【WRC 2005】第13戦ラリー・ジャパン、グロンホルムが2勝目、ロウブは2位ゴールで2連続タイトル獲得

2005.10.03 自動車ニュース

【WRC 2005】第13戦ラリー・ジャパン、グロンホルムが2勝目、ロウブは2位ゴールで2連続タイトル獲得

世界ラリー選手権(WRC)第13戦ラリー・ジャパンが、2005年9月30日〜10月2日、北海道帯広市を舞台に開催された。
今季で2度目となった日本でのWRCイベントで、マシン開発に専念すべく昨年同ラリーを欠場した三菱をはじめ、日本にマーケットのないシュコダなど6ワークスが集結。さらに今回3位以上に入賞すればチャンピオンが決定するシトロエンのセバスチャン・ロウブや、日本で2連覇を狙うスバルのペター・ソルベルグなど多くの話題を集める大会となった。

そのなかで主役に輝いたのは二人。前戦のラリーGBでマルコ・マルティンのコドライバー、マイケル・パークを失ったプジョーのエース、マーカス・グロンホルムと、今季8勝を挙げているロウブだった。グロンホルムは今季2勝目を亡き戦友に捧げ、ロウブが2位入賞で2年連続のタイトルを獲得した。

■三強による接近戦

日本初のWRCとして昨2004年9月に開催されたラリー・ジャパン。今年は9月末〜10月上旬にスケジュールをシフトし、シリーズ第13戦として開催された。
ホストタウンは北海道の帯広市、ステージは帯広から北東に位置する陸別と北西に位置する新得の山間部に設定。いずれもフィンランドやグレートブリテンのような林道コースで、ロングストレートや低速コーナー、さらに激しいアップダウンなど多彩なバリエーションを持つ。

セレモニアルスタートの舞台は、昨年と同様に帯広駅前。9月28日の夕方、約5万5000人のギャラリーが沿道に詰めかけるなか注目の一戦が開幕した。そして翌27日には舞台を陸別に移し、本格的な競技がスタートした。

幸先よくスタートを切ったのはスバルのクリス・アトキンソン。2番手にソルベルグが続き、3番手はグロンホルム、シュコダの12号車を駆るミッコ・ヒルボネンが4番手。以下、三菱のハリ・ロバンペッラ、シトロエンのフランソワ・デュバルというオーダー。

先頭スタートのロウブは掃除役となったため、12番手と出遅れることとなったが、SS2でロウブがトップタイムをマーク。ここから、いつものようにロウブの快進撃がスタートするかのように思われたが、SS3はアトキンソン、SS4はソルベルグ、SS5は三菱のジジ・ガリ、SS6はグロンホルム……と目まぐるしくSSウィナーが入れ替わった。

結局、レグ1を制したのは安定した走りを披露するソルベルグで、ロウブがわずか22秒差で2番手、トップのソルベルグから34秒差でグロンホルムが3番手につけた。
この“三強”に続いたのはオープニングステージを制したアトキンソンで、SS9のウィナー、ハリ・ロバンペッラとガリの三菱勢が総合5番手、6番手でこの日を終えた。

■レグ2、グロンホルムが2番手に浮上

翌1日のレグ2は小雨に見舞われ、午前中はウェットのなかでタイム争いが展開。その影響で苦戦を強いられたのが、ミシュランユーザーのロウブだった。
「ウェットの路面にタイヤがマッチしていないので厳しいね」と語るように、SS10は6番手、SS12は7番手タイムに留まり、総合3番手に後退した。

対してピレリ勢は好調で、グロンホルムがSS12でセカンドベストを叩き出し総合2番手に浮上。もちろん、同じピレリユーザーのソルベルグも好タイムで、5本のステージを制して総合トップを堅持した。2番手は32秒差でグロンホルム、浮き沈みを繰り返したロウブは3番手をキープしながらも、トップのソルベルグから1分11秒の遅れをとることとなった。

4番手はコンスタントに好タイムを計時したガリで、SS20でスポットライトのトラブルが発生し、大幅なペースダウンを強いられたロバンペッラが5番手。以下、アトキンソン、デュバル、フォードのトニー・ガルデマイスターらが入賞圏内に食い込んできた。

