【WRC 2006】第8戦アクロポリス、ロウブの連勝ついにストップ! 悪路を攻略、グロンホルム3勝目

2006.06.05 自動車ニュース

【WRC 2006】第8戦アクロポリス、ロウブの連勝ついにストップ! 悪路を攻略、グロンホルム3勝目

世界ラリー選手権(WRC)第8戦「アクロポリス・ラリー」が、2006年6月2〜4日、ギリシャの首都アテネを舞台に開催された。

ヘッドクォーターおよびサービスパークは、スーパーSSが設定されているオリンピックスタジアムに置かれ、その周辺の山脈に各ステージをレイアウト。いずれも今季より新設されたラフグラベルで、序盤から数多くのドライバーが脱落することとなった。

そんななか、フォードのエース、マーカス・グロンホルムが安定した走りを披露。サバイバルラリーを制して今季3勝目を獲得した。

■初日の全SSを制したグロンホルム

昨2005年までのラミアからアテネに舞台を移してのアクロポリスは、6月1日、オリンピックスタジアムのスーパーSSで幕を開けた。

幸先の良いスタートを切ったのはここまで5連勝をあげているセバスチャン・ロウブでトップタイムをマーク。2番手にロウブとの一騎打ちに敗れたグロンホルムが続いた。
しかし翌2日、真夏のような空の下、ラフグラベルを舞台に本格的な競技が始まると、グロンホルムがすべてのSSを制覇。後続に26秒の差をつけて初日レグ1をトップでフィニッシュした。

2番手はスバルのエース、ペター・ソルベルグでロウブは3番手に後退。以下、4番手フォードのミッコ・ヒルボネン、5番手プライベーターとして「シトロエン・クサラWRC」を駆るトニ・ガルデマイスターが続いた。

■ソルベルグがストップ、ロウブはパンクから無事帰還!

明けた翌3日、この日のファーストステージとなるSS8はグロンホルムがトップタイムをマークするものの、SS9ではロウブがSSベストを叩き出し、総合順位でも2番手に浮上した。

ここから、ポジションキープに切り替えたソルベルグを尻目に、グロンホルムvsロウブのトップ争いが展開されるのだが、この日のセカンドループで上位陣営にハプニングが続出した。

SS12で3番手タイムをマークしたソルベルグだったが、SS13へ向かうロードセクションで飛び出してきた対向車を避けようとして石にヒット。足まわりを破損し、そのままマシンを止めることになったのである。

さらに、最終ステージのSS13では2番手のロウブも後輪2本をバーストさせる。なんとか同ステージを走り切ったものの、最終サービスへ向かうリエゾンで完全にタイヤを失ってしまった。
が、ロウブは気迫あふれる走りで最終サービスにオンタイムで帰還。結局、グロンホルムに続く2番手でレグ2をフィニッシュした。ヒルボネンが3番手、クサラWRCを駆るスペインの新星、ダニエル・ソルドが4番手でこの日フィニッシュした。

■ロウブ2位、ヒルボネン3位に入賞

最終日4日のレグ3では、上位3台ともコンスタントな走りを披露。「テストの段階からマシンもタイヤも強かった」と語るグロンホルムが今季3勝目を獲得した。

「レグ2でハプニングがあったけど、8ポイントを取れて良かった」と語るロウブが2位に入賞。3位はヒルボネンで、SS14でエンジントラブルに見舞われたソルドにかわってガルデマイスターが4位に入賞した。5位は「プジョー307」を駆るヘニング・ソルベルグで、ソルドは6位でフィニッシュした。

次戦は、9週間もの長いインターバルを経て8月11日から開催されるラリー・ドイツだ。

■PWRCはアルアティヤーが2連勝!

同時開催のPWRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)第4戦では、新井敏弘、鎌田卓麻ら注目の日本人ドライバーが登場。しかし、アクロポリス特有の“タイガーロード”に両ドライバーとも苦戦を強いられることとなった。

まず、SS1でシフトノブを破損した新井が6番手に後退。さらに、SS6ではタイロッドが折れてしまい、その日の走行を断念した。
一方、SS2で3番手タイムをマークしていた鎌田もSS5、SS6と立て続けに3本のタイヤをパンクさせ、スーパーラリーシステムでの再出走を決断。
結果、アルゼンチンの強豪、カブリエル・ポッゾがレグ1をトップでフィニッシュし、カタールの精鋭、ナッサー・アル-アティヤーが2番手、昨年のラリーGBを制したアキ・テイスコネンが3番手でフィニッシュした。

続くレグ2でもポッゾがトップをキープするものの、最終ステージとなるSS13でラジエーターを破損し、痛恨の再出走組へ。さらにアル-アティヤーもSS6のミスコースがショートカットと判断され、5分のペナルティが加算された。テイスコネン、ミルコ・バルダッチ、アル-アティヤーのオーダーでレグ2をフィニッシュした。

そして、波乱の展開が続くなかレグ3のSS17でトップのテイスコネンが足まわりを破損し、大幅にペースダウンを強いられる。
これでバルダッチがトップに立つものの、この日の午前中のサービスでリアバンパーを装着しなかったことから、ペナルティ5分が加算されることとなった。

結局、「ペナルティを受けたけど勝てて嬉しいよ」と語るアル-アティヤーが前戦のアルゼンチンに続いて今季2勝目を獲得。ポッゾ、テイスコネンらが2位、3位で表彰台を獲得した。

(文と写真=廣本泉)


SS13で後輪2本をバーストさせてしまったロウブは、最終的に2位でラリーをフィニッシュ。優勝を逃したものの被害は最小限にとどめた。


グロンホルムのチームメイト、ミッコ・ヒルボネンは3位でフィニッシュ。


カメラの前で新井敏弘(右)とおどけるのは、今回のPWRC戦を制したナッサー・アル-アティヤー。新井は5位でラリーを終えた。

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。