【東京モーターショー2005】「笹目二朗はこう見る!」
ルノー・フリューエンス&エジェウス

2005.10.21 自動車ニュース
 

【東京モーターショー2005】「笹目二朗はこう見る!」ルノー・フリューエンス&エジェウス

自動車ジャーナリストが気になるクルマを紹介する「オレはこう見る!」。『webCG』インプレッションでお馴染みの笹目二朗が、ルノーが出展した2台のコンセプトカーについて語る。


フリューエンス
 

■新しいクーペスタイルの秀作

年のショーモデルの中で真先に目に止まったのは「ルノー・フリューエンス」。将来このままの姿で生産されるとは思えないが、スポーツ・クーペの習作として新鮮味がある。ルノーデザインとしては、一時代を築いたパトリック・ル・ケモンの次の世代を占う重要なモデルとなろう。



 

「低い車体に小さめのキャビンを持つ流麗なフォルム」というのがそれまでのクーペの常識的な手法であったのに対し、ル・ケモンのクーペは「アヴァンタイム」にしても、「メガーヌ・クーペ」にしても、切り立ったリアウィンドウは流麗さとは無縁だ。それでもちゃんとクーペに見えたし、スポーティな雰囲気さえ持ち合わせていた。そしてなにより常識的な傾斜の強いルーフラインとは決別して、強烈な個性をもちかつ美しくまとめられていた。フリューエンスは流麗さという意味ではクラシカルな雰囲気も採り入れられている。


エジェウス
 

スタイリングのみならず、パッケージングなども考慮されている。室内は広く、しかも充分にルーミーで、狭いがゆえのクーペ、低いゆえに速く見える的な考えを払拭している。風の流れをより3次元的に立体化した造形(特にリアスタイルが見事!)、面の合わさる接点処理のディティールはふくよかなボリュームを削りとることなしにシャープにまとめ、背が高くてもクーペたりうる“ル・ケモン流”を踏襲。このあたりは走り去る後ろ姿を見送るときの印象を強烈なものにするはずだ。ノーズもいたずらに尖らせることなしに、オーバーハングも程々にして、3.5リッターV6を収めているが、一目でルノーと判るシンプルな造形ながら、力強く個性的である。そして、従来のル・ケモン流のややゴテゴテした、グリルなど小手先の装飾に頼っていないところが新しい世代であることを感じさせる。つまりアクの強さを排した一般性のある趣味ながら、ドイツ的なものやアメリカン・デザインの臭いを感じさせないフランス的な芳香がこの車の魅力だ。



 

■仏製SUVに期待

エジェウスはフランス製のSUVとして北米に輸出すればウケそうな気がする。ルノー&日産の布陣でこのクラスのSUVはムラーノもカッコイイ車だが、ルノーが作るとなれば「乗り心地のいいSUV」というイメージは宣伝するまでもなく付いてまわるから、ドイツ製SUVとはまった違う乗り味に期待するユーザーも多いはず。造形的にはさほど新しい提案は見られないが、横開きのボンネットは実用的な提案かもしれない。

(文=笹目二朗)

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