【カーナビ/オーディオ】今年のカーオーディオ・ナビの新傾向を探る(第4回:進歩するiPodとの連携)

2006.02.13 自動車ニュース

【カーナビ/オーディオ】今年のカーオーディオ・ナビの新傾向を探る(第4回:進歩するiPodとの連携)

アメリカ最大規模の家電ショー、コンシュマー・エレクトロニクス・ショー(CES)を訪れた、カーナビ・オーディオライターの石田功による業界分析。
4回目の最終回は、カーオーディオに新たな風を巻き起こしたiPodの話題。日々進化するiPodとカーオーディオの関係にはますます目が離せない。

■アダプターなしでつなげる製品が登場

2005年はiPod対応一色だったデッキ関係だが、今年もその状況は続いている。歩きながらヘッドホンで聴いていた音楽を車内で気軽に楽しめるようになったおかげで、クルマでの音楽の楽しみかたは様変わりしたような気がする。この流れは、ますます拡大しそうだ。

また、その対応ぶりも昨年よりどんどん進化していて、アルパインはこれまでiPodとデッキの接続に不可欠だったアダプターを使わず、ダイレクトに接続できるデッキを展示(日本でも発表済み)。約1万円のアダプターが不要なのはコスト面で有利だし、操作感もこれまでのアダプター接続に比べてスピーディかつスムーズだ。

iPod対応に関してはアルパインが一歩リードしているようだ。またiPodビデオに対応したアダプターを参考出品しているメーカーもいくつかあった。

■USB端子のプレーヤーに明るいきざし

iPod以外の携帯デジタル音楽プレーヤーに対応する動きも出てきた。USB端子を備えたモデルがそれで、ケンウッドやクラリオン、アルパインなどが展示していた。

ブース内ではフロントフェイスのUSB端子にサムドライブなどのUSBメモリーを差し込めば、そのなかの音楽が手軽に楽しめることをアピールしていたが、USB端子を持つ携帯デジタル音楽プレーヤーをつなげば、その音楽を楽しむことができるというわけだ。iPod以外の携帯デジタル音楽プレーヤーを持っている人は、これらが出るのを待ちたい。

■Bluetoothでとばせる日も間近?

ところでクルマのなかでiPodの音楽を聴く方法としては、FMモジュレーターを使うのが今のところ一般的だ。純正オーディオのままデッキを交換せずに済むし、面倒な配線などの手間も要らないからだ。

ただし、音楽信号をFM電波に替えてデッキのラジオに飛ばすのだから、クオリティはFM放送レベル。iPod対応デッキは、もっといい音でiPodの音楽を楽しみたいというニーズに向けてあるのだが、手軽さといい音を両立する動きもある。

パイオニアが展示していたのはBluetooth内蔵モデル。携帯電話のハンズフリー通話時に携帯電話〜デッキ間のワイヤレス伝送を実現するほか、AVRCP&A2DPというBluetoothによるAV機器のコントロール&高品質音声伝送の規格に対応した音楽プレーヤーとデッキ間のストリーミングもワイヤレスでできる。

またスコッシュではBluetoothトランスミッターとレシーバーのセットを展示していたが、日本で売るとなると5万円以上の値付けになりそうで、日本での発売は考慮中とのことだ。

■日米カーオーディオ事情〜もっと気楽に音楽を楽しんでもいいのでは?〜

最後に感じたことをまとめてみよう。例年、CESを見ているとアメリカと日本でのカーオーディオに対するスタンスの違いを感じる。
日本ではカーオーディオというと完全にマニアックな世界で、極端にいえば「ハイエンド機以外はカーオーディオじゃない」みたいな雰囲気があるが、アメリカではカーオーディオが普通に浸透している感じだ。

もちろん、各メーカーのデモカーを見れば、原形をとどめないほど大改造を施したクルマもあるし、ドレスアップの一環としてカーオーディオを装着しているクルマもある。しかし、実際に売れているのは日本でいうとベーシックモデル、ミドルクラスモデルが圧倒的で、1000ドルを超えるモデルは一部のマニアが買うものだという。

クルマでの移動距離と乗っている時間が、アメリカのほうが圧倒的に長いという違いはあるが、どちらかといえばカーオーディオに対するスタンスの違いが大きいと思う。アメリカのユーザーが、音へのこだわり5割、音楽5割だとすれば、日本はいい音8割、音楽2割といった感じ。つまり、ユーザーもショップも含めて、音楽を聴くという行為そのものよりも機材へのこだわりが強く、普通には入り込めない世界になっているのではないかという気がしてしまうのだ。

すべてアメリカに倣えとはいわないが、もっと気軽に音楽を(なるべくいい音で)楽しむノリが日本にもあっていいと思う。(おわり)

(文と写真=石田 功)

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ケンウッドのUSB対応CDレシーバー。デッキの裏にUSB端子を備えメモリーオーディオなどの再生が可能。

ケンウッドのUSB対応CDレシーバー。デッキの裏にUSB端子を備えメモリーオーディオなどの再生が可能。

クラリオンのCDレシーバーはフロントフェイスにUSB端子を備える。ここにUSBメモリーを差せばメモリー内の圧縮音源が楽しめる。

クラリオンのCDレシーバーはフロントフェイスにUSB端子を備える。ここにUSBメモリーを差せばメモリー内の圧縮音源が楽しめる。

アルパインはハイダウェイタイプのUSBアダプターでiPodシャッフルなどのUSB端子を備えたメモリーオーディオに対応する。

アルパインはハイダウェイタイプのUSBアダプターでiPodシャッフルなどのUSB端子を備えたメモリーオーディオに対応する。

パイオニアからはBluetooth内蔵CDレシーバーが登場。携帯電話のハンズフリー通話と音楽のストリーミングに対応。

パイオニアからはBluetooth内蔵CDレシーバーが登場。携帯電話のハンズフリー通話と音楽のストリーミングに対応。

取り外し可能なフロントフェイスにフラッシュメモリーを内蔵したソニーの製品。コンピューターから音楽を転送し本体にセットすれば圧縮音源が楽しめるというわけ。

取り外し可能なフロントフェイスにフラッシュメモリーを内蔵したソニーの製品。コンピューターから音楽を転送し本体にセットすれば圧縮音源が楽しめるというわけ。

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