「タイヤに窒素ガスを入れるわけは?」

2005.06.18 クルマ生活Q&A タイヤ・ホイール

「タイヤに窒素ガスを入れるわけは?」

こんにちは。最近、タイヤに窒素を入れる事を薦めているショップを多く見かけます。私も興味があるのですが、窒素を入れることのメリットがよくわかりません。気体を換えて、バネ下重量を軽くするのが目的なのでしょうか? であれば他にもヘリウムなど軽い気体があると思うのですが……。( KT さん)

お答えします。バネ下を軽くする目的で窒素をタイヤに入れることはありません。窒素を注入する理由には、次のメリットが考えられます。

1つ目は、タイヤの空気圧が下がりにくいことです。
通常充填する空気には、酸素が約2割混入しています。窒素は酸素に比べ、電子の飛んでる軌道半径が大きく、ゴムのすき間から外に通過しにくい性質を持つといわれています。純粋な窒素ガスには酸素が含まれないので、空気が減りにくくなるというわけです。

すなわち、さまざまな状況で走行しても、メーカーが推奨している空気圧を維持しやすいといえましょう。ですからタイヤの踏面(接地面)の変化が少なく、タイヤを均一に使うことができるのです。また窒素は振動の伝達を抑えることができるために、ロードノイズを低減できるとも考えられます。

2つ目として、タイヤやホイール類の劣化を遅らせる事もメリットに挙げられるでしょう。コンプレッサーで圧縮した空気には、水分が凝縮して混入しています。この空気をタイヤに注入すると、数ccから、多い場合で30ccほどの水分が入る場合もあるのです。
水分と空気があれば劣化はしやすくなります。タイヤにはスチールワイヤーが入っていますので、これが錆びてしまえば操安性に影響をきたすことがあります。窒素は水分を取り除いた形で充填されますので、このような心配はありません。

以上の理由などから、窒素をタイヤに入れることは良いとされています。ちなみに、タイヤの性能を維持するのに優れているため、F1や航空機のタイヤには真っ先に使われていたんです。

クルマ生活Q&Aトップへ