PCWRCラリーカー「インプレッサ」試乗体験!ドライバーは……

2005.08.23 自動車ニュース

PCWRCラリーカー「インプレッサ」試乗体験!ドライバーは……

長野県にある“伝説”の浅間コースで、STI(スバルテクニカインターナショナル)の協力により、プロダクションカー世界ラリー選手権(PCWRC)に参戦している新井敏弘選手のチーム、アライ・モータースポーツ主催によるラリーカー体験イベントが、2005年8月3日に開催された。

■日本人初の世界チャンピオン、誕生か!?

アライ・モータースポーツは、新井選手がオーナーを務めると同時に、PCWRCの参戦母体にもなっている組織。今回のイベントは、9月30日〜10月2日に北海道で開催される「ラリー・ジャパン」の前宣伝も兼ねて、専門誌やスポンサーの人たちにラリーカーのナビシートを体験してもらい、より深くラリーを知ってもらおうという狙いで実施した。

なにしろラリー・ジャパンは、新井選手が初の年間チャンピオン獲得を決める可能性もある注目の一戦。決まれば、四輪では日本人初の世界チャンピオンが誕生するのである。

会場となった浅間コースは、日本のモータースポーツの原点となった浅間火山レースが開催されたコース(正式名称:浅間高原自動車テストコース)の一部を残したダートコース。もともとは全長9km以上もあったが、いまは全長2kmほどになっている。ただし敷地全体の面積は45haもあるそうだ。

ちなみに現在のコースは嬬恋村が所有し、地元の自動車クラブ「浅間モータースポーツクラブ」が村の委託を受けるかたちで管理をしている。
近年は、嬬恋村の議会でコースを積極的に利用していくことが決まったそうで、「とにかく多くの人に来てほしい」(西窪良行代表)そうである。

利用料金は、当日のコースの整備費用(なにしろ火山灰が深く、1日に何度かブルドーザーでの整地が必要だ)を含めて1日15万円。窓口は浅間モータースポーツクラブ(電話:0279-97-4382)となっている。

■ラリーマシンの乗り心地

来場者が待ちかねていたナビシート同乗走行会は、午前9時半頃から夕方まで、少しずつ休憩をはさみながらほぼ連続で行われた。もちろんドライバーは新井選手がひとりで担当する。

いくらコース全長が短いとはいえ、道幅は3m弱、コース脇は背丈が2mほどもある笹などが鬱蒼と茂るブラインドコーナーばかり。
そこを、高原とはいえ夏の盛りに、今年のPCWRCニュージーランドラリーで優勝したインプレッサで、常時5000回転以上をキープしながらカッとんで行きながら、「まだ今日はラクですよ」というのだから、体力的にも常人ではない

そして感心したのは、PCWRC仕様のインプレッサの乗り心地のよさ。下が火山灰なので柔らかいこともあるが、いくら飛んでもはねても、素人を乗せて走るような速度域では突き上げるようなショックをほとんど感じない。ふわふわのクッションに座っているようだった。
もっともナビシートに座っている間は、目の前の景色とGの向き、新井選手が握るハンドルの回転方向、どれをとっても自分の感覚と同じになることはなく、いったいぜんたいどこに向かって走っているのか、皆目見当がつかなかった。
その間、エンジンは甲高い音をキープし続けていた。

あとで新井選手に足まわりのことを聞くと、「昔に比べると、はるかに乗り心地はいいですね。疲労すると集中力がなくなってきますからね。いまは常にタイヤを接地させてトラクションを得られるようにするのもあるから、乗り心地もよくなる。この足まわりが市販車でもできるといいんだけどね」とのこと。

もちろん、使っているパーツの価格がまるで違うので市販車には望むべくもないが、最高のクルマがどんなものなのか、最高のドライビングテクニックがどんなものなのか、その一端を垣間見た思いがした。

さて、いよいよラリー・ジャパンの開催概要も出てきつつある。北海道では秋も深まる9月末、新井選手の活躍、そしてチャンピオン獲得の瞬間を見てみたいものである。

(文=木野龍逸/写真=荒川正幸)

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旧型(左)と新型(右)インプレッサ。顔の違いが大きな識別点だ。

旧型(左)と新型(右)インプレッサ。顔の違いが大きな識別点だ。

すっきりしたつくりのコックピット。

すっきりしたつくりのコックピット。



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