【スーパーGT 2005】第3戦マレーシア、ディフェンディングチャンピオン「Z」が死闘の末今季初V!

2005.06.27 自動車ニュース

【スーパーGT 2005】第3戦マレーシア、ディフェンディングチャンピオン「Z」が死闘の末今季初V!

灼熱の暑さの中、54周先のチェッカードフラッグを目指して終盤に熾烈なトップ争いを繰り広げたのは、ともに今季初優勝を狙うNo.1ザナヴィニスモZとNo.8 ARTA NSXだった……。

2005年6月26日、マレーシアのセパン・サーキットで開催されたスーパーGT第3戦JAPAN GT CHAMPIONSHIP MALAYSIAは、ターボからNAエンジンにスイッチしたばかりのNo.8 NSXとディフェンディングチャンピオンのNo.1 Zが一触即発状態でトップを争い、サーキットに詰めかけたマレーシアのファンにスーパーGTのハイレベルなパフォーマンスを披露することとなった。
結果、軍配は2004年王者、No.1ザナヴィニスモZ(本山哲/リチャード・ライアン組)にあがった。

■NSXにNA搭載車が登場

レースウィーク中、常にライバル勢をリードしていたのは、No.8 NSXだった。これまで全NSXはターボエンジンを搭載していたが、長引く苦戦にホンダのプロジェクトが奮起、No.8にまずNAエンジンを与えた。ちなみに、今後全車がターボからNAに移行するのではなく、同メーカーのエンジンであれば種類を問わない、というGTのレギュレーションにのっとり、バージョン追加とするという。
事前に鈴鹿でのテストメニューは消化したものの、まだ耐久性においては十分なデータを確保できていないという不安があったが、チームはぶっつけ本番で現地でのトライ&エラーを実践、短時間で結果を出してきた。

まず、No.8は予選1回目でトップタイムを叩き出し、1台ずつワンラップアタックを行うスーパーラップ(SL)での出走権を獲得。そしてSLでは、アタッカーのラルフ・ファーマンがトップタイムをマーク、2位を0.883秒離す会心の走りを見せつけた。

なお、このSLでのトップ3は、No.8、No.32 EPSON NSX、そしてNo.6エッソウルトラフロースープラと続き、決勝でNo.8と真っ向勝負を繰り広げたNo.1 Zは4番手どまりだった。
また、GT300クラスでは、No.43 ARTA Garaiyaが、2番手No.30 RECKLESS MR-Sを0.074秒の僅差で押さえ込み、今季初のポールポジションを手中に収めた。

■No.8 NSX、渾身のスタートに成功

高温多湿のマレーシアでの決戦は、夕方4時のスタート。夕陽というにはまだ日が高く、強い日差しがコースを照りつけ、熱風がサーキットを覆いつくす中、No.8 NSXが絶妙なスタートダッシュで好走した。
スタートを担当したファーマンは、「オープニングラップで後車との間に可能な限りギャップをつくるのが重要になる」とレース前にコメントしたが、実際に2秒のマージンを確保。ドライバーはもとより、エンジン、マシンの底力を有言実行で証明した瞬間だった。

だが、オフシーズンから最強のマシンづくりを視野に入れ、開発を進めるNo.1 Zが、ニューNAエンジンのNo.8を野放しにするはずもない。SLこそ4番手と出遅れたが、スタート直後から間髪容れず前車を蹴散らし、No.8を猛追。レース折り返しを前にドライバー交代を終え、以後コンマ数秒の差で攻め立てた。

■手に汗握る攻防戦を制したのは……

後半に入り、激化する2台の死闘は、ますます加速。ついに残り10周を切ってNo.1 ZがNo.8 NSXを先行した。が、それも束の間。再度No.8 NSXがNo.1 Zを挿し抑え込んだ。
しかしNo.1は攻撃の手を緩めない。これより先に逆転のチャンスを狙うべく、ペースを落としてタイヤの消耗をセーブしていたことが功を奏し、44周目にはNo.8の懐へ勢い良く飛び込んで首位奪取に成功した。
一方、No.8も僅かとなった余力を搾り出し、果敢にアタック。セミファイナルラップのT11コーナーでのラストチャンスにかけた。

一度は先行し、トップをつかみなおしたNo.8 NSXだが、No.1 Zの執念もすさまじく、最終コーナーでNo.8を退けトップの座を死守。息詰まる攻防戦の勝負はNo.1に軍配が上がり、念願の今季初優勝を成し遂げた。

2位に甘んじたNo.8だが、表彰台は今季初。3位にはNo.36 DYNACITY TOM'S SUPRA、4位にNo.6 スープラ、5位はNo.32 NSX、6位にNo.22 モチュールKEYVALUE Zが続き、3メーカー2台ずつが上位の座を分け合った。

■No.43 ARTA Garaiya、パーフェクトウィンを達成

GT300クラスは、No.43 ARTA Garaiyaが速さと強さを見せつけた一戦となった。
予選結果同様、2番手No.30 RECKLESS MR-Sが常に後方からプレッシャーをかけ続けたのだが、快進撃を続けるNo.43 Garaiyaの刺客としては、やや力不足な状態。終始トラブルフリーでレースを消化し、完全試合で今季初優勝を果たした。

2位No.30 MR-Sは、今季自己最高位の成績を確保。3位にはNo.13エンドレスアドバンZ、4位にNo.11 GPH FERRARI DUNLOP、5位はNo.31 APEXERA MR-S、6位にはNo.46 Dream Cube's ADVAN Zが入った。

次回、第4戦SUGOは、前半戦の締めくくりとなる一戦。タイトなコースレイアウトゆえ、荒れた展開になることが多い。今回の日産の勝利により、ホンダのみ勝ち星がお預けとなっている。だが、NAエンジンデビュー戦で、高い戦闘能力を披露した今、“優勝”の二文字を意識しないはずはない。真夏のみちのくレース、その行方に注目だ。

(文=島村元子)

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