【F1 2005】第9戦アメリカGP、6台のみの出走でシューマッハー/フェラーリ優勝、ミシュラン勢参戦せず

2005.06.20 自動車ニュース

【F1 2005】第9戦アメリカGP、6台のみの出走でシューマッハー/フェラーリ優勝、ミシュラン勢参戦せず

F1世界選手権第9戦アメリカGP決勝が、2005年6月19日、米インディアナ州のインディアナポリス・モータースピードウェイ(4.192km)を73周して行われた。
ミシュランタイヤ・ユーザー7チーム14台が事実上レース不参加、ブリヂストンタイヤを履くマシン6台のみが出走するという前代未聞の状況で、ミハエル・シューマッハーが優勝、ルーベンス・バリケロとともにフェラーリは1-2フィニッシュを達成した。

3位はティアゴ・モンテイロ(ジョーダン・トヨタ)で、ひとり初ポディウムに喜ぶ。以下、4位ナレイン・カーティケイヤン(ジョーダン・トヨタ)、5位クリスチャン・アルバース(ミナルディ・コスワース)、6位パトリック・フリーザッハー(ミナルディ・コスワース)という順位だった。

■事態は回避できなかったのか

異常事態の発端は、金曜日のフリー走行で起きたラルフ・シューマッハー(トヨタ)の大クラッシュだった。
昨年同地で大怪我を負ったシューマッハーのマシンは、インディアナポリスのバンクセクションでハイスピードのままウォールに激突、「トヨタTF105」は大破した。幸いドライバーに大きな怪我はなかったものの、シューマッハーは大事をとって欠場することとなった。

このクラッシュの原因がタイヤの問題にあると判断され、製造元のミシュランは急遽原因究明に取りかかった。この結果、ミシュランは供給するタイヤの安全性に自信がもてないと発表。チームと協議したうえ、国際自動車連盟(FIA)に、スピードを抑えるテンポラリーなシケイン設置を提案した。

ミシュランの提案に、フェラーリを除く9チームは賛同。しかし、ルール厳守を貫くFIAは、“チーム側の問題はチームで解決すべき”という姿勢で、シケイン案を突っぱねた。

安全性に疑問符が付いた状態でレースはできない。しかしレースに出場しないというオプションもルールに反してしまう。ミシュラン勢がとった選択は、マシンをダミーグリッドにつけ、フォーメーションラップを終えた時点でピットインさせ、リタイアするということだった。

これで、ブリヂストンを履く3チーム――フェラーリ、ジョーダン、ミナルディ――による6台のみのレースがスタート。観客の大ブーイングをよそに、レースらしからぬレースは淡々と行われ、不調に喘いでいたフェラーリの1-2フィニッシュにより幕を閉じた。

たしかに、安全性に疑いのあるタイヤを持ち込んだミシュランに落ち度はあった。FIAのルール厳守のスタンスに異論はない。危険な状態でレースに出られないというミシュラン、そしてチームの決断も理解はできる。
悪者を探そうとしても見つけづらいシチュエーションに、なすすべがまったくない観客の怒りだけが空回りするだけだった。

今回の事態は回避できなかったのか。F1との関係が微妙なアメリカという国でのGPだからこそ、なおさらそういった思いが強く残る。

(webCG 有吉)

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トヨタF1、初のポールポジションを獲得。ヤルノ・トゥルーリにとっては自身通算3回目の最前列となった。しかし、ラルフ・シューマッハーの大クラッシュに端を発した騒動がケチをつけてしまった・・・・・・。(写真=トヨタ自動車)

トヨタF1、初のポールポジションを獲得。ヤルノ・トゥルーリにとっては自身通算3回目の最前列となった。しかし、ラルフ・シューマッハーの大クラッシュに端を発した騒動がケチをつけてしまった・・・・・・。(写真=トヨタ自動車)

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