【F1 2005】第12戦ドイツGP、アロンソ6勝目、ライコネンまた不運に見舞われリタイア

2005.07.25 自動車ニュース

【F1 2005】第12戦ドイツGP、アロンソ6勝目、ライコネンまた不運に見舞われリタイア

F1世界選手権第12戦ドイツGP決勝が、2005年7月24日、ドイツのホッケンハイム・リンク(4.574km)を67周して行われた。
ポイントリーダーのフェルナンド・アロンソ(ルノー)がトップでゴールし、今シーズン6勝目を獲得。一方、アロンソ最大のライバルでポールシッターのキミ・ライコネン(マクラーレン・メルセデス)は、圧倒的な速さで独走しながらレース中盤にメカニカルトラブルが発生、チャンピオンを争う上で致命的ともいえるリタイアをきっした。

2位は、予選アタックでクラッシュし最後尾から追い上げたファン・パブロ・モントーヤ(マクラーレン・メルセデス)。3位にはフロントローからスタートしたジェンソン・バトン(BARホンダ)が入った。

以下、オープニングラップで佐藤琢磨(BARホンダ)と接触したジャンカルロ・フィジケラ(ルノー)が4位、序盤3位を走行しながらズルズルと後退したミハエル・シューマッハー(フェラーリ)5位、3戦連続してポイントを獲得することとなったラルフ・シューマッハー(トヨタ)6位、予選11位からいぶし銀の走りをみせたデイヴィッド・クルタード(レッドブル・レーシング)7位。そして最後の1点は8位フェリッペ・マッサ(ザウバー・ペトロナス)の手に渡った。

佐藤は接触後のノーズ交換を経てしぶとく走り切り1周遅れの12位完走。トヨタのもう1台、ヤルノ・トゥルーリは、スタート直後の混乱に巻き込まれコースオフしタイヤがパンク。ピット作業を終えコース復帰するも、終盤ブルーフラッグ無視のペナルティをもらい、結局14位でレースを終えた。

■致命的なリタイア

レースウィークエンドを通じて圧倒的に速かったマクラーレンの2台に、それぞれ不運が訪れた。
レース前のトラブルに度々泣かされてきたライコネンは、珍しく何事もなく予選まで終えることができ、2位に0.439秒差をつけてポールポジションを手に入れた。
一方前戦イギリスでようやく1勝目を手に入れたモントーヤは、アタック中の最終コーナーで派手なスピン、クラッシュを演じ、最後尾グリッドからスタートすることを余儀なくされた。

決勝日、ライコネンはスタート後の他車の混乱をよそに首位のままレースをリードし続け、ファステストラップを更新しながら今年4回目の勝利に向けひた走っていた。
レースの折り返し地点を過ぎた36周目、ライコネンのマクラーレンは突如スローダウンし、リアをロックさせストップした。2戦前のフランスでチームメイトのモントーヤをリタイアに追い込んだハイドロリック(油圧)トラブルが原因だった。

これで2位を守り続けていたアロンソに1位の座がわたり、12戦して6度目の勝利が舞い込んできた。

ドイツGP前まで、26点のギャップがあったランキング1位アロンソと同2位ライコネンの間には、36点もの差ができてしまった。

長い2005年シーズンも残すところあと7戦。アロンソ/ルノーの独走を阻止するために、マクラーレンには予選、決勝を通じた「1-2」が必要とされていた。しかしモントーヤの予選失敗で出だしから躓き、レースではチャレンジャーのライコネンに“いつもの信頼性の問題”が起きた。

最後尾から最終的に2位まで挽回したモントーヤであったが、チャンピオンシップを戦う上で、今回マクラーレンが取りこぼしたものは、あまりにも大きい。

1位6回、2位2回、3位1回、4位1回で、実質的なリタイアは第8戦カナダのみという安定感あるアロンソが、この先絶不調に陥りノーポイントを続けることは考えにくい。
ライコネンが残る7戦で全勝してもトータルポイントは121点どまり。アロンソが全戦2位で終わると合計143点、全戦3位でも129点だ。若きスペイン人が、かなり有利なポジションにいることは明白だ。

次戦は7月31日。抜きにくいことで有名なハンガリーで、ライコネンは予選出走1番目、つまり不利な状況からレースを組み立てていかなければならない。

(webCG 有吉)


キミ・ライコネンのリタイアに助けられた“棚ボタ優勝”ではあったが、アロンソ(写真先頭)はチャンピオンシップを戦う上で重要な勝利を手に入れた。これで勝率5割、ポイントは87点となり、ランキング2位のライコネンに36点もの大差をつけた。(写真=ルノー)


エンジン交換による10グリッド降格はなかったが、それよりももっと酷い仕打ちがライコネンに降りかかった。圧倒的な速さでレースをリードしながら油圧系トラブルでマシンはストップ、リタイア。タイトルが1歩どころか2歩、3歩一気に遠のいてしまった。(写真=メルセデスベンツ)


自らの失敗で予選アタックを台無しにしたモントーヤ。最後尾スタートながらオープニングラップで11位までポジションアップ。ライコネンのリタイア後は、バトン、ミハエル・シューマッハーと2位争いを繰り広げ、急激に冷めかけたレースへの興味は辛うじて保たれた。結果は2位フィニッシュ、予選さえうまくまとめていれば……。(写真=メルセデスベンツ)


12番グリッドのラルフ・シューマッハー(写真)は、スタート後の混乱を尻目に1周目に10位まで浮上。その後徐々にポジションをあげ、6位でゴールした。一方トヨタのチームメイト、9番手スタートのヤルノ・トゥルーリは、スタートの混乱をモロに受けマシンを壊し、ピットインで19位へダウン。12位まで挽回するがブルーフラッグ(速いマシンを先に行かせろ、という意味)無視でピットスルーペナルティを受け、14位でフィニッシュした。(写真=トヨタ自動車)


チームメイトのバトンが表彰台に喜ぶ隣で、佐藤琢磨は12位でレースを終えた。トゥルーリ、マーク・ウェバーと同様、スタート直後あちこちで起こったコースオフや接触の餌食となり、フロントウィングを破損してピットインを余儀なくされた。前戦イギリスGPで誤ってエンジンを切ってしまいレースを台無しにしてしまった佐藤は汚名を返上したかっただろうが、12位完走がやっとだった。(写真=本田技研工業)

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