【WRC 2005】第8戦アクロポリス、もはや敵なし!? ロウブ、グラベル戦で5連勝!

2005.06.27 自動車ニュース

【WRC 2005】第8戦アクロポリス、もはや敵なし!? ロウブ、グラベル戦で5連勝!

世界ラリー選手権(WRC)第8戦アクロポリス・ラリーが、2005年6月23〜26日、地中海に面したギリシャで開催された。「アクロ(悪路)を制した者が世界を制す」といわれるように、そのステージは硬い岩盤のラフロード。しかし今季は路面整備も進み、比較スムーズなグラベルと化していた。
とはいえ、ラリーが始まるとアクロポリス特有の岩盤が牙を剥き、多くのドライバーがレグ1からトラブルに悩まされこととなった。

そんななか、シトロエン+ミシュランの最強パッケージを駆るセバスチャン・ロウブが終始ラリーを支配し、グラベル戦で5連勝を達成。シリーズの折り返し地点で早くも今季6勝目を獲得した。

■ソルベルグ、レグ1でトップ争いから脱落

第5戦サルディニアで幕を開けた地中海のラフグラベル4連戦。そのトリを飾るのが、第8戦アクロポリスだ。今季はアテネ市内のオリンピック・スタジアムにスーパーSSが新設され、23日、6万5000人のギャラリーが見守るなか、アクロポリスで初となるターマック・ステージから同大会がスタートした。

2台同時のタイムアタックに会場はヒートアップ。そのなかでトップタイムをマークしたのは、スバルのペター・ソルベルグとの直接対決を制したロウブだった。2番手にはフォード・フォーカスで参戦するPCWRCドライバー、マーク・ヒギンズがつけており、プジョーの8号車を駆るマルコ・マルティンが3番手タイムで続く。
以下、三菱のハリ・ロバンペッラ、ソルベルグ、フォードのトニー・ガルデマイスター、そして、前戦トルコからシトロエンの2号車をドライブするカルロス・サインツが7番手、プジョーのマーカス・グロンホルムが8番手で続いた。

が、ソルベルグとチームメイトのクリス・アトキンソン、ステファン・サラザン、三菱のジジ・ガリらのマシンが規定重量に満たなかったため、罰金によるペナルティが科せられることになってしまった。

こうして波乱含みの幕開けとなるなか、一同はアテネから北西へ200kmの距離に位置するラミア市へ移動し、翌24日から本格的なグラベル戦を展開する。
幸先良いスタートを切ったのは前日のスーパーSSで8番手と出遅れていたグロンホルムで、この日のファーストステージでとなるSS2でトップタイムをマーク。しかし、主役となったのは前日のスーパーSSのウィナー、ロウブで、序盤は先頭スタートの“掃除役”でペースが上がらなかったものの、SS7でスーパーアタックを披露、レグ1をトップでフィニッシュする。
2番手にはグロンホルム、3番手にはサインツが続き、ガルデマイスター、フォードのプライベーター、ミッコ・ヒルボネンがそれぞれ4番手、5番手につけた。

苦しいスタートを強いられたのが、ロウブの牙城切り崩しを狙うソルベルグだった。SS2でコースオフをきっしトランクリッドを失い、またSS5ではドライブシャフトを破損し、14番手でレグ1をフィニッシュ。さらに、チームメイトのアトキンソンもSS6でエンジントラブル、サラザンも同ステージでパンクに見舞われるなどスバル勢にとっては悔しい1日となった。

■ガルデマイスターが2位、サインツが3位に

翌25日のレグ2も「逃げるロウブ」vs「追うグロンホルム」という構図でトップ争いが展開されるものの、グロンホルムがSS13でドライブシャフトを破損し、4番手に後退。これで楽になったロウブは後続に1分24秒のリードをつけてトップのままレグ2を通過する。

