週末の港ヨコハマをフェラーリF1が激走!

2005.05.17 自動車ニュース

週末の港ヨコハマをフェラーリF1が激走!

2005年5月14日(土)、横浜は赤レンガパークにて開催された「ヨコハマオートフェスタ 2005」で、フェラーリF1マシンのデモ走行が行われた。

■すさまじいエキゾーストノート!

「ヨコハマオートフェスタ2005」は、ヒストリックカーラリー「ジャパン・ヒストリックカー・ツアー2005」の初日となる同日に開催されたイベントである。
参加車両の展示などが行われた赤レンガパークに隣接する新港埠頭内の第2会場には、フェラーリ&マセラティの輸入代理店であるコーンズ・アンド・カンパニー・リミテッドによる「コーンズ・ワールド」が設置され、同会場内にある約200mの直線路が走行コースとなった。

去る3月に開かれた「日産モータースポーツエキシビジョン2005」では、グループCカーなど日産の歴代レーシングマシンがデモランを行ったその道路は、海上保安庁管轄の連絡路であり、正確にいえば一般公道ではない。
しかし、道路標識や植え込みのあるその雰囲気はほとんど公道と変わらない。当日、会場において進行役は「日本で初めてF1が公道を走ります!」とアナウンスしていたが、心情的には認めたいところだ。

マシンはコーンズが所有する「フェラーリF310」。ミハエル・シューマッハーのドライブにより1996年シーズンを戦い、ベルギーGPほかで3勝を挙げたマシンだが、この日ステアリングを握ったのは、全日本GT選手権などで活躍していたレーシングドライバー、桧井保孝選手。デモランは午前11時、午後1時、午後3時の計3回で、いずれも「マセラティ・クーペ」をベースに開発されたカップカー(ワンメイクレース用マシン)の「マセラティ・トロフェオ」が露払いを行った後にF1が走るという段取りだった。

F1マシンの走行を初めて見る人にとって、なにより衝撃的なのは、そのすさまじいエキゾーストノートであろう。それを肌で体験できるよう、この日は臨時パドックの設けられたコースの端ではなく、多くの観客が集まるほぼ中央部分でエンジン始動が行われた。
F1中継でおなじみの、スターターをギアボックス後端に差し込み始動するシーンが再現されたわけである。厳密に言えば、スターターはレース時に使われるエア駆動のものではなく、モーター駆動ではあったが。

数秒間のクランキングのあと、爆発的にエンジンがかかった。始動する前は耳栓を忘れたことを後悔していたが、すでにウォームアップを済ませてあるらしくプリッピングは控えめで、予想していたよりはおとなしかった。それでも初体験組にとっては、相当な爆音に感じられたことだろう。

わずかにホイールをスピンさせながらF310は発進したが、なにせコース全長は200m前後とあって、アクセルを踏んだと思ったらすぐにブレーキングせざるをえない。コースの端までくると、スタッフが押してターン。本来ならアクセルターンを披露してほしいところだが、処々の事情でそれは叶わなかった。
コースを2往復したところでデモランは終了、時間にすればごくわずかだったが、ナマで見るホンモノの迫力に、集まった観客たちは驚きを禁じえないようだった。

現役でないとはいえ、レーシングマシンのなかでも頂点に位置するF1マシンが、好天に恵まれ、家族連れやカップルで賑わう週末の観光スポットを激走する。その光景はなかなかシュールだったが、モータースポーツの認知度向上のためにも、こうした試みは今後も大いに歓迎したい。

(文&写真=田沼哲)


デモランに備え、最終チェックを受けるF310。


F1に先だってデモランを行ったマセラティ・トロフェオ。ドライバーは同じく桧井保孝選手。


観客が見守るなか、エンジン始動の「儀式」。タイヤはインターミディエートを装着。


観客のわずか数メートル先をF310が激走。

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