■ソルベルグ脱落……グロンホルムがウィナーに

そして迎えた翌2日のレグ3では思わぬハプニングが続出した。
まず、総合5番手のロバンペッラがSS22とSS23で電気系のトラブルにより総合6番手に後退。総合4番手につけていたガリも、同ステージでサスペンションを破損しリタイアをきっした。
さらにSS25ではリーダーのソルベルグもマシンを石にヒットさせ、フロントサスペンションとステアリングコンポーネンツを破損。勝利を目前にしてリタイアすることとなった。

これでトップに浮上したグロンホルムは、最後のステージを走り抜き今季2勝目を獲得。ポジションキープに徹したロウブも2位入賞を果たし、遠き日本の地で2005年のドライバーズタイトルを獲得した。

なお、アトキンソンが3位入賞で自身初の表彰台を獲得。デュバル、ロバンペッラが5位、6位にポジションを上げ、フォードのロマン・クレスタと、マルティンに代わってプジョー307WRCをドライブしたダニエル・カールソンが8位でポイントを獲得した。

■PCWRCは新井敏弘が今季3勝目を獲得!

同時開催のプロダクションカー世界ラリー選手権(PCWRC)第7戦は、新井敏弘、奴田原文雄ら日本人ドライバーはもちろん、アルゼンチンの強豪、マルコス・リガト&ガブリエル・ポッゾ、さらにシムスレーシングのアキ・テイスコネンなど注目のドライバーが激しいバトルを展開した。

好調な出足を見せたのは三菱ユーザーの奴田原で、9本中5本のステージを制してレグ1をトップでフィニッシュ。SS3でパンクに見舞われた新井が脅威の追走で2番手につけた。3番手はコンスタントに好タイムをマークしたテイスコネンで、2度のパンクに苦しめられたリガトは5番手だった。

翌日のレグ2でも、新井は追走の手を緩めず、この日のファーストステージでSSベストをマークし総合トップに浮上。一方、2番手に後退した奴田原はSS18でパンクに見舞われ、新井に1分39秒も引き離されることなった。

結局、レグ3でも新井はリズムを崩すことなく、最後まで快走を披露。今季3勝目を獲得し、ラリー・ジャパンでのクラス2連覇を達成した。

奴田原もポジションをキープし、2位入賞で今季初の表彰台を獲得。テイスコネンが3位に食い込み、リガトが4位でフィニッシュした。

(文=廣本泉)

【WRC 2005】第13戦ラリー・ジャパン、グロンホルムが2勝目、ロウブは2位ゴールで2連続タイトル獲得の画像

セレモニアルスタートの舞台は帯広駅前。約5万5000人のギャラリーが大挙して訪れた。(写真=スバル)

セレモニアルスタートの舞台は帯広駅前。約5万5000人のギャラリーが大挙して訪れた。(写真=スバル)

ラリー・ジャパンのディフェンディングチャンピオン、スバルのペター・ソルベルグは、ラリーをリードしながら最終日に石にヒットし2連覇目前でリタイアした。(写真=スバル)

ラリー・ジャパンのディフェンディングチャンピオン、スバルのペター・ソルベルグは、ラリーをリードしながら最終日に石にヒットし2連覇目前でリタイアした。(写真=スバル)

ソルベルグのリタイアで沈むスバル勢に、若手クリス・アトキンソンが3位をプレゼント。表彰台にブルーのマシンがあがった。(写真=スバル)

ソルベルグのリタイアで沈むスバル勢に、若手クリス・アトキンソンが3位をプレゼント。表彰台にブルーのマシンがあがった。(写真=スバル)

初年度のラリー・ジャパンを欠場した三菱。昨年の鬱憤を晴らすべく、ハリ・ロバンペッラが5位に入賞した。(写真=三菱自動車)

初年度のラリー・ジャパンを欠場した三菱。昨年の鬱憤を晴らすべく、ハリ・ロバンペッラが5位に入賞した。(写真=三菱自動車)

新井敏弘、母国で2連勝。40点でポイントランキング1位、2位に7点差をつけ、念願のPCWRCタイトルに一歩近づいた。(写真=スバル)

新井敏弘、母国で2連勝。40点でポイントランキング1位、2位に7点差をつけ、念願のPCWRCタイトルに一歩近づいた。(写真=スバル)

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