【WRC 2006】第3戦メキシコ、グラベル戦でついに復活!王者ロウブが今季初優勝

2006.03.06 自動車ニュース

【WRC 2006】第3戦メキシコ、グラベル戦でついに復活!王者ロウブが今季初優勝

世界ラリー選手権(WRC)第3戦が、2006年3月3-5日、メキシコ中央部のレオンで開催された。
大地を焦がす暑い日差し、荒れたグラベルに多くのドライバーが脱落するなか、シトロエンの“隠れワークス”クロノスレーシングのセバスチャン・ロウブが安定した走りを披露。今季初のグラベル戦を制し、ついに復活を果たした。

■グロンホルム、まさかの脱落

WRC唯一の北米大陸ラウンド「ラリー・メキシコ」。ステージは標高2000m以上のレオン周辺の山地に設定されており、高速から低速までバリエーション豊富だ。さらに、路面コンディションはアクロポリスを思わせるようなハードグラベルで、ラリーウィークは真夏のような日差しに包まれたことから序盤から多くのドライバーが脱落していった。

まず、SS2でクロノスレーシングの2号車を駆るチェビー・ポンスがエンジントラブルでリタイア。開幕から2連勝、フォードのエース、マーカス・グロンホルムもSS4でドライブシャフトを破損し、レグ1を離脱した。
さらに、スバルの6号車を駆るクリス・アトキンソンもSS6で石に乗り上げて転倒、この日の走行を断念せざるを得なくなった。

まさに波乱含みの幕開けとなるなか、幸先の良いスタートを切ったのがスバルのエース、ペター・ソルベルグで、7本中4本のステージを制覇。午後のループではタイヤの消耗に苦戦しタイムが伸び悩んだものの、レグ1をトップでフィニッシュした。

2番手はフォードの4号車を駆るミッコ・ヒルボネンで、3番手はコンスタントに好タイムをマークしたロウブ。以下、OMVプジョーのマンフレッド・ストール、クサラWRCを駆る05年のJWRC(ジュニア世界ラリー選手権)王者、ダニエル・ソルドが続いた。


開幕ダッシュを果たせなかったスバルだが、昨年制したメキシコで、ペター・ソルベルグが2位でゴール。シーズンのこれからに弾みをつける意味でも重要な8点獲得だ。

■ソルベルグvsロウブの一騎打ち

明けて4日のレグ2でも序盤から激しいポジション争いが展開された。この日のファースステージとなるSS8で2番手のヒルボネンがコースアウトをきっしレグ2を離脱、同ステージを制したロウブが総合トップに浮上した。

続くSS9でソルベルグがトップを奪い返すと、SS10、SS11、SS12を連取したロウブが再びトップを奪還……といったように、激しいシーソーゲームが展開されたのだが、わずか5秒差でトップのロウブを追っていたソルベルグが、SS13でマシンを石にヒットさせ、パワーステアリングを破損。結果、ロウブがポジションを守り抜き、2番手ソルベルグに37秒のマージンを築いてレグ2を首位で終えた。

そしてヒルボネンの脱落によりストール、ソルドがそれぞれ3番手、4番手に浮上した。

■ソルベルグが2位、ストールが3位に入賞

そして翌5日のレグ3では、トップのロウブが余裕のクルージングを披露。「クサラのフィーリングはグラベルでも良かったし、ミスも1回しかしなかった。タイトな戦いだったけど最後に勝つことができて本当に良かったよ」と語るロウブが今季初優勝を獲得した。

2位入賞は「レグ2のトラブルはアンラッキーだったけど、ハードにプッシュすることができた。今日の結果には満足しているよ」と語るソルベルグで、ストールが3位で表彰台。
以下、ソルドが4位、OMVプジョーの8号車を駆るペターの兄、ヘニング・ソルベルグが5位に入賞した。

次の第4戦は3月24-26日、スペイン・カタルーニャのターマックを舞台に争われる予定だ。


ディフェンディングチャンピオン、新井敏弘がPCWRC第2戦のウィナー。アル-アティヤとともにスバル1-2フィニッシュを達成した。

■PCWRCは05年の王者、新井敏弘が今季初優勝!

同時開催のPCWRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)第2戦でも多くのドライバーが過酷なコンディションに苦戦をしいられた。

SS1でセバスチャン・ベルトランがブレーキトラブルに見舞われ、チームメイトのガブリエル・ポッゾもフロントデフを破損するなど、次々に有力ドライバーが脱落していった。

そんななか、05年のチャンピオン、新井敏弘がコンスタントに好タイムをマークし、レグ1をトップでフィニッシュ。2番手にはインプレッサからランサーにマシンをスイッチしたマルコス・リガトが続き、3番手はナッサー・アル-アティヤ、開幕戦モンテカルロを制した奴田原文雄はSS2でパンク、SS5でエンジントラブルに見舞われ4番手で初日を終えることとなった。

翌日のレグ2でも新井は落ち着いた走りを披露し、後続に50秒以上の差をつけてトップをキープ。ECUのトラブルとパンクに見舞われたリガトにかわってアル-アティヤが2番手に浮上した。
しかし、4番手の奴田原はこの日のファーストステージとなるSS8でエンジントラブルが発生し大きく後退。さらに奴田原は前日のSS5走行後にブレーキのエア抜き作業を行っていたのだが、この時、近くにいた新井の工具を使用。それがレギュレーション違反と判断されたことで失格となってしまった。

結局、新井がレグ3でもラリーを支配し、タイトル防衛に向けて今季初優勝を獲得した。アル-アティヤが2位入賞を果たし、PCWRC初挑戦のミルコ・バルダッチが3位で表彰台を獲得した。

(文と写真=廣本泉)

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