【東京モーターショー2005】「森慶太はこう見る!」ボルボC70

2005.10.31 自動車ニュース
 

【東京モーターショー2005】「森慶太はこう見る!」ボルボC70

自動車ジャーナリストが気になるクルマを紹介する「オレはこう見る!」。森慶太の注目は、最近増殖中のリトラクタブルハードトップを新たに採用した、新型「ボルボC70」だ。



 

■3分割がポイント

どこにオッと思ったかというと、それは主にトップのたたみかた。いままでのリトラクタブルハードトップは、ルーフ部分+バックライト(いわゆるリア・ウィンドウ)部分の2分割だったけど、これはルーフ部分が2分割で合計3分割。3分割にすると、スタイリング上の制約が少し緩くなり、デザインの自由度が上がる。

オマケじゃない後席を備えた4座オープンの場合、当然ながらオープン時の開口部面積がデカくなる。ということは、イコール閉めた際にそこを覆うことになる屋根+ガラスの面積もデカい。デカいものを2分割して荷室に納める必要があるので、当然荷室は前後に長くないといけない。それでも限界があるので、ウインドシールド+Aピラーをできるだけ倒し、後ろまで延長することで、少しでもルーフ面積を小さくすませようとする。その結果、あのマヌケな姿(「プジョー206CC」「307CC」「ルノー・メガーヌグラスルーフカブリオレ」の姿を思い出してください)になってしまうのだ。カッコつけるためのクルマとしてはややルックスがツラいだろう。



 

なんとかならんか、と思っていたら、ちょっと前のパリサロンで解決物件に遭遇した。どっかのカロッツェリアが作った「アウディA4カブリオレ」を改造した、リトラクタブルハードトップ仕様で、それも3分割になっていた。元のクルマのウインドシールド+Aピラー部分の形状(角度は立ち気味で、後ろのほうまでヌーッと引っ張られてはいない)を基本的にイジらないままで、それは成立していたのだ。
どっかやってくれんかメーカーもこれを、と思っていたらボルボがやってきた(ほかにはオペルも)。

実際、C70はすごくキレイな姿をしている。古典的な審美眼に照らしてみても。あと、この手のクルマの隠れた美点として、前後の重量配分特性がFFとしてはかなり後ろ寄りになるので(屋根開閉のためのメカや、車体の補強でけっこうな重さになるため)、走りが気持ちイイ。「プジョー307CC S16」でいうと、車検証記載の前後軸重から計算したフロントの重量配分はほぼ60%未満ぐらいだったような。

こういうのが500万円ぐらいで買えたりすると、ホント素晴らしい。ちなみに、セダン「S40」ターボモデルT-5の車両本体価格は426万円。それプラス100万円からちょっと引いて……って考えると、「500万円ぐらい」は決して楽観的すぎる予想ではないと思う。

(文=森慶太)

この記事の大きな画像を見るためには、画像ギャラリーをご覧ください。

関連記事 ホームへ戻る