1585kg/駆動方式=4WD/3.6リッター水平対向6DOHC24バルブターボ・インタークーラー付き(480ps/6000rpm、63.2kgm/1950-5000rpm オーバーブースト時69.4kgm/2100-4000rpm)(欧州仕様)

ポルシェ911ターボ(4WD/6MT)/911ターボ(4WD/5AT)【海外試乗記(前編)】

漂う“王者の風格”(前編) 2006.06.07 試乗記 ポルシェ911ターボ(4WD/6MT)/911ターボ(4WD/5AT)「GT」「RS」は特別 or 特殊。ポルシェ・カタログモデルの最高峰は「911ターボ」である……それを体現したと謳われる新型911ターボは、同時期に発表され、数値上のスペックも似た「GT3」となにが違うのか?
ダッシュボード上のタイマーで識別できるスポーツクロノパッケージ装着車には、オーバーブースト機能が備わる。これはシフトレバーそばの「SPORT」ボタンを押すことにより、フル加速時などに短時間のオーバーブースト(0.2bar上昇)がかかるというもの。
 
ダッシュボード上のタイマーで識別できるスポーツクロノパッケージ装着車には、オーバーブースト機能が備わる。これはシフトレバーそばの「SPORT」ボタンを押すことにより、フル加速時などに短時間のオーバーブースト(0.2bar上昇)がかかるというもの。
	 

 
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ライバルは“イタリアの跳ね馬”

ポルシェの国際試乗会プログラムは、朝イチのカンファレンスからスタートするのが通例だ。
まずは本社の広報担当者が、これからテストを行うモデルが生まれた背景や、このところ右肩上がりという状況の続く業績のステートメントを発表。それに続いて開発担当者からの車両概要の説明が行われる。そうした1時間ほどの“座学”の後にテストカーのキーが渡されるのがパターンになっている。

はるばる、スペインはアンダルシア地方までやってきての新型「911ターボ」の国際試乗会も、そんなカンファレンスによって幕を開けた。が、いつもとちょっと違ったのはその内容である。普段であれば他社など引き合いに出すことのないポルシェが、明らかに“とあるスポーツカーメーカー”を示すコメントを、スピーチの内容に含んでいたのだ。

「イタリアの競合社」、そして「イタリア製のエキゾチック・スーパースポーツカー」という表現で指し示されたブランドだった。ポルシェと販売台数や主たる顧客が競合するイタリアの会社は、もちろん1社しか考えられない。ポルシェは新しい911ターボを、フェラーリ(……言ってしまった)と直接のライバル関係を持つクルマだと、みずから“認定”したのである。


 
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出力の増強に伴い、ストッピングパワーも強化された。フロントブレーキは「カレラGT」と共通の6ピストンキャリパーを装着。リアにはフロントと同径の350mmディスクを備える。オプションでPCCB(ポルシェ・セラミックコンポジットブレーキ)も用意される。
 
出力の増強に伴い、ストッピングパワーも強化された。フロントブレーキは「カレラGT」と共通の6ピストンキャリパーを装着。リアにはフロントと同径の350mmディスクを備える。オプションでPCCB(ポルシェ・セラミックコンポジットブレーキ)も用意される。
	 

 
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似て非なる速さのGT3とターボ

折しも、ちょうど同時期にイタリアで国際試乗会が開催された「フェラーリ599」の0-100km/h加速タイムは、911ターボとまったく同じ3.7秒と発表された。
しかし、ポルシェには“含み”があるらしい。「997型ターボも、(カレラ・シリーズには3.8リッターという排気量もあるのに)3.6リッターのままでリリースしたということは、ウチにはまだ“これから先”の可能性があると考えられることでもあるんだよ!」と、本社広報のS氏がこっそり教えてくれた。「ニュルブルクリンク北コースでのラップタイムは、先代モデルより11秒速い7分49秒。『ほとんどのイタリア製スポーツカーを追い抜くこともできる』」、カンファレンスでそこまでアピールした新型911ターボは、それゆえにポルシェ・ラインナップにおける正真正銘のフラッグシップであり、イメージリーダーという位置づけなのだ。

では、ポルシェファミリー同士でバッティングすることはないのだろうか。最高速度はまったく同じ、加速タイムもほぼ同等である「GT3」と“速さの比較”をした場合、「GT3とターボの明確な棲み分けは?」という疑問がわく。
しかし、完全2シーターで6MT仕様しかない“サーキット生まれ”のGT3は、ロードカーとして見れば生息地が限られる。高いポテンシャルを持つことはもちろん、狙いどころを秘めつつ、GT3とキャラクターは全然異なるのが911ターボ――そんな棲み分けに自信があるからこそ、GT3と911ターボは、あえて同じジュネーブショーを発表の舞台に選んだに違いない。(後編に続く)

(文=河村康彦/写真=ポルシェ・ジャパン/2006年6月)

・ポルシェ911ターボ(4WD/6MT)/911ターボ(4WD/5AT)(後編)
http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/000018230.html

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