第21回輸入車試乗会 (後編:現役古株モデル篇)【試乗記】

第21回輸入車試乗会(後編:現役古株モデル篇) 2001.02.09 試乗記 プジョー106 S16サーブ9-3 2.0tカブリオレ2001年2月6日から、神奈川県は大磯で開催された「第21回輸入車試乗会」報告の後編。温故知新、息の長い古株モデルに乗る。
【スペック】
全長×全幅×全高=3690×1620×1370mm/ホイールベース=2385mm/車重=960kg/駆動方式=FF/1.6リッター直4DOHC16バルブ(118ps/6600rpm、14.5kgm/5200rpm)/車両本体価格=235.0万円



すたれたヨロコビプジョー106 S16(5MT)

106は、1991年8月にデビューしたベイビィプジョー。現在日本に輸入されるのは、96年のビッグマイナーでラインナップに加わった「S16」 。左ハンドルの3ドア、5段MTモデルのみのスポーツバージョンである。
「1.6リッターDOHC16バルブ搭載!」とリキんでみても、スペックインフレ激しい日本のユーザーにはサッパリ効かない。でも、イイんだな、このクルマ。

アルカンタラとレザーのコンビシートは、座り心地がやや平板。小径気味のステアリングホイール。ホワイトメーター。右手を落とすと、細身のシフトレバー。足もとにはチャチなペダル類。誰もいない隣を向いて、「ホットハッチ」と懐かしい言葉を口にしてみる……ナンチャッテ。
ビッグマイナー前に存在した106「XSi」のシングルカムユニットはビンビン回してパワーを稼ぐタイプだったが、S16の、カムが1本増えたエンジンはグッとトルキー。あまり回さないでもじゅうぶん速い。
960kgと車重は軽いが、フラットな乗り心地、剛性感高いボディ、パワーアシストが少なめのステアリングと、クルマ自体に軽々しさはない。XSiがもっていた軽快感が薄れた、ともいえますが。

床も抜けよとスロットルペダルを踏みつけて、割れんばかりのエンジン音を響かせてハコネの山を駆け上がると、爽快。古典派のクルマ好きには堪らないシンプルな楽しさ。すたれたヨロコビ。

(webCGアオキ)

【スペック】
全長×全幅×全高=4650×1710×1430mm/ホイールベース=2605mm/車重=1440kg/駆動方式=FF/2リッター直4DOHC16バルブ・インタークーラー付き低圧ターボ(150ps/5500rpm、24.5kgm/1800rpm)/車両本体価格=495.0万円



北欧の大人なオープンサーブ9-3 2.0tカブリオレ(4AT)

1998年5月にデビューした「9-3シリーズ」(その実は、「900シリーズ」のビッグマイナーと言えなくもない)。同年11月に、日本に導入され

2001年モデルは、5人乗りの5ドアハッチバック3種と、4人乗りの2ドアカブリオレ1種がラインナップ。エンジンはすべてインタークーラー付き2リッター直4DOHCターボ。低回転域でのトルクアップを目的とした低圧ターボチャージャー(150ps)をメインに、上級グレード「エアロ2.0TS」のみ205psの高出力型。

今回試乗した「2.0tカブリオレ」は、サーブ唯一のオープンモデル。しっかり厚みのある「全天候型」ソフトトップは、ルーフ前方のセンターフックを外せば、ワンタッチで自動開閉できる電動油圧式。所要時間は約20秒。
外気温度計で9度。真冬の風吹きすさぶ海岸道路をオープンで走れば、いくら北欧生まれのクルマでもちょっとサムい。標準装備の前席シートヒーターが身体との接触部分を温めてくれるが、オートエアコンを最大にきかせても、当たり前だが手元や顔には冷たい空気があたる。室内への風の巻き込みは、4枚のサイドウィンドウを閉めればそれほど激しくない。リアウィンドウは熱線入りガラスで、後方視界がきわめて良好なのがいい。

下から力強く回るちょっと古風なエンジンは、街乗りでも遠出でも使いやすい。屋根切りながらほどほどの剛性感。

サーブのウリのひとつである、シンプルで機能美あふれる内外のデザインは個人的に好き。リアにかけて緩やかに上がるボディライン、角が丸いエアコン、オーディオなどのスイッチ類まで、ソツなくまとまっている。落ち着きのある大人びた感じが、いかにもスウェデッシュで、好きだ。

(webCG 有吉)

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