内蔵のスポンジで吸音、世界初を謳うタイヤをダンロップが発表

2005.12.15 自動車ニュース

内蔵のスポンジで吸音、世界初を謳うタイヤをダンロップが発表

住友ゴム工業は、タイヤの内部に吸音スポンジを配置するという新技術を採用したタイヤ「ダンロップ ルマンLM703」を、2005年12月14日に発表した。発売は2006年1月1日からで、サイズは5シリーズ79サイズ。価格はオープンプライスとなる。

■特殊吸音スポンジで空洞共鳴音を低減

今回発表された「ダンロップ ルマンLM703」開発にあたって、注目されたのは「ノイズ」、中でも「空洞共鳴音」の低減を一番の課題としたという。

空洞共鳴音とは、タイヤとホイールの間にある充填された空気が、外部からの衝撃(高速道路の継ぎ目など)によって共鳴する音で、室内では「パカーン」というような音に聞こえるもの。

1998年に同社が導入したシミュレーション技術「デジタイヤ」は、タイヤ本体の解析を基本としていたため、この問題解決は難しかった。しかし今回、空気圧変動をシミュレーションする技術を追加した結果、タイヤ内部の空気振動を抑える「吸音スポンジ」の配置が効果的とわかり、空洞共鳴音の抑制に成功した。
なお、スポンジという部品の追加による重量増は100g〜130gほどで、バネ下重量の増加にはあまり影響がない範囲だと考えているようだ。

■タイヤ業界に革命を!

さらに路面の細かい振動が車内に伝わることにより発生する「ロードノイズ」低減も実現したという。タイヤ構成部品である補強のベルトに、従来のナイロンより4倍も強いといわれるポリエチレンナフタレート(PEN)が用いられ、ナイロンとの複合構造によって、振動を抑制することができたという。

その他の基本性能である、ウェット性能や操縦安定性も従来モデル「LM702」を上回る製品に仕上がったと自信満々だ。
住友ゴム工業の子会社であるダンロップファルケンタイヤの山田社長は「このタイヤで、業界に革命を起こしたい!」とコメントした。

どんなに新技術が生まれても、見栄えはそれほど変わらず、クルマに乗ってみないとわからない黒い物体がタイヤの宿命。このビジュアル面でもうったえるものがある新タイヤは、販売サイドにも追い風であろう。

なお、サイズが小さい高扁平(厚い)タイヤには、吸音スポンジは採用されていない。これは低扁平(薄い)タイヤの方が、空洞共鳴音が大きくなるためだという。他のダンロップタイヤへの吸音スポンジ採用は未定とのこと。

(webCG 本諏訪)

ダンロップ:
http://tyre.dunlop.co.jp/

内蔵のスポンジで吸音、世界初を謳うタイヤをダンロップが発表の画像

中央に見える灰色の物体が吸音スポンジ。断面が二山になっているのは、表面積を増やすためと、スポンジが受ける衝撃を分散させるため。

中央に見える灰色の物体が吸音スポンジ。断面が二山になっているのは、表面積を増やすためと、スポンジが受ける衝撃を分散させるため。

スポンジ入り、無しのタイヤをハンマーで叩き、音の発生を実演する、住友ゴム工業タイヤ技術本部の長谷川裕貢氏。

スポンジ入り、無しのタイヤをハンマーで叩き、音の発生を実演する、住友ゴム工業タイヤ技術本部の長谷川裕貢氏。

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