2番手にはフォードのガルデマイスター、その7秒後には3番手でサインツが続き、4番手のグロンホルムに遅れること6秒でヒルボネンが5番手。6番手にロバンペッラ、7番手にガリら三菱コンビが続き、8番手にマルティン、そして、必死のプッシュを披露するソルベルグが9番手まで追い上げてレグ2をフィニッシュした。

そして迎えた最終レグでもトップのロウブは、残る4本のステージで常にトップ3に入る好タイムを連発。「大きなミスもなかったし、マシンもトラブルはなかった。すべてがパーフェクトだったよ」と語るように破竹の勢いであっさりと5連勝を達成した。

一方、注目を集めたガルデマイスターvsサインツの2番手争いは「完走することが重要だったから、リスクを避けて楽しみながら走った」と語るように、サインツがセーフティドライブを実施。その結果、「今回のリザルトは本当に嬉しいよ」と語るガルデマイスターが2位に入賞し、サインツがWRC最後のラリーで3位表彰台を獲得した。

4位入賞はグロンホルムで、「とてもファンタスティックで楽しかったよ」と語るヒルボネンが5位でポイントを獲得。以下、ロバンペッラ、ガリ、マルティンが入賞を果たし、大きく出遅れていたソルベルグは9位でゴール、痛恨のノーポイントで終わった。

次戦は7月15〜16日、南半球のアルゼンチンを舞台に開催される予定となる。

■スズキのアンダーソンが今季初優勝を獲得!

同時開催のジュニア世界ラリー選手権(JWRC)第4戦でも数多くのマシンが相次いで脱落した。
まず、第1戦モンテカルロを制したクリス・ミーク、第3戦サルディニアのウィナー、ダニエル・ソルドらシトロエンC2を駆るふたりがSS5でサスペンションを破損しレグ1を離脱。さらに、第2戦メキシコで優勝したスズキ・イグニスのガイ・ウィルクスもSS2でギアボックスにトラブルが発生し、クラス5番手でレグ1をフィニッシュした。

かわって好調な出だしを見せたのが、昨年のチャンピオン、パン・ガンナー・アンダーソンで、5本のステージを制覇し、レグ1をトップで通過。2番手にはウルモ・アーバが続き、スズキユーザーが1-2フォーメーションを形成。ルノー・クリオを駆るルカ・ベティ、スズキユーザーのコスティ・カタヤマキがそれぞれ3番手、4番手でフィニッシュした。

翌日のレグ2ではウィルクスと再出走組のミーク、ソルドらが激しいタイム争いを展開するものの、「リスクを避けてセーブしたよ」と語るアンダーソンがレグ2でもトップをキープ。アーバも2番手でフィニッシュしており、右前のサスペンションにトラブルを抱えたベティ、体調不良で苦戦するカタヤマキにかわってウィルクスが3番手に浮上した。

そして、最終レグでもトップのアンダーソンがマージンをコントロール。「レグ1でガイやシトロエンの2台がトラブルに見舞われたから、簡単にリードを築くことができた。フィンランドには新しいスイフトで参戦する予定だから、まだまだ速くなると思うよ」と語るように、イグニス最後のラリーでアンダーソンが今季初優勝を獲得した。

同様に次戦から新型スイフトを駆るウィルクスがSS16で逆転に成功し2位に入賞。アーバ、カタヤマキらが3位、4位でフィニッシュし、スズキユーザーが1-2-3-4フィニッシュを達成した。

(文&写真=廣本泉)

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開幕戦モンテカルロに次ぐ2位でゴールしたフォードのトニー・ガルデマイスター。

開幕戦モンテカルロに次ぐ2位でゴールしたフォードのトニー・ガルデマイスター。

WRC最多勝ドライバーの大ベテラン、カルロス・サインは安全策をとって3位でフィニッシュ。

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JWRCのウィナーは、昨年のチャンピオン、パン・ガンナー・アンダーソン。スズキは、次戦からイグニスから新型スイフトにマシンをスイッチする予定。

JWRCのウィナーは、昨年のチャンピオン、パン・ガンナー・アンダーソン。スズキは、次戦からイグニスから新型スイフトにマシンをスイッチする予定。

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