王者の中の王者が決定!「レース・オブ・チャンピオンズ」、仏で開催(後編)

2005.12.06 自動車ニュース

王者の中の王者が決定!「レース・オブ・チャンピオンズ」、仏で開催(後編)

各レース界のトップドライバーが大集合して熱い戦いを繰り広げる「レース・オブ・チャンピオンズ(ROC)」が、2005年12月3日にフランスで行われた。

■サーキット組、ラリー組にわかれて

前編からのつづき)19時からはメインとなる個人戦ROCがスタートした。まず、ラリー組とサーキット組にわかれて戦い、最後に各々のトップがROCの頂点をかけてバトルする。マシンの条件はネーションズカップ(NC)と一緒だが、こちらは1回勝負だけにミスは許されない。

サーキット組で勝ち残ったのは、NCでも優勝したクリステンセンだ。1回戦目でF1のクルサードを負かし、ネルソン・ピケJr.を貫禄で抑え、次戦では米NASCARで4年連続チャンプのジェフ・ゴードンがマシントラブルでスタートできなかったという幸運に助けられ、強敵コバライネンとは1000分の7秒という僅差で勝利し、この組のトップの座を手中に収めた。

それに対して、ラリー組では予想通り、そしてフランス人の期待通りに、ロウブが勝ち進んだ。昨年のROCでは決勝戦で惜しくも敗れただけに、「今年はリベンジしたい」と、大会前から闘志を燃やしていたロウブ。1回戦目はX-Gamesで5度優勝しているパストラナを大差で抑え圧勝。そして、マクレー、次のグロンホルム戦では、サイド・ウォールに接触してリアを破損させながら勝利した。

■0.0876秒の僅差勝負、そして……

そして迎えたクライマックス。決勝戦はNC同様に3本勝負で先に2勝した方が栄冠を手に入れられる。

1回戦目のマシンはメガーヌ・トロフィー。ロウブは慣れないルノーに戸惑ったのか、スタートに出遅れ、1周目はクリステンセンが先にラインを通過した。
ところが、2周目の最終コーナーでほぼ互角となり、5万人の観衆も総立ちになるほど手に汗握る展開に突入した。そして、ゴールラインでは横並び一直線で場内アナウンスも勝者の名をすぐに告げられないほどだった。写真判定の結果、僅か0.0876秒の差でまずロウブが1勝した。

つづいて2回戦目、バックステージからシトロエンが登場すると、誰もが「ロウブに分がある」と読んだが、それをもっとも意識したのはクリステンセンだったようだ。
半周辺りでまさかのコースアウト。その瞬間、ロウブの優勝が決まった。その後はパレード走行のように、観客の声援に応えながらゆっくりとゴールした。

クリステンセンは「(2回戦目では)スタートから全開でアタックしなければと考えていたよ。シトロエンは1年中ロウブがドライブしたマシンだからね。確かにミスをしたけれど、不満はないよ。ネーションズカップで優勝したし、レース・オブ・チャンピオンズでは決勝まで進めたんだからね」と、悔いのない戦いに表情も晴れ晴れしていた。

■地元で絶大な人気のロウブが勝つ

2005年のROCでは、WRCでも圧倒的な強さを見せ、地元フランスで絶大な人気を誇るロウブが、その実力を存分に発揮した。

「2003年はカナリヤ諸島でROC初優勝。2004年はアレジとネーションズカップで勝った。そして今夜はフランスのスタジアムで、声援がマシンの中まで届くほどの大観衆の前で優勝できたことは格別な気分だよ」と興奮気味に話したロウブ。

NCで1回戦退敗した悔しさも抱えて臨んだのだろう。シャンパン・ファイトでは周囲のプレスたちにもシャンパンを浴びせかけるというワンパクぶり。雪辱を果たした英雄の、屈託のない笑顔が広がった。

(文と写真=野口友莉)

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ロウブ対クリステンセンのROC決勝1回戦目。クリステンセンが好スタートを切ったが……。

ロウブ対クリステンセンのROC決勝1回戦目。クリステンセンが好スタートを切ったが……。

個人戦のROCで優勝したロウブ(右)と準優勝のクリステンセン。

個人戦のROCで優勝したロウブ(右)と準優勝のクリステンセン。

英国チームとして組んだクルサードとマクレー。

英国チームとして組んだクルサードとマクレー。

会場にはレースの様子を描く画家の姿も(大会オフィシャル?)。

会場にはレースの様子を描く画家の姿も(大会オフィシャル?)。

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