【カーナビ/オーディオ】今年のカーオーディオ・ナビの新傾向を探る(第1回:純正システムのグレードアップ)

2006.02.03 自動車ニュース

【カーナビ/オーディオ】今年のカーオーディオ・ナビの新傾向を探る(第1回:純正システムのグレードアップ)

アメリカ最大規模の家電ショー、コンシュマー・エレクトロニクス・ショー(CES)を訪れた、カーナビ・オーディオライターの石田功による業界分析。
第1回目は、AVシステムのグレードアップが難しくなっているという昨今、市販のシステムをどのようにリンクさせるか、というテーマでお送りしたい。

第1回:お手軽に、純正システムのグレードアップはいかが?

■カーエレ業界に活気が出てきた

全体を見渡すと、最大のトピックは次世代映像メディアのHD DVDとブルーレイディスク(BD)だった2006年のCES。東芝が廉価のHD DVDプレーヤーを発表すれば、BD連合はパッケージソフトを展示するという具合に、主導権争いは熾烈。ま、ユーザーとしては、どっちでもいいから規格を統一して欲しいのだが……。

一方、カーエレクトロニクス関連のブースは、昨年に比べるとずいぶんと活気が出てきた印象だ。なにしろ昨年はiPod関連機器だらけで、正直「ハイファイ・カーオーディオ、終わっちゃうんじゃないの?」と心配になるくらい、ピュアオーディオ系の新製品が少なかったのだ。

この辺の事情を説明しておくと、最近のクルマはAVシステムのグレードアップが難しくなっているという事実がある。
それはたんにインパネ一体デザインの純正オーディオが増えてデッキを交換しにくいということだけではなく、電気系統のデータバス化が進み、純正AVシステムを外して市販品に替えることでエアコンやセキュリティ、コンピュータなどの電装品に影響するケースが増えているのである。

このようなクルマの電装系に対して、市販システムをどのようにリンクさせるか。その対応に苦慮して昨年は各社が様子見ということだったのだろう。

■注目は多彩なグレードアップ用品

しかし昨年、JLオーディオなど一部のメーカーが「純正デッキに市販アンプ&スピーカーを加えてAVシステムをグレードアップするツール」を提示したことで、純正デッキと市販システムの融合という方向性が見えてきた。
そのため、今年はそのようなツールをより多くのメーカーが発表していたし、それに伴い、アンプやスピーカーの新製品も増えていたのではないだろうか。

純正デッキベースのグレードアップツールを展示していたのは、JLオーディオ、アルパイン、ロックフォード・フォズゲート、オーディオコントロールなど。
JLオーディオの「クリーンスゥイープ」は昨年発表済みだが、トゥイーター用、ウーファー用など、それぞれの再生帯域用に専用アンプを用意したいわゆるマルチアンプの純正システムに対応するCL-SSIや、DVDプレーヤー、iPodなどの多彩なメディアを純正システムにプラスできるCL-SESを追加して対応車種の拡大と実用性向上を図っていた。
またアルパインはデジタルプロセッサーとBMWのiDrive風のコントローラーを組み合わせて純正オーディオをベースにアルパイン・サウンドと快適な操作性を生み出す「ヴィークルハブ・プロ」を展示していた。

またロックフォード・フォズゲートの「3Sixty」は純正デッキと市販デッキの両方に対応するプロセッサーで、ブルートゥースに対応しておりパームOS搭載のPDAでクロスオーバー、イコライザーなどをワイヤレスで調整できる。オーディオコントロールの「LC8」は、既存の6ch入力対応ハイ/ローコンバータ・LC6の8ch対応版だ。

このようなツールを使えば、純正デッキを残したまま、パワーアンプ&スピーカーをグレードアップすることで、クオリティの高い音にグレードアップできる。純正オーディオの音の悪さに不満はあるが、大改造までしてオーディオをグレードアップするのはちょっと……と思っている人なら、このようなツールを使って音質向上を図るのはいかがだろうか。(第2回:ピュアオーディオ編へつづく)

(文と写真=石田 功)


ホンダ・オデッセイの純正ナビ&AVシステムの音楽信号(スピーカー出力)を受け、高度な音場&音質補正を行なった後、アンプに接続可能な信号に変換するプロセッサーと、それをコントロールするワイヤレスコマンダーがセットになった「ヴィークルハブ・プロ」。純正AVシステムをベースにハイクオリティなアルパイン・サウンドが楽しめるシステムを構築できる。


純正システムのハイレベルなスピーカー出力を受け、アンプの接続が可能なライン出力に変換するラインアウトプットコンバーター。8入力、8出力を装備しているので純正8スピーカーシステムに対応するし、8chマルチアンプシステムを構築することも可能だ。


パームOS対応のPDAでクロスオーバー、イコライザー、タイムアライメントなどの調整が可能なデジタルプロセッサー。スピーカー入力とライン入力の両対応で出力は6ch分装備する。ブルートゥースに対応しておりPDAと3Sixty本体の通信はワイヤレス。

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